エレコム株式会社(本社:大阪市中央区、取締役社長執行役員:石見 浩一)は、経済産業省による令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択されたことをお知らせします。
この度採択された事業は、インド最大級のオンライン診療プラットフォーム「メディバディ」と協業し、インドにおいて生活習慣病の重症化を予防するためのプラットフォームの構築を実現するための調査を目的としています。
急激な経済発展を遂げているインドでは、生活習慣や社会環境の変化に伴い、全人口のうち18歳以上の7,700万人が2型糖尿病に罹患(※1)し、患者数は世界第2位(※2)となっています。
さらに2,500万人近くが糖尿病予備軍であると推定され、2045年の患者数は1億4,000万人以上に増加すると予測されています(※1)。このようにインドでは、生活習慣に起因するNCDs(以下、生活習慣病とし、糖尿病・高血圧症やCOPDなどを指すものとする)が大きな社会問題となっているにも関わらず、医療施設が充実していないことから有効な医療サービスが受けられない状況が続いていました。
生活習慣病の発症には、生活習慣だけではなく複数の要因が影響します。また、初期は自覚症状がなく、気がつかないうちに病状が進行する点が特長です。一時的な対応では治療の効果が認められないことから、無理なく継続的に医師の指導を受けることのできる環境整備が必要になります。
本事業では、当社が販売するIoTを活用したヘルスケア機器である体組成計、血圧計などで取得した医療データを活用します。また、既に3,000万人以上のユーザーを有するインド最大級のオンライン診療プラットフォーム「メディバディ」を通して「統合型デジタル医療インフラ」を構築することで、生活習慣病の予防~治療・予後のケアをシームレスに提供します。
これらのフィージビリティ検証(※3)は、2025年12月まで実施します。
検証では、日本の予防医療の知見や当社のIoTを活用したヘルスケア製品が、インドにおける「統合型デジタル医療インフラ」の構築に貢献できるか検証します。また、必要とされるサービスとより良い顧客体験の検証、最適なデータ接続方法の検討・実装検証を通し、利用する際のハードルが低く、手軽に生活習慣病対策ができるプラットフォームが構築可能か検証します。
グローバルサウス諸国が抱える課題を解決することを通じて当該地域の市場の成長力を活かし、日本国内のイノベーション創出等により国内産業活性化を目指すと共に、グローバルサウス諸国との経済連携を強化するため、本邦企業が行うインフラ等の海外展開に向けたFS事業及び小規模実証事業の実施に必要な費用の一部補助を目的としています。