世界を席巻する
ダンスミュージック界のレジェンド
『TOWA TEI』が語る
ELECOMのイヤホン

90年代、日本人DJとして
まだ誰も成し遂げていなかった
ビルボードチャートを初登場で揺るがす
鮮烈の全米デビュー。
その後も音楽界に影響を与え続け、
ポップかつ緻密に計算された「音」の結晶を
世界中のオーディエンスに届ける、
ダンスミュージック界の中心的人物TOWA TEIさんに
エレコムのイヤホンについて語っていただきました。

インタビュー視聴イヤホン
EHP-SH1000SV、EHP-RH2000、EHP-CH2010、
LBT-SL100、LBT-HP21、LBT-HPC40

「声の帯域と近い
その辺りのエア感が
一番気持ち良く聴こえている。」

TOWA TEI「声の帯域と近いその辺りのエア感が一番気持ち良く聴こえている。」TOWA TEI「声の帯域と近いその辺りのエア感が一番気持ち良く聴こえている。」
今日はエレコム製のイヤホンを
色々と試聴していただきたいのですが、
まずは基準となるノーマルイヤホンを
お聴きください。
はい。わかりました。
これは、汎用品で
1,000円前後の製品です。
ちょっとしか聴いていませんが、わかりました。あんまり再現できていませんね。
まあ、しょうがないですよね。で、次は何からいきますか?
そうですね。
では、まずBluetooth®イヤホンから
いきましょうか。
これ、3つ並んでいますが、どれがオススメなんですか?
SL100(LBT-SL100以下SL100)、
HPC21の2つは新製品になります。
もう一方のHPC40が
以前から販売している
定番製品になりますね。
ちょっと脱線しますが、Bluetooth®とそうでないものではどちらがオススメなんですか?
今回はBluetooth®とハイレゾでの
比較になりますので、
音質だけで言いますと
ハイレゾがオススメということに
なりますね。
あ、そうか。
あとはハイレゾになるんですね。
なるほど。
では、SL100から
聴いていただきたいと思います。
何の曲をお聴きになりますか?

エレコムイヤホンLBT-SL100

そうですねー。では、自分の曲が一番判断しやすいと思うんで『EMO』を聴きます。
エレコムイヤホンLBT-SL100
いかがでしょうか?
そうですね。さっきのノーマルとは明らかに違うんですけど、
Bluetooth®同士でも聴き比べた方がわかりやすいかと思うんで、
このままもう別のイヤホンも聴いていいですか?
もちろんです。
では次にHPC40をお聴きください。
うん、なるほど。明らかにSL100とHPC40を比べた時に違いを感じたのは、
いわゆるビットハイ(高音域)の伸びがSL100の方が強調されているのかなということですね。
SL100の方が、
伸びがあるという感じですかね?

エレコムイヤホンLBT-HPC400

僕がイメージしているよりも多く中高域が聴こえたという感じですかね。
逆にHPC40はそこの部分が少し足りないなという気がしたんですね。
エレコムイヤホンLBT-HPC400
逆にSL100は
ローがそんな出ていないという
感じでしょうか?
いや、すごくローが足りないという感じや、
歪んでいるなという感じはこの2つを聴く限りではそんなにしなかったですね。
まあ、どこを基準として考えるかだと思うんですけど、
最初に聴いたノーマルと比べると2つとも立体的になっています。
ただ、SL100の方が、中高域が強調して聴こえるというか、そういう感じがしました。
ご自身の楽曲で試聴されているので、
聴こえ方というのは忠実ですもんね。
そうですね。自分の曲ということもそうなんですけど、最近使っているスピーカーが中域、
低域にパンチがあるものを使っているんで。ヘッドホンを使うとしてもオープンエアのタイプを使っていて。
なので、普段は耳の中にイヤホン自体を入れるということがないんで、
まだ耳が慣れていないからあくまで第一印象というぐらいですけど。
普段はあまりイヤホンを
使われないんですね。
ほとんどしないですね。
SL100は
アニソンを聴くことに特化させた
イヤホンになっています。
なるほど!僕はアニソンを聴いたことがないんでちょっとよくわからないですけども(笑)。
ボーカルを前に出すような
セッティングになっていますね。
あー、だから低域を少し削るというか、マスキングするから低域がちょっと足りない分、
ミッドハイの部分にフォーカスが当たって、声やトランペットの音なんかが強調されるようになっているんですね。
まさしくそうですね!
どちらかというと、
低域を削っているというよりは
中音域を上げていますね。
上げているんですか。その分、低域が少し足らなく感じるんでしょうね。
ではもう一種類、
HPC21もお聴きください。

エレコムイヤホンLBT-HPC21

なるほど、面白いですね。ちょっと、他の製品の時と音量が違ったかもしれないんで、
少し聴き直してもみたんですけど、印象としてはこのHPC21が
最もフラットに聴こえる気がして、僕が作った音の再現に一番近い気がしました。
SL100との差はローがHPC21の方が立体的というか今っぽい音というか。
ミッドのバランスが良く取れているので、管楽器の音のように、
声の帯域と近いその辺りのエア感が一番気持ち良く聴こえている気がしましたね。
エレコムイヤホンLBT-HPC21
TEIさんの好みとしては
どれが良かったですか?
HPC21ですね。とは言っても、SL100、HPC40も最初のノーマルと比べると
おもちゃっぽさは感じませんでした。音楽の持つ高中低それぞれの立体感はある気がしました。

「音が目の前にある感じとして
「近い」。」

TOWA TEI「音が目の前にある感じとして「近い」。」TOWA TEI「音が目の前にある感じとして「近い」。」
では、次からは
ハイレゾイヤホンになります。
TEIさんは普段ハイレゾ音源って
聴かれますか?
ほぼ...聴かないですね(笑)。
自分のものなんかはハイレゾで作っているんで、CDにするときにダウンコンバートしていますけどね。
エレコムイヤホンEHP-RH2000
なるほど。
では今日は色々とお聴きいただければ
と思います。
まずは、新製品のRH2000という
ハイレゾ対応イヤホンになります。

エレコムイヤホンEHP-RH2000

うん、なるほど。まず、さっきまで聴いていたBluetooth®とはプレーヤーも違うし、
音源ももちろん違うので純粋な比較という点では難しいですが、
最初に感じた印象としては「音が近い」ということです。
近いというのは、
制作された音のイメージに近い
ということでしょうか?
それもありますが、顔にあたる部分というか。
単純に音が目の前にある感じとして近いということですね。さきほどから一貫して
『EMO』の一曲目に収録している”Exformation”を聴いているんですが、
この曲に関して言うとキックが始まる前にライドシンバルが入ってきます。
ハイハットやシンバルなどのその音そのものと、その周りにいる周波数のことを
僕らはいつも「エア」と呼んでいるんですが、それがとてもクリアというか。
そこも含めて音が近いし、作っているものにも近い。
あとは、基本的に僕は歪みが嫌いなんですけど、
この曲はわざと勢いを与えるためにハイにほんのわずかな歪みを加えているんです。
そのわずかな歪みもしっかり聴き取ることができますよね。
というか、そのことを思い出せたので、かなり再現性はあると思います。
作曲者であるTEIさんだからこその
視点ですね。
他のイヤホンでも聴いてみていいですか?
もちろんです。
では次にロングセラーモデルの
CH2010になります。

エレコムイヤホンEHP-RH2000

うん。うん?何か違う気もするけど、何が違ったんだろう(笑)。
エレコムイヤホンEHP-RH2000
さきほどのイヤホンと
似ていますか?
そうですね、ハイの抜けが違う気もするんだけどな。
基本的にRH2000とCH2010は
ドライバーの口径も同じで、
セッティングは近いモデルですね。
では、どこが違っているんですか?
RH2000が樹脂製、
CH2010が真鍮製という
ボディの違いが一番の違いで、
それにより価格が違います。
何回か聴き比べてみたんですが。やっぱり、
唯一違って聴こえるのはさっきも言ってたハイの周りにいるエア感が持つ
リバーブの再現性がRH2000の方が近い、という部分ですね。
でも、そんなに大きな違いは感じなかったですね。

TOWA TEI

やはりそこは
セッティングが類似している部分が
大きいでしょうね。
うん、どちらが良いとか悪いとかというものではなかったですね。
聴く曲によって違うのかもしれませんね。
この2つのモデルですごく好みが分かれるという事ってあるんですかね?
TOWA TEI
この2つはチューニングとしては
とてもスタンダードなモデルなので、
好みで分かれるというよりは
価格のレンジで
ターゲットしている
マーケット層が違うというのが
主な理由ですね。
やはり、素材で値段が変わってくるということですね。
CH2010は真鍮を使っているので
比べると素材が高価で、
性質としては重さがあるので比較的、
音が安定するかとは思います。
あー、なるほど。ハイの周りの振動が違って聴こえるのは、
こっち(CH2010)のほうが安定してるからなんとなくドライに感じるのかな。
逆に、RH2000の方がエアがあるように聴こえたのは
本体自体の振動が多いってことなんでしょうね。
確かに本体の軽さが
影響しているのかもしれませんね。
スピーカーにしてもスタビライザーとか置かないと余計なローとかが出ちゃうんですよ。
それがブーミーで良いって人もいるんですけど。僕としては再現性というか、ライドシンバルの周りにいる高音域、
そしてその周りにわずかにいるリバーブがこっち(RH2000)の方が良いと感じたんですけどね。

「ほんのわずかなこだわり、
歪みまで再現されている。」

TOWA TEI「ほんのわずかなこだわり、歪みまで再現されている。」TOWA TEI「ほんのわずかなこだわり、歪みまで再現されている。」
では、次が最後になりますが
エレコムの中でのハイエンド製品である
SH1000というモデルになります。
こちらはアニメーターの士郎正宗さんが
デザインしたイヤホンで、
アルミの削り出しのボディに
なっています。

エレコムイヤホンEHP-SH1000SV

なるほど!これは、この前の2つに比べて低音の部分が一番気になりました。
もちろん良い意味としてです。この曲はパンニング(音を左右に揺らす)を
結構やってるんですけど、そこがしっかり分離していたというのと、
一番聴かせたいミッドハイの部分の音が一番近い感じがしましたね。
音が硬いという表現は僕らの業界ではあまりいい意味ではないんですが、
逆に実際にある音よりボヤけちゃうと良くないんです。
そういう意味として中高域に関して輪郭がはっきりしていたというか。
だから、パンニングもすごく良く鳴っているんでしょうね。
エレコムイヤホンEHP-SH1000SV
反応が良いという
感じでしょうか?
あー、音が速いとも言いますよね。
おっしゃる通りで、
こちらもアニソンリスニングに合わせた
ボーカルセッティングになっています。
さっきの(SL100)もそうですけど、ちょっと強調してましたもんね。
でも、それってイヤホンにとって決して悪いことではなく、若い人にとってどこを強調して聴きたいかということだと
思うんです。よく売れているメーカーの音でもめちゃくちゃブーミングな音質だなーと思うんだけど、
それが音が良いって言われるのってそれが好みってことじゃないですか。
逆に、フラットなモデルはそういうブーミングな方にとってはそれほど音が良いと感じないのかもしれない。
なるほど。
でも、僕らはあまりブーミングされているものだとわからなくなっちゃうんで。
よりフラットな音質を
求めるということですね。
そうです。よりフラットなものを求めますね。
そういう意味で、SH1000も含め、これまで聴かせてもらったものはどれもそれほど誇張された感じはしなくて。
もちろん、プレーヤーの違いは大きいのかもしれないですけど、
僕の作った音楽の中で加えたほんのわずかなこだわりというか、歪みまでも再現されていたんで。
音源自体もハイレゾなんで
その部分も大きく関係しているかとは
思います。
そうですよね。ノーマルとは違いますもんね。でも、あとは好みと値段とのバランスかと思います。
最後に聴いていただいたSH1000は
高価格の製品になるんですが、
その前の2製品と比べて
明確に違いはありましたか?
それはありました。
僕は普段SH1000とか、もしくはそれ以上の価格の機器を使っていますがどれも良かったと思いましたよ。
でも、そういう意味ではRH2000とCH2010はとてもコスパが良いんじゃないですかね。
確かに、
価格はかなりお手頃ですよね。
その2つはそこまで明確な違いは感じられませんでしたが、
さきほども話した通りエア感を感じたRH2000と安定したCH2010の好みの差というところでしょうか。

「デジタルに特化している
メーカーならではだな
という気がしました。」

TOWA TEI「デジタルに特化しているメーカーならではだなという気がしました。」TOWA TEI「デジタルに特化しているメーカーならではだなという気がしました。」
普段、イヤホンを使われないというのは
耳を解放させる方が聴きやすい
ということなのでしょうか?
うーん、どうなんでしょうか。(音楽を)作っていることが圧倒的に多いので、
できるだけ耳を圧迫させないようにはしていますかね。
でも、移動している時に作業するときなんかはヘッドホンをしますけども。
でもまったく使わないわけではなくて、作っている曲がこれで完成したなっていう時は、
最後にヘッドホンでどういう風に聴こえるかって確認したりはしますね。
そうなんですね。
うん、でもどうなんだろうな。
今日聴いた中では、HPC21からRH2000、CH2010、SH1000なら制作でも全然使える気がしますけどね。
HPC21も使えますか。
うん、ちょっと足んないかなって気もしますけど(笑)。でも、Bluetooth®の中では一番好みですね。
でも難しいですよね、僕らはフラットな状態でちゃんと音が出ているのか、
いらないノイズが乗っていないのかとかに気がつかなきゃいけないんで。
だからそういう意味でフラットなものを求めているんで。
より細かく、
リアルに再現できているのか
ということが重要になってくる
ということですね。
あくまで僕にとってはということですけどね。
コンシューマーの方は自分の聴きたい音楽の特性によって聴きたい音質も違うでしょうし。
ブーミーな音が好きな方にとって、再現性ってそれほど重要じゃないだろうし。
でも、僕はこのくらいの再現性があれば制作が可能になりますけどね。
で、僕の持論として良いミックスって何で聴いてもそれほど差が出ないんですよ。
逆に、ミックスがイマイチなものは聴く環境によって印象が違ってくるんです。
だから僕はミックスで、車で聴く人やイヤホンで聴く人など、様々な環境で聴かれることを考えて最小公倍数を取るというか。自分のその音楽で強調したいことと、環境においての社会性との共通項を選ぶということだと思っています。
そういう意味で、音作りの上ではあまり強調されちゃっているものよりは、
フラットなものの方が使いやすいイヤホンということですかね。
これまで、
エレコムという会社が作りだす
イヤホンというものに
あまりイメージを持たれていなかったかと
思うんですよ。
そうですね。PC周辺機器のイメージが強かったですね。
まさしくそういうイメージの方が大半で、
コンシューマーの方が
イヤホンを選ぶ際にどうしても
専門メーカーの製品を
選んでしまうという傾向があります。

TOWA TEI

というか、エレコムに対するイメージとはデジタルなものを
追求されてきたメーカーであるということだと思うんですね。
こういうハイレゾなどのデジタルに特化した機器という意味では、
逆に長けているという感じが僕はしますけどね。
オーディオに特化したメーカーってアナログからの歴史があるんで、
デジタルになった時にちょっとついていけてないというか、
そういうイメージの会社ってあるんです。
エレコムさんがイヤホンをやっててそういう偏見は持たなかったですね。
TOWA TEI
エレコムのイヤホンの特徴としているのが、
低価格であるという部分ですが。
僕はあまりイヤホンを買ったことがないんですが(笑)。安いんじゃないでしょうか。
こういう取材でたまに製品をもらったりすることがあるんですが、
いいなと思って値段見たら「案外するんだな。」ってことがよくあるんで、
そういう意味ではリーズナブルな気がしますね。
全体的にコストパフォーマンスに
優れているという印象ということですね。
そうですね。RH2000は確かにいいかもしれませんね。どうせならちょっと古い音源も聴いてみていいですか?

「なるほど、
やっぱり解像度なんだろうな。」

TOWA TEI「なるほど、やっぱり解像度なんだろうな。」TOWA TEI「なるほど、やっぱり解像度なんだろうな。」
もちろんです。
何にしましょうか。
技術的にあまり進化していない頃の音源がいいかな。James Brownを聴いてみますね。
いかがでしょうか?
確かに、この音源で聴くとCH2010が音の重心があるように聴こえるなぁ。
うーん。僕の音で聴いた時と比べると解像度の印象が全然違って聴こえる。
そういう意味ではSH1000は音が一枚剥がれたような感じがします。逆にRH2000は音が遠いですね。
SH1000はドライバーが2つ入ってて、
低音と高音で鳴り分けています。
なるほど、やっぱり解像度なんだろうな。こうやって聴くとやっぱりこっちの方が軽やかですね。
でも、CH2010もすごく安定してた。ミックスによっても変わりますね。
小山田君の新譜もSH1000とCH2010で聴き比べてみようかな。
はい。ご用意しています。
うん、違うな。さっきも言ったかもですけど。音の輪郭が全然違って聴こえますよね。
解像度、音の密度が倍とまでは言わないですけどSH1000の方が明らかにありますよね。
自分の曲だとわからなかったですけど(笑)。だけどこれは少し、フィット感が気にはなりますね。
やはりちょっと大きさ、重さが
あるせいですかね。
イヤーキャップによっても
着け心地が変化しますからね。
しかしながら、
全体的にベストパフォーマンスとしては
SH1000が良かったという印象ですか?
そうですね。もちろん、曲によって、音源によって好き嫌いはあるとおもいますけどね。あとはHPC21も良かったです。
今日、いろいろ聴いていただきましたが
エレコムのイヤホンはいかがでしたか?
製品も含めて真面目な会社なんだなと思いました。元々、真面目な会社だと思っていましたけどね(笑)。

RELEASE INFORELEASE INFO

TOWA TEI『EMO』

9枚目のオリジナルアルバム完成!メタの合間につくりました。

参加アーティスト:
METAFIVE、UA、高野寛、五木田智央、Inara George、あの(ゆるめるモ!)、ATOM™ ほか
Artwork by 五木田智央 Mastered by 砂原良徳

▼ アルバム情報
TOWA TEI『EMO』
発売中
MBCD-1701 2,700円+税

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