
分配器と分波器の違いとは?テレビの使用環境を改善する分配器や切替器の選び方
テレビで地上波を見るだけなら、壁のアンテナ端子とテレビをつなぐだけで済みますし、BSを見る場合でも、BS用のアンテナ端子がありますので、それをテレビにつなぐだけで大丈夫です。
しかし、DVD(ブルーレイ)レコーダーなどの録画機材が増えると、そうはいきません。テレビだけでなく、DVDレコーダーにもアンテナ端子をつながなければ、テレビ番組を録画することができないからです。
DVDレコーダーにアンテナ端子をつなぎ、レコーダー経由でテレビ番組を見ることはできます。しかし、テレビ番組を見るだけのために、毎回DVDレコーダーを起動するのは面倒です。そんなときに役に立つのが分配器というアイテムです。
ここでは、そんなテレビの使用環境を改善する分配器についてご紹介しましょう。
分配器とは何を分配する機材?
AV機器に詳しくない方であれば、分配器と聞いてもピンとこないかもしれません。そこで、まずは分配器についてご紹介しましょう。
分配器とは、1つのアンテナから複数台のテレビへ電波を分けるために使用するユニットです。物理的に分配するだけですので、分配する本数が多いとアンテナからの信号が劣化します。信号が弱くなると画面がきれいに映らなくなってしまいますし、衛星放送などは最悪の場合、映らなくなる可能性もあります。
この場合は、ブースターと呼ばれる電波増幅器を使って、電波信号を増幅する必要があります。
2つに分配するだけであれば、エレコムの「DH-ATD48K05BK」といったハイクオリティの分配器を使えば、電波の劣化は最小限に抑えることができます。

分配器と似ている?分波器とは?
分配器と似たようなアイテムに「分波器」という物があります。名称だけを見ると、なんだか同じような物に見えますが、分配器と分波器は少し違います。
基本的に地上波のアンテナと衛星放送のアンテナは別のものなので、別のアンテナ端子が室内にあるはずです。しかし、最近ではこの2つのアンテナを1本にまとめてケーブル配線し、1つのアンテナ端子しかない場合もあるのです。
このように、1つのアンテナ端子に2つの信号が混在しているときに使うのが分波器で、地上波と衛星放送の信号に「分波」してくれるのです。エレコム製品としては、「DH-ATS48K05BK」という分波器をご用意しています。なお、衛星放送を見ないのであれば、分波器は必要ありません。

分配器だけじゃないテレビの使用環境を改善する「切替器」
ブルーレイプレイヤーやゲーム機、衛星放送など、テレビを使う機材は増え続け、すでに単体で使う時代ではありません。このような環境では、アンテナだけでなく映像の入力端子も足りなくなります。特に現在は、HDMI端子を使った機材が多いので、HDMIポートが足りなくなることも多いでしょう。ですが、使う度にHDMIケーブルを抜き差しするのはたいへんです。
こんなときに役立つのが「切替器」です。HDMI以外にも、さまざまな端子の切替器があります。ここでは、どのような切替器があるのかご紹介しましょう。
・HDMIディスプレイ切替器
たくさんの機器を接続すると、HDMIポートが足りなくなることがあります。こんなときは、HDMIの切替器を使えば、1つのHDMIポートに複数の機器を接続できます。
エレコムのHDMIディスプレイ切替器は、「DH-SWBKシリーズ」などがあります。この製品は、起動している機器から出ている信号を受け取り、自動的に接続する「自動切替機能」がついています。また、接続している機器がすべて起動している場合は、本体のボタンから直接切り替えることになります。

・D-subディスプレイ切替器
テレビだけではなく、複数のパソコンで1台のモニターを使いたいこともあるでしょう。そんなときは、パソコン用の映像信号出力端子であるD-sub15ピンのコネクタを切り替えてくれる、D-subディスプレイ切替器を利用しましょう。エレコムの製品としては「DTSP2-VGAシリーズ」があります。

ディスプレイ以外も切り替えるマルチなPC切替器
HDMIディスプレイ切替器やD-subディスプレイ切替器は、モニターを切り替えるだけですが、2台のパソコンを利用するなら、モニターだけでなくマウスやキーボードなど、そのほかの周辺機器も共有したいこともあるでしょう。
そのような場合、PC切替器という、マルチな機器を共有し、必要に応じて切り替える製品がおすすめです。エレコムの「KVM-HDHDU2」という製品では、HDMI対応ディスプレイ、USBマウス、USBキーボード、スピーカーの4つを2台のパソコンで共有できます。

ほかにも、「KVM-DVHDUシリーズ」という製品では、DVI対応ディスプレイ、USBマウス、USBキーボードと、スピーカーを共有できますし、D-subディスプレイ、USBマウス、USBキーボードに加えさらに1つのUSB機器を切り替えられる「KVMP-CUN」などもあります。

