
【日世株式会社 南アルプス工場様】
「食の安全」を守るため、食品工場の屋外施設監視用にエレコムのネットワークカメラが活躍
「食の安全」を守るため、食品工場の屋外施設監視用にエレコムのネットワークカメラが活躍
観光地の売店やレストランなどでおなじみの、ソフトクリーム。
その原料やコーン、フルーツソース、製造機器などを手がけるのが国内首位の日世株式会社様である。
同社が持つ国内4工場のうちの一つ、南アルプス工場では屋外設備の監視用にエレコムのネットワークカメラをご採用いただいた。
その導入やシステム構築を担当された同社の町田氏に、具体的な運用方法や使い勝手などについて伺った。
食の安全を確保するためネットワークカメラを導入
山梨県南アルプス市にある日世株式会社南アルプス工場では、主にフルーツソースなどのフルーツ加工品を製造されおり、構内に入るとどことなく甘い香りが漂ってくる。同工場のフルーツ加工品は、井戸から汲み上げたおいしい水に加え、世界各地から調達した新鮮なフルーツを原料に製造され、完成した製品はアイスクリームやヨーグルトなどに鮮やかな彩りとフレッシュな風味を添える。
日世株式会社様では約3年前から、食の安全を担保するため製造ライン各所をカバーするネットワークカメラを設置されてきたという。ここ、南アルプス工場においてネットワークカメラをはじめ、情報機器の導入等を担当するのは製造部の町田氏である。
「当社では、食品安全マネジメントシステムのFSSC22000を取得していますが、そのフードディフェンス規定によって、アクセスや施設管理を行い、製造工程も含めてカメラで記録しています。工場内は120台のカメラで全てカバーできているのですが、屋外の井戸や貯水タンク、原料となる糖液のタンクなどがまだカバーできていませんでした。そこで、情報機器の導入の際お世話になっているカルクさんに条件を提示して、屋外用ネットワークカメラの選定をお願いしました」
株式会社カルク様は、山梨県内を中心にIT機器の導入支援やセキュリティ構築・運用、システム開発、ウェブサイト制作といったITソリューションを提供している企業である。日世様を担当する藤巻氏によると、提示された条件は非常に明確であったという。
「屋外仕様であること、有線で使用する予定であること、PoE給電に対応していること、解像度は640×480以上であればよく、価格は税抜10万円以下ということが条件でした。以前、エレコムの営業担当者に実機を見せてもらっていましたので、これなら条件に合うと思いご提案しました。また、ネットワークカメラと接続するためのPoEスイッチングハブについても提案のご要望があり、条件は4ポート以上給電可能なものということでしたので、これもエレコムさんの製品をご提案しました」(藤巻氏)
「屋外のかなり高い場所に設置しますから、電源工事には大変な手間がかかります。そのため、PoEは欠かせない機能でした。このPoEスイッチングハブとネットワークカメラなら、電源が供給できる場所を確保すればそこからLANケーブルを引っ張ってくるだけなので、とても施工がラクになります」(町田氏)
データ量を抑えるため、解像度は低めに設定
日世南アルプス工場様では、工場内のネットワークカメラが120台、今回ご採用いただいた屋外用ネットワークカメラ8台が稼働している。これらのカメラで撮影した映像は、事務室のパソコンに接続されたハードディスクに記録されている。
- 事務スペースの一角に設置された、ネットカメラ専用のパソコン。
「撮影した映像はその食品の賞味期限が切れるまでの期間保存しなくてはなりません。当社製品はほとんどが1年、一部冷凍のものは2年間保存しなくてはならないので、データ容量の問題が一番大きいのです。記録する解像度を640×480pxとしているのも、それぐらいの鮮明さがあれば帽子やマスクをしていても誰か判別できるからなんです」
記録された映像は、正しく撮影され保存されているか1日1度担当者が確認。台帳に記録することがルール化されている。
人為的ミスや転倒事故などの原因を探る用途に活躍
工場内のネットワークカメラは、3年前から導入が進められた南アルプス工場様。では、実際に録画した映像が役立った場面はあったのだろうか。 「製造工程のどこかでミスが起こって不良品ができた時に、どこで間違えたのか原因を特定する時に録画映像を確認したことがあります。また、工場内で転倒事故が起こった時も、その原因や場所を映像から調査し、同じような事故を起こさないための対策をとることができました」(町田氏)
屋外用ネットワークカメラは「Skylink View Pro」で運用
屋外設備の監視に使われているエレコム製ネットワークカメラだが、町田氏はその録画管理ソフトとしてカメラに付属している「Skylink View Pro」を使用されている。ちなみに、工場内撮影用カメラの録画管理ソフトはフリーソフトを使って運用されている。
- 工場壁面の高い位置から、設備全体の様子を録画している。
「フリーソフトでもいいと思ったのですが、Skylink View Proの方は日付ごとにフォルダ分けを自分でしてくれるので、こっちのほうがラクかなと思い使っています。機能的には十分ですがもう少し録画の容量設定が細かく調節できればありがたい」と町田氏。データ容量を極力抑えるため、ネットワークカメラごとの録画時間帯も設置場所に応じて変えておられる。
「基本的には作業監視カメラとアクセス監視カメラに分類しています。作業監視カメラでも、屋外は24時間撮影していますが、工場内は就業時間プラス残業を見込んだ時間だけです。アクセス監視カメラの方には動態検知機能を使って、検知してから何秒か撮影するように設定しています」
より安全性を高めるため、今後もネットワークカメラの導入を推進
南アルプス工場では、今後もさらにネットワークカメラの導入を進めて行かれる方針だという。
「基本的にはまだカメラの数は足りていないと思っています。今後は、侵入防止の用途にも、さらに台数を増やしていきたいと思っています」(町田氏)
数多くの人が口にする食べ物を提供する食品会社にとって、その安全性を担保することは必要不可欠である。工場全体で、食の安全への取り組みが続くなか、エレコムの目がその大切な施設を日夜見守っている。
- 日世株式会社 南アルプス工場
FP生産部 製造課
係長 町田氏
- 日世株式会社 南アルプス工場
- 左より、株式会社カルクの藤巻氏、日世株式会社の町田氏、エレコム法人営業担当の北條
ご採用機器
- ヴァンダルドーム型 ネットワークカメラ
-
NCB-DP200BUWH
- バレット型
ネットワークカメラ -
NCB-BP200BWGR
- バレット型
- 1000BASE-T対応
PoEスイッチングハブ -
EHB-UG2B-PLシリーズ
EHB-UG2B08-PL2
- 1000BASE-T対応