エレコム インダストリアルPC エンベデッドソリューション

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教育

ICT教育に早くから取り組んできた兵庫県加西市。
校内中でタブレット端末が活用できるよう、小中学校に無線アクセスポイントを導入。
[加西市教育委員会様]

事例サマリー
兵庫県加西市は、県南部播州平野のほぼ中央に位置しており、大阪や神戸から高速道路で約1時間の距離にある緑豊かな市である。加西市教育委員会様では、約29年前からパソコンを小学校へ導入するなど早くからICT教育に取り組んでこられた。近年は市内の小中学校、特別支援学校、総合教育センターに計263台のエレコム製無線アクセスポイント(以下、無線AP)を導入いただいた。その経緯や運用方法などについて、同市教育委員会の小林氏と市立下里小学校校長の西岡氏にお話を伺った。
兵庫県加西市はこんなところ
  • ●気球の飛ぶまち
  • なだらかな山々に囲まれ、風が穏やかな加西市。11月から5月の飛行シーズンには、全国から気球チームが訪れ、カラフルな気球が加西の空を彩る。
  • ●ローカル線のあるまち
  • 市の中南部には、田園地帯を走る「北条鉄道」がある。四季折々の沿線風景が話題を呼び、休日には多くの観光客や写真愛好家たちで賑わう。

ICT授業での活用に加え、災害発生時には避難者向けにネット環境を提供

加西市教育委員会様では、ICT教育推進のため、小学校11校、中学校4校、特別支援学校1校、総合教育センター1カ所に、263台の無線APを導入いただいた。主な用途は、授業中のタブレット端末、大型ディスプレイ、デジタル教科書などでの活用である。
また、災害時に避難施設となっている体育館では、ゲストWi-Fi機能のSSIDとパスワードを公開することで、被災者が連絡や情報収集にインターネットを使えるよう整備されている。

体育館に設置されている無線AP。ボールなどが当たってもダメージを受けないよう、金属製のガードで覆われている。

訪問した下里小学校には、パソコン教室のほか、iPadが13台用意されている。また、大型ディスプレイもあり、iPadやパソコンのモニターとして使われているという。実際の運用方法について、西岡校長に伺ってみた。
「小学生向けにNHKが制作している、『NHK for School』というコンテンツの視聴が多いですね。理科や社会の授業の中で、関連するコンテンツを観るといった使い方です。また、体育の授業で器械運動の動画を見せたり、他には昨年から始まったフィリピンの英語講師とSkypeを使ってのオンライン英会話学習、教育支援アプリを使っての学習にも活用したりしています」

市内の小学校では、Skypeを通じてフィリピンの講師とオンライン英会話授業を行っている。

インターネット環境は大幅に改善され、積極的なICT活用が進む。

無線APの導入前は、家庭用の無線LANルーターが各学校に5台ずつあり、それを教室へ持ち運んで運用していたという。
「授業の都度、教室に無線LANルーターを運んで、教室内の有線LANに接続して使っていました。今回固定式の無線APになったことで、ルーターを持ち運ぶという手間が全くなくなりました。また、以前はルーター1台に対しての接続可能端末数が少ないうえ、他の教室のルーターと干渉して不具合が起こることも多くありましたが、これも解消されました」と小林氏は話す。
導入にあたっては、価格面と法人向けの機種を提供しているという点でエレコムにご注目いただき、デモ機を使い試験運用したところ、順調に稼働したためご採用いただいたという。
今回採用された機種「WAB-I1750-PS (同時接続最大100台)」はPoEパススルー機能(LANケーブルで給電できる機能)に対応しており、無線APの設置場所にAC電源を用意する必要がなかったため、コストを抑えることができた。
また、中学校の体育館には、より接続台数が多い新機種「WAB-M2133(同時接続最大250台)」も導入された。

電波測定を行い、要所となる教室に取り付けられている無線AP。

■無線AP導入による変化について(アンケートより)

SkypeやFaceTimeを使い、他校との交流も
図っている。

  • 普通教室に限らず、いつでもどこでも手軽にインターネットに
    接続して、タブレットを活用できるようになった
  • 通信の安定性が増し、安心して使えるようになったことで、
    ICTを積極的に利用するようになった
  • 教室を譲り合わなくてもよくなり、調整や打ち合わせの時間が必要なくなった
  • 特別教室や体育館でもインターネットが使えるようになったことで、
    ICTを活用しようという意欲につながり、実際に活用する場面が増えた
  • オンライン英会話ができる教室が増え、
    他のグループの会話を気にせず活動できるようになった

オンライン英会話、プログラミング授業、学校どうしの交流も図っていく。

校内のほとんどの場所からインターネットに接続できる環境が整った、加西市の16学校。今後も積極的にICTを活用した教育に取り組んでいかれる予定だ。
「近々、小学校でも英語が必修になります。もっとICTを使い、生の英語に触れられるようにしていきたいですね。また、プログラミングの授業も始まるため、タブレットを有効活用していきたいと考えています(西岡校長)」
「将来的には、PC教室のデスクトップパソコンをWindowsタブレットに置き換えるなどして、様々な場所でタブレットに触れられるようにすることで、ICT機器の稼働率を高めていきたいですね(小林氏)」
  • 加西市教育委員会
    教育総務課 施設係 主任 小林 氏
  • 兵庫県加西市立下里小学校
    校長 西岡 氏
先進的な取り組みで、小中学校におけるICT機器の活用が進んでいる加西市。エレコムの無線APが「縁の下の力持ち」として日々の学習を支えている。最後に、現場の先生方から集まった、今後のICT機器活用についての意見をアンケートから紹介する。
■今後のICT機器の活用について(アンケートより)
「児童がタブレットや電子黒板を操作して、写真などを使って発表・説明をさせるという方向に発展させたい」
「他校とのオンライン交流を増やし、少人数校におけるデメリット解消『中一ギャップ』の解消を目指したい」
「書くことが苦手な児童、見通しが持てずに学習に興味がわかない児童に対し、学習の興味付け、書くことに対する負担軽減の道具としてICTを活用したい」
PoEパススルー機能とは
他のPoE機器へLANケーブルを通じて給電できる機能のこと。PoE受電機能とパススルー機能(IEEE802.3af規格対応機器1台への電力供給)※1※2に対応。
PoEを使用すれば、近くに電源が無くてもLANケーブルだけで電源を供給でき、効率的にネットワークを構築することができます。

※1 USBメモリを使用しない場合。USBメモリを使用した場合には、他PoE製品への電力供給はIEEE802.3af(class2)までとなります。
※2 IEEE802.3atで受電した場合。IEEE802.3afで受電した場合には、他PoE製品への電力供給は保証しません。

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