- 概要
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防犯カメラを設置する際に、「作動中」などの表示が必要かどうか疑問に感じる方は少なくありません。
実際には法律上の義務は明確でないものの、プライバシー保護やトラブル防止の観点から表示が推奨される場面も多くあります。
本記事では、防犯カメラを設置した場合の告知義務について解説します。
防犯カメラの設置に告知義務はあるのか
防犯カメラの設置にあたり、「作動中」や「録画中」といった表示を義務づける法律は存在していません。
刑法・民法・個人情報保護法においても、明確な表示義務は定められていないのが現状です。
ただし、撮影対象が特定の個人と識別できる場合、個人情報保護法に基づく「利用目的の通知・公表」が求められることがあります。
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法律上の義務はあるのか
結論として、防犯カメラに関する表示は法律上の義務ではありません。
しかし、撮影された情報の取り扱いについて、個人情報保護法第21条第4項では「本人が容易に知り得る状態」にすることが求められています。
したがって、録画の事実を示す表示は、情報の適正な取得と利用目的の明示として有効です。 -
プライバシー権とトラブル防止の観点
撮影される側のプライバシーを侵害しないためにも、表示は推奨されています。
特に集合住宅や商業施設では、「録画中」などの告知が利用者の不安軽減につながります。
また、一部の自治体では防犯カメラの設置に関するガイドラインを設け、表示の徹底を促しています。
防犯カメラに表示が求められるケースとは
防犯カメラを設置する環境によっては、「作動中」や「録画中」といった表示が強く求められる場面があります。
こちらでは、表示が求められる代表的なケースと、地域による対応の違いを紹介します。
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店舗や公共空間における表示の必要性
商業施設や公共施設などでは、多くの来訪者が対象となるため、録画の事実を明示することが社会的に求められています。
防犯カメラ表示は、防犯意識の向上やトラブルの抑止といった効果が期待できます。 -
市区町村ごとのガイドライン・推奨例
自治体の中には、防犯カメラの適正運用に関する独自ガイドラインを定めているところもあります。
公益社団法人 日本防犯設備協会では「防犯カメラシステムガイド」を提供しています。
上記および市町村のガイドライン・推奨例を確認し、ルールに則った表示を掲載しましょう。
防犯カメラ表示のメリットと注意点
防犯カメラの表示は、法律上の義務ではないものの、多くのメリットをもたらします。
一方、表示内容や場所によっては誤解や不安を招く可能性もあります。
以下にて、表示をおこなうことで得られる効果と、注意すべきポイントを紹介します。
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表示するメリット
「防犯カメラ作動中」などの表示は、犯罪の抑止力として有効です。
防犯カメラの存在を明示することで、設置場所の安全性を高め、住民や利用者に安心感を与えます。
また、あらかじめ録画の事実を伝えておくことで、万一の際に映像を活用することへの理解や納得を得やすくなります。 -
注意点と表示の仕方
表示文言は「監視中」など威圧的な表現を避け、「録画中」「防犯目的」など適切な表現が望ましいでしょう。
掲示位置は、視認性が高く、撮影対象が出入りする場所に設置するのが効果的です。
また、日本語とあわせて英語など多言語で表示することで、外国人来訪者への配慮にもつながります。
おわりに
本記事では、防犯カメラを設置した場合に「作動中」といった表示の告知義務があるのかどうかという点について解説しました。
法律上は明確な義務はないものの、プライバシー保護やトラブル防止、地域ルールへの対応という観点から、表示は推奨される場面が多くあります。
適切な表示によって信頼性や安心感を高めることができ、防犯対策の効果も向上します。
設置環境に応じた配慮をおこない、安全かつ適正な運用を心がけましょう。

