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無線LAN導入レポート 株式会社キロックス 様
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取材レポート 【株式会社キロックス 様】

高まる防犯カメラシステムの
ニーズに応えるシステムを企画する株式会社キロックス

商店街や人通りの多い街頭、無人の駐車場などの屋外で防犯用の監視カメラが設置されているのを、以前にも増してよく目にする。実際、そのような場所で撮影された監視カメラの映像が事件の容疑者の特定や事故の原因究明につながったことを伝えるニュースを見ることも多くなった。屋外監視カメラは、防犯対策に大きく役立つことから、各自治体や自治会、商店街への導入が急増している。そして、こうしたニーズに応えるため、導入も運用も簡単な「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」を企画・販売しているのが、今回取材した株式会社キロックスだ。

株式会社キロックスは、入退室管理システムの設計・施工をおもな事業とする株式会社ロックシステムの子会社として2001年2月に設立された。入退出管理システムのネットワーク化が進んだことで、IT分野の業務を担当する部門として誕生した会社だ。

近年では監視カメラシステムの分野にも注力しており、NTTのグループ企業と協業でクラウド型ネットワークカメラサービスのような大規模システムを展開する一方、防犯カメラと録画機器を1対1でつなぐ、スタンドアローン型(独立型)の防犯カメラシステムのパッケージ製品などを企画・販売している。今回は、エレコムの無線アクセスポイント(以下、無線AP)“WAB-S1167-PS”とPoEインジェクター“LAN-GSW01ES1”を組み込んだ「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」の機能と特長について、同社取締役 副社長 福井将裕様と、照明装置を担当するオプテックス株式会社 国内営業本部 ESI営業部 マーケティング課 マーケティングリーダー 河相長流様のお二人に話を伺った。

ケーブル敷設が不要、シンプルなスタンドアローン型の
「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」

監視カメラシステムには、複数の映像を1か所に集めて録画したり、リアルタイムで集中管理する大がかりなシステムばかりでなく、商店街のアーケードの支柱、街灯や専用のポールなどに、スタンドアローン型のコンパクトなシステムを設置する現場も多い。映像を常時監視するのではなく、事件が発生したときなど必要に応じて確認するような現場に多く導入されているシステムだ。

同社のスタンドアローン型の「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」は、LEDタイプの照明装置とSDカードによる録画機能を内蔵したネットワークカメラを支柱の上部に取り付け、無線APと電源供給ユニットなどを収めたボックスをその下に取り付けるものだ(右ページ参照)。ネットワークカメラと無線APをLANケーブルでつなげば、あとは電源を準備するだけでシステムが完成する。

128GBのSDカードを使用することで24時間連続で2週間分もの長時間かつ高画質な映像を記録できる。録画した映像が必要になった場合は、目的のネットワークカメラがある場所に無線LAN対応のノートパソコンを持参し、Wi-Fi接続で映像データをダウンロードするだけでよい。

従来のシステムは、脚立に昇ってカメラのSDカードを取り出したり、ボックスを開けてレコーダーに接続したりと、危険な高所作業が必要であったが、映像のダウンロードにWi-Fiを利用することで、そのような作業が不要になり、非常に安全で使い勝手の良いシステムになっている。

アナログカメラからネットワークカメラの時代、
「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」が生まれた理由

同社が「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」を企画することになったきっかけは、お客様からの声だったという。

監視カメラ市場は、同軸ケーブルで映像を送るアナログカメラが主流であったが、近年は高画質なネットワークカメラがシェアを伸ばし、昨年はついにネットワークカメラの出荷台数がアナログカメラを上回るまでになった。

そんな中、警察などからの要望もあり地方自治体や自治会、商店街といったところから、防犯対策のために屋外の電柱や支柱にカメラを1台単位で導入したいというニーズが急増した。ネットワークカメラの設置は、パソコンを使った設定が必要だ。しかし、アナログカメラを扱っていた施工業者は、パソコンに不慣れなうえ、ネットワークカメラを扱った経験が少なく、設定方法がわからない、現場に最適なシステムがわからないといった問い合わせが同社に数多く寄せられるようになった。そこで同社が持つノウハウと問い合わせ内容をもとに、幅広い現場に適応するように機器を組み合わせ、設定まで済ませた状態で出荷する「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」が開発された。照明設備を必要としない「基本セット」、夜間はLED照明を使用する「Dayタイプセット」、夜間は赤外線照明を使用する「Nightタイプセット」の3タイプを用意した。

従来は施工業者が個々の機器を集めて、現場ごとにシステムを構成することが一般的であったため、「機器をパッケージ化し、設定済みで出荷するという点は、業務用防犯カメラの世界では、他にはない新しい試みです。」と、福井将裕副社長は話す。

エレコム、オプテックス、MOBOTIX、
各分野の専門企業が集まって最適なパッケージを実現

「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」では、お客様に「壊れにくい製品」を提供できるよう、各分野の専門企業の最適な製品を組み合わせている(右ページ参照)。一般に防犯カメラシステムには映像の録画媒体にハードディスクレコーダーを使用するものが多いが、HDDはモーターなど物理的な駆動部の故障率が高く、熱にも弱い。屋外向けのシステムでは放熱対策としてボックスにファンを装備しているものもあるくらいだ。

これに対して本パッケージで採用しているドイツMOBOTIX社のネットワークカメラは、本体内のSDカードを記録媒体としているためHDDのような駆動部がない。さらにはフォーカス等の可動部品もすべて排除しているので、故障リスクが大幅に軽減される。また、SDカードの書き込み寿命を考慮したファイルシステムにより、メモリエリアを均等に使用することで長寿命を実現。3年経過しても使えないブロックは平均値で2〜3%しかない(同社実測値)。またカメラの外装は、防水防塵仕様IP66規格に準拠したハウジングを兼ねており、高価で重い屋外ハウジングを用意する必要がない。

LED照明装置には、オプテックス株式会社が扱う「Vario」を採用している。照明装置を併設すれば、より鮮明な画像を得ることが可能だ。映像ノイズも大幅に低減(30〜50%程度)されるためネットワークにかかる負荷も大幅に軽減される。電源ユニットが防水防塵仕様IP67準拠で、支柱に露出したまま取り付け可能でボックスの省スペース化を実現している。

無線APには、PoEパススルー機能を搭載したエレコムの法人向け製品“WAB-S1167-PS”を採用している。ネットワークカメラもPoE電源に対応しているので、1台のPoEインジェクターを用意するだけで、無線AP経由でネットワークカメラにも電源を供給できるようになっている。動作環境においても「0〜50℃」と高温に強い仕様で「PoEパススルーと高温対応の条件をクリアする製品はほかになく、これ一択でした(福井将裕副社長)。」とのことである。高度なセキュリティ対策機能を搭載するほか、11ac規格にも準拠し、大容量の映像データも高速でダウンロードが可能だ。また、エレコムの営業担当のレスポンスの良さも高く評価されていた。

高耐久、省エネ、3年間の保証など他社にはない多彩な魅力を提供

システム全体も、高耐久、省エネ、3年保証と、他社製品と比較して魅力あるパッケージとなっている。高温に弱いハードディスクレコーダーを排除したことで、故障のリスクを大幅に軽減したうえ、カメラ/照明/無線AP/PoEインジェクターは、いずれも50℃の動作環境に対応し、真夏の炎天下で安心して運用できる高耐久モデルである。また、ボックスのサイズも幅280×奥行280×高さ130mmと軽量コンパクトサイズで、外灯などに設置する場合でも、自治体の厳しい重量やサイズの制限もクリアしやすくなった。消費電力においては、カメラと無線APを合わせた消費電力が、実測値でわずか12W程度の省エネシステムだ(照明装置含まず)。ハードディスクレコーダーを使用するシステムでは60Wを超えるものもあり、ランニングコストの大幅な削減につながっている。

サービス面では、修理依頼の窓口を同社に一本化することで、どの機器が故障しても、お客様が悩まずに修理を依頼できる体制をとっている。また、法人ニーズにおいて、すべての製品に3年間のセンドバック保守サービスが付いていることもうれしい。

同社ではオリンピック需要やアナログカメラからの置き換え需要もあり、当面は「設定済み屋外防犯カメラパッケージ」に大きなニーズがあると予想している。この先の展開としては、機器の保守だけでなく、現場への駆けつけ対応やメンテナンスなどを全国規模で充実させる考えだ。最後に福井将裕副社長は、将来的には監視カメラ分野でのトータルメリットを活かせるようなシステム基盤を各社と協力しながら構築するとともに「アナログが色濃く残る監視カメラ業界で、ITの恩恵を受けることができる環境づくりに貢献したい。」という大きな目標を語ってくださった。


キロックス“設定済み防犯カメラパッケージ”の実力と魅力!

  • すぐに導入できる!
    防犯カメラに最適な機器を選定済み、さらに設定も済んでいますので、AC100Vの電源さえ用意すれば、設置後すぐに録画を開始できます。施工業者も設置者も安心して導入できます。
  • 高耐久と省エネを実現!
    高温になりがちな屋外での使用を前提として、50℃耐久の機器のみを選定しています。また、駆動部品を排除するなどして故障リスクを軽減するだけでなく、省エネも実現しました。
  • 監視業務に脚立不要
    いざ映像が必要になった場合でも、設置場所の近くでパソコンにワイヤレスで映像をダウンロードするだけ。脚立に上ってボックスを開けて映像を取り出す必要はありません。
  • 安心の3年保証!
    カメラ、無線アクセスポイント、照明装置、すべてが安心の3年保証です。故障等の機器のサポートは、キロックス社が窓口となり、問い合わせ先でお客様を悩ませません。

各分野の専門企業から防犯カメラに最適な機器を集めたシステム!!

照明装置 オプテックス社

特徴

ネットワークカメラ MOBOTIX社

Mobotix社ネットワークカメラ特徴

無線アクセスポイント/PoEインジェクター エレコム

無線アクセスポイント/PoEインジェクター特徴

PoEバススルーとは

PoEバススルー説明

株式会社キロックス
設立:2001年2月 本社:東京
入退室管理システムを設計・施工する株式会社ロックシステムの子会社として設立。ネットワーク対応セキュリティ機器向けのソフトウェア開発・システム構築、WEBシステム開発・サービスの提供などをおもな業務としている。
オプテックス株式会社
設立:1979年5月25日 本社:滋賀東京
東証一部上場、センシング事業を中心に、セキュリティ向けの屋外用センサでは世界シェア30〜40%、自動ドア用センサでは日本国内で60%のシェアを誇る。屋外センサライトを発明した企業でもある。

今回、取材に応じていただいた、
株式会社キロックス
取締役 副社長 福井将裕様(左)、
オプテックス株式会社
国内営業本部 ESI営業部 マーケティング課
マーケティングリーダー 河相長流様(右)。




無線LAN導入レポート 株式会社キロックス 様
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