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| 小谷氏がこのシステムを設計するときに問題となったのはセンサーから信号を受け、情報を発信するためのサーバマシンだった。大手メーカーのマシンは細かいカスタマイズをするのに限界がある。かといってショップブランドの製品ではサポート面での不安があった。システムは緊急時に間違いなく動作するよう、故障の可能性をとにかく低くしたい。そのために稼働部品であるHDDの代わりにSSDを使いたい。たとえ壊れてもすぐに復旧できるようにしたい。そのために前面からドライブを入れ替えられるようにしたい。このような希望スペックを満たしてくれるメーカーがロジテックだった。エレコムの営業とロジテック技術者のサポートによって、思い通りのコントローラをEWSサーバとして用意することができた。「汎用サーバを使って構築したシステムはソフトの値打ちしかない。ハードまでカスタムして作り上げたからこそ、オリジナルシステムとしての値打ちがある」(小谷氏)。ロジテックのカスタムコントローラによって低コストでありながら信頼性の高いシステムの構築が可能になったのだ。 | ![]() |
| 緊急情報ネットワーク表示システムが導入されている四日市市の南部埋立処分場。導入のきっかけは過去に起こった火災だった。火災発生時に市役所への連絡が遅れ、対応が後手に回ってしまったのである。そこで火災を始めとする異変の発生時に迅速に対応するため導入されたのが、EWSサーバを利用した監視システムである。監視カメラと炎センサーが異変を感知すれば、無線 LANを通じてEWSサーバに通知。即座に事務所のPCモニタや関係者の携帯電話にメールが配信される。これにより短時間での対応が可能になり、被害を最小限に抑えることができる。埋立処分場は日々地形が変化するため、監視カメラの設置場所を定期的に変更する必要がある。また電源の供給などインフラ設備が整っていない。そのため監視カメラ、炎センサーは無線LANによるネットワークで接続されている。さらに電源は太陽電池を使用してワイヤレスで稼働するユニットとして設計された。このユニットはクレーンで動かすことができるため、「変化する地形に合わせて設置場所や向きの変更ができる」(堀木氏)のである。配線が必要だったり固定された設備であれば、移設の度に大がかりな工事となり時間と費用がかかってしまうところを見事に解決したアイデアである。 | ![]() |
緊急情報ネットワーク表示システムは三重県内の三重県庁、フューチャースクール推進事業校をはじめ、北海道・東京都・神奈川県・兵庫県など60ヶ所に納入しているという。今後は竹中エンジニアリング株式会社および日建リース工業株式会社と協力して全国展開するということだ。EWSサーバは複数台設置することでレピーターサーバとして使用することができ、レピーターを階層化することでクライアントPCが1000台以上規模の大きなネットワークにも対応できるように設計されている。既にいくつか引き合いは来ているという。「安心安全を日本全国に提供したいですね」(小谷氏)。ロジテックのカスタムコントローラを利用した緊急情報ネットワーク表示システムは低コストに短期間で導入できる。人命に関わる緊急情報システムだからこそ、確実・迅速に導入できる必要がある。今後さらなる普及が期待されるシステムである。 |
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カスタムコントローラ導入レポート イー・ダブリュ・エス株式会社 様 |
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