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オンライン RAID レベル移行

2017/8/17 (QNAP) - 現代企業にとってデータの保護は重要な課題です。またビジネス・ニーズに応じてシステムを適応させて行くことも必要とされています。このチュートリアルでは、QNAP Turbo NASのオンラインRAID移行機能を使って、NASを停止することなく、冗長性や容量を変更する方法を紹介します。

「RAID ボリュームを拡張または移行するときもサーバーは停止しません」

現代企業に対する新たな課題

現代企業にとって、最大の課題の一つは、作業効率を向上させるために、重要なデータの保護と共有を実現する信頼性の高いNASを選択してセットアップすることです。 一方、データをバックアップすることにより、データ喪失のリスクを低減する必要性も高まっています。 企業が成長するにつれ、変化するビジネス要求を満たすため、データバックアップ方針を適応させることが必要になっています。

QNAP Turbo NASは、現代企業のために高性能かつ低TCO(総所有コスト)のストレージソリューションを実現します。 クラス最高のハードウェア仕様と使いやすいアプリケーションに加えて、QNAP Turbo NASは、オンラインRAID容量拡張(例えば、3台の500GBハードドライブを3台の1TBハードドライブに交換するなど)およびオンラインRAIDレベル移行(例えば、RAIDレベルをRAID 1からRAID 5に移行するなど)などの革新的な機能を提供します。 これらの高度な機能は、大きな予算を有する企業だけが使用してきましたが、QNAPは、直感的な方法を実装し、多くの企業がこれらの強力な機能を利用できるようにしました。

このチュートリアルは、企業が、オンラインRAIDレベル移行とオンラインRAID容量アップグレードのメリットを享受する方法を示します。

使用事例

オンラインRAIDレベル移行により、ユーザーは、異なるRAID構成に移行することができます。 移行プロセスは、NASを停止したり、データを喪失したりすることなく行うことができます。

オンラインRAIDレベル移行は、次のRAID移行をサポートします:

  • シングルドライブからRAID 1
  • RAID 1からRAID 5
  • RAID 5からRAID 6

使用事例

  • Jeffreyは、TVS-882の初期セットアップに2台の500GBドライブを投資し、2台のドライブをRAID 1構成で使用していました。 TVS-882は、部署間で共有するデータのファイルサーバーとして使用されています。
  • 6カ月後、彼の部門のストレージニーズが大きく増加しました。 TVS-882の現在のストレージ容量では、もはや十分ではありません。 Jeffreyは、ディスクにRAIDグループを追加し、RAID構成をRAID 5に移行することにより、データの冗長性を失うことなく、ストレージ容量をアップグレードすることを計画しました。

これを行うには、次が必要になります:

  • 現在のRAIDアレイ内の既存のドライブと少なくとも同じ容量を有するハードドライブを準備します。
  • RAID 移行を実行します(ドライブを追加することにより、システムをRAID 1からRAID 5に移行します)。

ストレージマネージャー」 > 「ストレージ領域」に進みます。 アップグレードするストレージプールを選択し、「管理」をクリックします。 「ストレージプール管理」ウィンドウが起動します。 ページに表示されている現在のディスクボリューム構成は、RAID 1です(RAID容量は、500GBです)。



新しい500GBハードドライブをNASに挿入します。

ストレージプール管理」ウィンドウで、「管理」 > 「移行」をクリックします。



アレイに追加する利用可能なハードドライブを選択します。 移行後、RAID移行タイプとドライブ容量が表示されます。 「適用」をクリックして続行します。



注記: RAID移行は、シングル > RAID 1 > RAID 5 > RAID 6 の順に行う必要があります

選択したディスク上のすべてのデータが消去されます。 「OK」をクリックして確定します。



移行の進捗状況が、「ステータス」に表示されます。

注記: 移行プロセスが、11%~49%の間は、ストレージプールは「読み取り専用」モードになります。

移行完了後、新しいドライブ構成は、RAID 5となり、ステータスは、「準備完了」になります。 これで、新しいドライブ構成の利用を開始できます。



ドライブのサイズに応じて、このプロセスには、完了するまで数時間から数十時間かかる場合があります。 プロセスが完了するまでお待ちください。 NASの電源を絶対に切らないでください。

オンラインRAIDレベル移行とRAID容量拡張を一緒に使用する

ケースシナリオ

  • Jeffreyは、可能な限り早くFTPおよびファイルサーバーをセットアップしたいと考えていました。
  • 当初の計画は、3TBのストレージ容量のRAID 5ネットワークデータセンターをTVS-882で設置することでした。
  • Jeffreyは、1台の250GBハードドライブのみを有しており、TVS-882をシングルディスク構成でしかセットアップできませんでした。
  • 現在、Jeffreyは、停止時間やデータ喪失なく、TVS-882のディスク構成をRAID 5にアップグレードし、総ストレージ容量を3TBに拡張することを計画しています。

Jeffreyは、4台の1TBドライブを購入し、NASに3台のドライブを挿入しました。 彼は、オンラインRAIDレベル移行を実行し、システムをシングルディスクからRAID 1に移行します。ここでは、新しく挿入された1TBドライブの1台だけがRAIDに追加されます。 ミラーリングされるRAIDの総ストレージ容量は、250GBのままですが、冗長性が確保されました(RAIDサイズは、グループ内の最小容量のドライブにより制限されます)。

次に、Jeffreyは、オンラインRAIDレベル移行を実行し、システムをRAID 1からRAID 5に移行します。NAS内の2台目の1TBドライブがRAIDに追加されます。 現在、RAIDの総ストレージ容量は500GBです(250GB x 3 - 250GB(冗長性))。

ディスク追加機能を使って、NAS内の3番目の1TBドライブをRAIDグループに追加します。 現在、RAIDストレージ容量は750GBです。

Jeffreyは、オンラインRAID容量拡張を使って、250GBハードドライブから1TBドライブへのホットスワップを実行します。 最終的なRAIDストレージ容量は3TBです(1TB x 4 - 1TB(冗長性))。