
- 概要
- 近年、ノートパソコンを持参して営業活動などの外出をされる方が増えてきております。
そのような方の中には、いつでもどこでもインターネットに接続が可能な「Wi-Fiルーター」を持参されていることがあります。
一方、来客が快適にインターネットを利用できるようにと、来客用のWi-Fi環境の構築を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、来客用のWi-Fi環境を構築する方法や不正アクセスを防ぐ方法についてご紹介します。
来客が無線LANルーターを使用するには?

社内で社員たちが使用しているLANルーターのID/パスワードを使用すると、そのインターネットを利用している社内や個人データが抜き取られてしまう場合があります。
そのため、いくら信頼ができるお客様であっても社内ルーターの情報は教えないようにしましょう。
社内用とは別に来客専用のWi-Fi環境を構築する必要があり、環境の構築方法には2種類あります。
ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。
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・無線LANルーターのゲストネットワークを利用
構築方法のひとつは既存の無線ルーターのゲストネットワークを利用することです。
近年発売されているWi-Fiルーターには「ゲストポート」と呼ばれる機能が付いたものも多く出回っておりますので、購入さえすればゲスト用のWi-Fi設定は簡単に行うことができます。
ゲストネットワークを利用すれば、社内ネットワークに侵入されることなくインターネット接続のみを来客に提供することができます。
ゲストポートと社内ネットワークは各アクセスポイントを指す「SSID」で分けられており、それらは同じ機器を使用してもお互いに干渉し合うことがないため、外部からのアクセスのリスクを減らすことができます。
とはいえ、その「ゲストネットワーク機能」がどのWi-Fiルーターについているかがわからないこともあるでしょう。
そのような場合、各メーカーのスタッフや家電量販店の販売員に確認してみるとよいでしょう。 -
・来客専用の無線LANルーターを使用
もう一つの解決策としては、来客用に無線LANを用意する、ということです。
こちらの場合、社内ネットワークとは完全に分離して使用します。
来客用として完全に独立して使用されるため、社内ネットワークへの侵入を心配する必要はありません。
それぞれのルーターにはSSIDが設定されているため、来客による社内ネットワークへの不正アクセスは回避できます。
不正アクセスを防ぐには?

それでも、何らかの方法で来客用のSSIDと暗号化キーを入手した社外の方が不正にアクセスしてしまうことも考えられます。
その対策方法としては、訪問者が退去したら都度暗号化キーを変更する、訪問者がいる間だけゲストネットワークを有効にするなどが挙げられます。
パスワードを都度変更する場合、何度も訪問されるお客様には少し手間を取らせてしまいますが、毎回パスワードを入力してもらうようにしましょう。
また電波の送信出力を見直すのも有効です。
出力が強いと指定範囲以外の電波も送信されてしまうため、第三者にインターネットの存在を知られる可能性が高まります。
送信出力を調整して、必要な範囲にのみ電波が届くように設定することで外部からの不正アクセスのリスクを減らすことができるでしょう。
おわりに
今回は来客用のWi-Fi環境の構築方法についてご説明しました。
何より第一に優先すべきなのは自社の情報保護であり、外部から社内ネットワークにつながらないようにきちんと設定することが大切です。
方法としては同じ無線LANルーターを使用する場合はゲストネットワークの利用、もしくは別途来客用のルーターを用意することが挙げられます。
いずれの場合もSSIDで区切られており、それらは互いに干渉をすることがないため安心して来客にインターネットを提供することができます。
社内のセキュリティ対策になるうえ、来客の満足度向上につながる可能性もあるため、ぜひ来客用のインターネット環境の構築をご検討ください。