Vol.5 メモリモジュールのサイズ・規格と選び方
エレコム製品購入ガイドメモリの基礎知識

メモリモジュールのサイズ・規格と選び方

ソフトやファイルを複数開いていたり、ソフトを起動させたりする際にパソコンの動作速度が遅いと感じたら、その原因はメモリ不足による可能性が高いでしょう。メモリ不足になると作業中にパソコンがフリーズ(動作が止まること)することもあります。このような症状が発生するときには、メモリモジュールの増設や交換を検討しましょう。メモリモジュールの増設・交換は一人でもできますので、方法を説明したエレコムのサイト「メモリのこれが知りたかった!」を参考に、チャレンジしてみましょう。

メモリモジュールの容量と規格の確認方法

メモリモジュールを増設するために、まずは今使っているパソコンのメモリ容量と規格を確認しましょう。メモリモジュールの容量と規格は、パソコンの説明書やインターネット上に出ている製品情報から確認することができます。なお、メモリ容量については、デスクトップ上から簡単に確認することも可能です。

メモリ容量の確認方法

デスクトップに「マイ コンピュータ」や「PC」等がある場合は、右クリックして「プロパティ」を開くか、「コントロールパネル」の「システムとセキュリティ」にある「システム」を開くことで、そのパソコンに搭載されているメモリ容量を確認できます。「実装RAM」と表記されている部分がメモリ容量にあたります。
Macの場合、アップルメニューの「このMacについて」からメモリ容量を確認できます。

メモリモジュールの種類・規格

メモリモジュールには大きく分けて、2つの種類があります。おもにデスクトップパソコンに用いられる細長いメモリモジュール「DIMM」と、ノートパソコンで使われることが多い「S.O.DIMM」です。S.O.DIMMは、DIMMを小型化した物ですので、間違えないようにしましょう。

また、メモリモジュールには規格の違いもあります。現在のパソコンで使われているのは、「DDR2」「DDR3」「DDR4」のいずれかの規格がほとんどになります。
最新で最速の規格はDDR4ですが、2010年頃から一般的なパソコンに搭載されるようになったDDR3や、2005~2009年頃に発売されたパソコンに搭載されていたDDR2も現役です。
メモリモジュールを増設する場合、パソコンのメモリスロットに合った規格のメモリモジュールでないと挿せません。購入する際には、説明書や製品情報で規格を確認しておくようにしましょう。

メモリスロットの空きも確認しよう

メモリ容量と規格以外に確認しておきたいのは、メモリスロット(パソコン内部にあるメモリモジュールを挿す場所)に空きがあるかどうかです。メモリスロットに空きがあればそこに新しいメモリモジュールを挿し込めばいいのですが、空きがないけれどもメモリ容量を増やしたい場合には、現在のメモリモジュールを抜いて容量の大きいメモリモジュールへと交換する必要があります。
メモリスロットに空きがあるかどうかは、実際にPCの内部を見て確認する必要があります。

メモリモジュールを選ぶときは、自分のパソコンに合うかどうかチェック

メモリモジュールを選ぶときには、増設・交換を考えているパソコンに合うメモリモジュールなのかを、よく確認することが大切です。合わないメモリモジュールを選んでも、メモリスロットに挿し込めません。

ただし、すべてのパソコンがメモリモジュールを増設・交換できるとは限りません。例えば、アップルのノートパソコン「MacBook Air」は、購入時でないとメモリモジュールを増設できません。また、メーカーに依頼しないとメモリモジュールを増設できないノートパソコンもあります。そのほか、低価格のモバイルノートパソコンの中には、メモリモジュールを自分で増設したり交換したりするのが難しい製品があります。増設メモリ対応検索はこちら

おすすめのメモリ容量は?

メモリモジュールを増設・交換する際、どのくらいの容量にするかが悩みどころだと思います。

ある程度、作業が快適にできる最低のメモリ容量は4GBとなります。パソコンでする作業が、Webサイトの閲覧やメールの送受信、文書の作成、写真の閲覧くらいなら、この程度の容量でも問題ないでしょう。

しかし、複数のソフトを同時に起動して作業することが多い場合、4GBでは不足しがちです。8GBあると安心でしょう。ただし、32bitのOSには4GBまでしか搭載できないので注意してください。

また、デュアルチャネルという技術に対応しているパソコンであれば、同じ規格・同じ容量のメモリを2枚1組で使うと、データ処理速度が2倍になります。可能であれば、同一規格・容量のメモリモジュールを2枚1組で増設するといいでしょう。

なお、メモリ容量が大きければ大きいほど、パソコンの動作は快適になります。必要なメモリ容量の目安にこだわることなく、予算さえ許せばできるだけ大きな容量のメモリモジュールを選ぶといいでしょう。