
eスポーツ初心者が違いを感じられるゲーミングマウス等の選び方

ネット配信でプレイ動画を見たり、ショップの店頭でデモを見たり、ニュース記事や個人の感想を読んだり、あるいは興味を持ったりしたゲームが、いわゆるeスポーツの大会で競技として取り上げられているタイトルだった。でも、実際に遊んでみると、動画で見たような動きができず、負けてばかりであまり楽しくない…。このような場合、慣れや個人的な技術の差もありますが、操作を行うデバイス(マウスやキーボードなど)の違いも大きいのが実情です。
そこで、比較的簡単にeスポーツ初心者を脱するためのゲーミングデバイスを大紹介!一般的なデバイスとゲーミングデバイスの違いを知り、より深くゲームに没頭できる環境を作りましょう。
eスポーツで操作のカギを握るのはマウス
タッチパッドやトラックボールを搭載している一部のノートPCを除き、PCのあらゆる操作を司っているのがマウスです。普段、使用しているビジネスソフトもブラウザーもメーラーも、マウスなしで扱うことは考えられないでしょう。もちろん、ゲームも同様で、マウスがなければ立ち上げることも、サーバーに接続することも困難ですし、ゲーム中にキャラクターを動かすこともままなりません。特に、狙った相手を撃つFPS(ファーストパーソンシューティング)や、ユニットに指示を与えるRTS(リアルタイムストラテジー)、MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)では、マウスのわずかな挙動や反応時間の差が、結果に大きな影響を与えます。
ビジネスなどで普段使いしているPCには、当然、マウスが付属しています。しかし、その仕様は、左右のクリックボタンと中央のホイールに加え、いわゆる「戻る」ボタンが1~2個あればいいほうではないでしょうか。eスポーツに本気で取り組む場合、このボタンの数ではすぐに物足りなくなってしまいます。ゲーミングマウスには、ボタンがたくさんついている場合がほとんどです。
例えばFPSでは、ラウンド開始後すぐに動けることが重要ですが、その前に武器などを調達する時間が発生することがあるでしょう。この時間をいかに短くできるかが勝敗を分けることもあるため、複数の動作をワンアクションで行える「マクロ」を組むのですが、そのマクロをゲーミングマウスではたくさんあるボタンにセットすることが可能です。ほかのジャンルのゲームでも、同じようにキャラクターの動作などをマウスの特定のボタンにセットしておくことで操作回数を減らし、ほかの行動に時間を割くことができます。
反応速度やダブルクリックの速度の変更、接続方法も大切
人間はロボットではありませんから、人によって操作の速度、動きの大きさ、反応の速さが異なります。例えば、同じ照準を合わせる動作をマウスで行った場合でも、マウスをグッと大きく動かす人もいれば、少ない動作で合わせたい人もいるでしょう。ゲーミングマウスでは、このカーソルの移動速度などをカスタマイズすることで、その人にとって最適な動作で思ったとおりの操作を実現します。同様に、ダブルクリックの速度も細かく設定可能ですから、自分の操作スピードにキャラクターの動きをフィットさせることが可能です。
コンマ何秒の反応の遅れが(ゲーム内の)生死を左右する世界ですから、マウス操作が遅れることなくキャラクターに伝わる必要があります。ゲーミングマウスは操作が伝達される速度を高めているので、一般的なマウスで操作するよりも早く反応できるのです。また、接続方法をBluetoothにすると、ごくわずかな遅れが発生するため、ゲーミングマウスは有線でつなぐ物がほとんどとなっています。
プレイするゲームに合ったゲーミングマウスを見つけよう
ゲームがうまくなってeスポーツをより楽しむためには、まずマウスをゲーミングマウスに変える必要があります。エレコムの「ECM-G01URBK」は、ボタンの数こそ5つと少なめですが、シンプルに敵を撃つFPSには必要十分なスペック。一方、13個のボタンを持つ「ECM-G02URBK」は、ゲーム中にやることが多いMOBAに最適です。また、ハードウェアマクロを搭載している「M-DUX30BK」や「M-DUX50BK」は、MMORPGなどをストレスなく快適に遊ぶことができます。同じゲーミングマウスとはいえ、フィットするゲームのジャンルは異なりますから、自分がプレイするゲームに合った物を選ぶようにしましょう。

高性能マウスを存分に活かすマウスパッド
どれだけ性能のいいゲーミングマウスを購入して、自分の操作速度に合わせたカスタマイズを施しても、なかなか勝利に結び付かない。そのような場合は、マウスを動かす場所=マウスパッドを見直してみましょう。ビジネス用途に使われているマウスパッドのほか、ノベルティーや付録のマウスパッド、キャラクターものなどを使用するのは基本NG。ゲーミングマウスのスペックを引き出し、長時間のプレイでも腕や手が痛くならないゲーミングマウスパッドを選ぶのが正解です。
エレコムでは、横に長くキーボードを打つ手もフォローする「MP-G01BK」と、マウスの可動範囲をしっかりカバーできる「MP-G02BK」という、天然ラバーを使った2種類のゲーミングマウスパッドをラインナップしています。どちらも、一般的なマウスパッドよりはやや高額ですが、使えばすぐにその差を実感できるでしょう。

マウスと同様に力を入れたいキーボード
家庭用ゲーム機は、コントローラーでキャラクターを操作するのが一般的です。コントローラーには、キャラクターのあらゆる動作やメニューなどを呼び出すボタンなどが配置され、両手を使って効率良くゲームを進めることができます。一方、PCではマウスで視点変更や画面スクロールをして、キーボードでキャラクターを移動させる操作方法が主流です。また、ゲーム内でのチャットなどの通信や、よく使う動作を登録するマクロなども、(マウスにあてられない分は)キーボードで行うことになります。キーボードもまた、eスポーツの勝敗を分ける重要なデバイスのひとつというわけです。
ビジネスで使うキーボードは、キー配列やタッチしたときのストロークなどが好みに合っていることが大切です。一方、eスポーツで使うキーボードは、耐久力や反応の良さが重視されます。文字を打ち込むときとは異なる激しいタッチに耐え、押し込みに即座に反応してキャラクターが動くことが何よりも大切なのです。
エレコムの「TK-G01UKBK」や「ECTK-G01UKBK」は、どちらも5,000万回という驚愕の耐久テストをクリア。第一条件である耐久性については問題ありません。また、すべてのキーを同時入力できる「全キーロールオーバー」に対応しているため、どのジャンルのゲームであっても、思いどおりにキャラクターを動かすことができます。また、「Windows」キーや「メニュー(アプリケーション)」キーを無効にする機能も搭載し、ゲーム中に不意に画面が切り替わる心配もありません。さらに、FPSなどで上下左右の移動にあてる「W」「A」「S」「D」キーに「ゲーミングキーキャップ」をかぶせることで、ほかのキーとは異なる触感を実現。操作性の向上と操作ミス減少への備えも万全です。

ゲームの世界に集中するために使うヘッドセット
数名でチームを組んだり、参加者が複数の陣営に分かれて争ったりするタイプのゲームの場合、チーム内の情報共有にマイクとヘッドホンを使うのが効率的です。敵や資源、拠点を発見したとき、素早く味方と情報を共有できれば、それだけ対応が早くなって勝利に近づきます。このとき、キーボードでメッセージを打つ方法もありますが、リアルタイムで進行するゲームにおいて、メッセージ入力の時間と手間は致命的です。ゲームによっては「敵がいる」といった単純な情報を、ボタンひとつで味方に送る手段が用意されていることもありますが、そのためにはやはりマウスかキーボードの操作が必要です。一方、マイクを使えば、ゲーム内の動きを声で共有できます。また、ラウンドとラウンドのあいだに会話を楽しめる点もマイクの魅力でしょう。
また、FPSでは音によって相手の人数や距離、使用している武器の種類などを把握しなければならないことがあります。静かな部屋に7.1chなどの高性能スピーカーを正しい配置で置ける環境でもないかぎり、ヘッドホンを使ったほうが良いでしょう。特に、ネットカフェやイベント会場など、ほかの音が入ってくる環境においては必須です。
このように、eスポーツのプレイに欠かせないマイクとヘッドホンですが、その2つが一体化したデバイスがヘッドセットです。エレコムの「ECHS-G01BK」や「HS-G01BK」は、どちらも軽量で、長時間かけていても耳が痛くならない「やわらかイヤーパッド」を採用。さらに、ミュートとボリュームを手元で操作する「インラインコントローラー」は使い勝手も良く、ストレスを感じることなくゲームの世界に没入できます。

ゲーミングデバイスがeスポーツの魅力を高める
PCでゲームを楽しむ人にとって欠かせない4つのゲーミングデバイス。特にeスポーツと呼ばれるタイトルをプレイする場合は、なるべく早い段階で導入したほうが腕の上達にもつながりますし、周囲のプレイヤーと足並み(環境)をそろえることも大切です。
一度に全部購入するのがおすすめですが、難しい場合はまず操作系を左右するマウスとキーボード、次いでヘッドセット、最後にマウスパッドの順でそろえるようにしてください。