株主・投資家の皆様へ

機動力を高める体制強化に努め、
新規事業、新製品を続々と投入します。

葉田: 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。第38期の事業概況とともに、第39期の施策及び中長期を見据えた成長戦略についてお話しさせていただきます。

第38期(2023年3月期)の業績を踏まえた総括

葉田:第38期は、家電量販店におけるパソコン関連機器、TV・AV関連機器などの販売数の減少及び半導体不足に加え、コロナ禍でのサプライチェーン停滞により膨らんだ量販店の在庫削減に取り組んだ影響もあり、売上高全体では期初予定を下回りました。このような中、量販店での当社製品の実販売の改善と流通在庫管理の取り組みを強化いたしましたが、為替及び原価高騰や兵庫物流センターの新設に伴う減価償却費の増加も影響したことにより減益となりました。

柴田:ハギワラソリューションズの産業用ストレージやフォースメディアのNASなどグループ会社のBtoB製品は堅調に推移いたしました。法人向けネットワーク製品においても、調達環境を改善した結果、増収となりました。また、Eコマース分野では、顧客レビューを軸にした戦略的な製品開発により、スマートフォン向け高速充電器などが拡販し伸長いたしました。これらの結果、第38期(2023年3月期)の連結業績は、売上高は103,727百万円(前連結会計年度比3.4%減)、営業利益は11,305百万円(前連結会計年度比18.9%減)、経常利益は 11,376百万円(前連結会計年度比21.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,129百万円(前連結会計年度比21.8%減)となりました。

中長期の成長戦略と第39期(2024年3月期)の取り組み

柴田:第39期につきましては、BtoC(家電量販)では利益管理を徹底してまいります。また、BtoBにつきましては、セキュリティ事業の強化を進め、加えて製販連携を一層強化するため、受注ビジネスに即した調達体制を整備します。なお、BtoBに限らず製販連携を徹底するため、新組織を立上げ、新システムの運用・業務フロー変更を実施してまいります。

葉田:セキュリティ事業の強化については、エレコムグループの総合力、すなわち技術力、豊富な製品ラインナップ、クラウド、ネットワーク工事、他社協業などを活かし、あらゆるチャネルを通して防犯・セキュリティのソリューションが提供可能と考えております。特に、セキュリティカメラやAntenna-Eyeといったクラウドサービス、画期的なドアホンの開発など、トータルのソリューション提供に注力してまいります。

柴田:また、Eコマースも戦略商品を拡大し、引き続き成長に挑みます。法人向けでは、堅牢タブレットなどの専用製品の投入も進めております。M&Aでは、この5月にネットワーク設計能力に優位性のあるgroxi社、家電事業ではテスコム電機グループの子会社化を決定しました。さらなる企業価値向上のために、M&Aも引き続き検討してまいります。

葉田:海外事業においては、市場の大きい北米へ当社製品を届けるべく海外子会社「ELECOM USA, Inc.」を米国に設立。まずは、現地のマーケット情報を収集するとともに、プロモーション及びブランディングを強化しながら、今後は競合に対抗可能なグローバル専用製品の開発に集中してまいります。また調達面では、シンガポールに設立した子会社「ELECOM Asia Pacific IPO Pte. Ltd.」を中心に、様々な国々への調達の分散を推進し、一国集中によるカントリーリスクの低減を図ってまいります。

柴田:エレコムの持続的な成長の土台を確固とするために、製品開発力の強化を進めます。具体的には、セキュリティ事業はもちろんのこと、ネットワーク分野における次世代製品の開発や、他社協業の推進を一層深化させていきたいと考えております。

葉田:また、今年の4月から、執行役員制度を導入いたしました。現場での意思決定を容易にすることにより、スピード感のある事業展開を実現し、急務である業績改善に取り組んでまいります。また、併せて、経営人材の早期育成を図っていきたいと考えております。

株主・投資家の皆様へ

葉田:「誠実・謙虚な心で新たな領域に挑み成長し続けることで、社会に貢献する」という当社グループの経営理念・行動指針のもと、今後もS DG s(持続可能な開発目標)及びE S G(環境・社会・ガバナンス)に取り組み、企業責任を果たしてまいります。
一例として2023年3月には、遠隔・効果の高い講習を可能にする「遠隔新生児蘇生法講習シミュレーター」の、国内外の医療機関・教育機関への提供を開始いたしました。

柴田:第38期の課題を真摯に受け止め、第39期は急回復に努める所存でございます。さらなる成長に向けての投資と利益をしっかりと確保し、企業価値を上げてまいります。最後に、第38期の年間配当は40円とさせていただきました。株主の皆様におかれましては、今後とも事業にご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。