タイル専門の物流倉庫会社に
エレコムのWi-Fiソリューションを導入


- 導入レポート
NM物流株式会社 様 - 岐阜県多治見市は、古くからやきもの文化で知られる地域だ。この地に拠点を構えるNM物流様は、
タイル商社である名古屋モザイク工業株式会社様の物流子会社として2007年に独立、創業された。
このたび、NM物流様では倉庫内の物流システムを刷新、同時に倉庫の一つにエレコムのWi-Fiソリューションを導入された。
その経緯と運用方法などについて、同社社長の加藤氏にうかがった。
国内タイル生産85%のシェアを占める多治見市
多治見市は、岐阜県の南東部・東濃地方に位置し、古くから美濃焼の産地として知られている。市内には陶器商の商家や蔵を改築したショップが立ち並ぶほか、由緒ある窯元や陶磁器に関する美術館、ギャラリー、陶芸学校などがある。この地域はタイルの生産地としても知られており、国産タイルの85%が多治見産である。
この地でタイルを販売している名古屋モザイク工業様は、国内外から取り寄せたデザインタイルの品ぞろえで建築家等からの評価も高い企業だ。その物流を一手に担っているのが、今回取材したNM物流様である。
20,000品番に及ぶ国内外のタイルを扱う物流倉庫

エレコムのWi-Fiソリューションが導入された第7倉庫。
NM物流様の業務は、国内外のタイルの仕入集荷・保管管理・出荷で、扱う品番は20,000点に及ぶという。業務を正確かつ効率的に行うために、2016年に現在の物流センターに移転し倉庫を集約、同時にICTを使った物流システムを導入された。
「私たちの業界はいま『物流クライシス』と言われているように、深刻な人手不足に陥っています。そのため、2016年に物流システムを導入し、省力化・省人化に取り組んできました。これが功を奏し、業務効率は直近3年で23.4%向上しました。さらに効率化を進めるために、2023年度より新たな物流システムに刷新する予定です」と加藤社長は語る。

※1 一部地域・離島はお受けできない場合がございます。 詳しくは別途ご相談ください。
※2 当社で設置工事を実施し、工事時と構成や設定が同じである場合に限ります。有償対応になる場合もあります。お客様環境のシステムについては対象外となります。
エレコムのWi-Fiソリューションが採用されたのは、最も新しい第7倉庫だ。
「この倉庫は2021年より稼働していますが、新規システムの導入に合わせようということでWi-Fi環境がありませんでした。そのため、現物の確認は倉庫内で、データ処理は事務所でと、両方を行き来するという大変非効率な環境でした」
そこで、新システムの導入をサポートするトヨタ情報システム愛知様に依頼し、エレコムを推奨いただいたのだという。
「エレコムさんでは、事前の現地調査を無料で実施しているということを営業の方から聞いていました。今回のような大きな現場では、事前調査が欠かせないのでエレコムさんのソリューションをご提案しました。無償で事前調査がしてもらえるのは私が知る限りエレコムさんだけですね」と語るのは、トヨタ情報システム愛知の平沢氏だ。
フルノシステムズの無線APを導入

製品ごとに割り振られたQRコードをハンディターミナルで読み取り、ピッキング作業が行われる。
今回のソリューションで使用する無線アクセスポイントには、フルノシステムズ製が選ばれた。理由は大きく二つ。一つは作業者が移動しながらハンディターミナルを使うため、ローミング(複数の無線APがある時、近くのAPに自動で切り替える仕組み)が比較的スムーズであること。もう一つは、倉庫内の気温変化に耐えうることだ。
「この地域では、夏場は40℃を越え、冬場はマイナスになることもあります。特に夏場の倉庫内は高温になり、天井付近は熱がこもりやすいので耐環境性に優れた機器をお願いしました。また、フルノシステムズの無線APは、大規模な現場での導入事例も多く、ローミングの面でも安心感がありました(加藤社長)」
導入後はもちろん、快適にWi-Fi環境を利用されているという。
「スタッフからは『作業がとてもやりやすくなった』との声がありました。通信に問題ないのはもちろん、既存の環境よりもハンディターミナルの反応がスムーズだと聞いています」と導入の効果を実感されている。

耐環境性に優れ、ローミングもスムーズなフルノシステムズ製無線アクセスポイント。
物流危機に立ち向かうべく今後もDX化を推進
2023年4月からの新システムの本格導入に向け、今後テスト運用を繰り返していくというNM物流の加藤社長。
「今回のシステム導入で作業をできるだけ見える化し、省人化・省力化を図るとともに、物流ロボットの導入などさらなるDX化が必要です。特に『情報』は重要なキーワードであり、正しい情報を伝えるべき所へ早く正確に伝えられるよう設備投資をしていきたい」と力強く語った。
エレコムの対応に高い評価
最後になるが、今回のWi-Fiソリューション導入全般に対して、加藤社長からは『初回の訪問から設置完了まで、万全の体制と安心感のある対応で尽力いただいた』との、高い評価を文書でいただいた。
『システムの説明はとても丁寧で、素人の私にもわかるよう言葉を選んで説明してもらえた。会話の途中でよくわからない言葉が入ると、いったん思考が停止してしまうものだが、エレコムさんは相手が理解できるよう、言葉を選んで適度な間合いをとって話されていたように感じた。現地調査では、実際に工事を行うプロ集団が来られて、細部に至るまで確認。調査報告書もわかりやすく、送付ではなくわざわざ足を運んで不明点がないように説明してもらえた。設置工事は4日間だったが、職人さんには笑顔であいさついただき好印象だった。稼働後も既存システムとの兼ね合いで再調整があったが、親切に対応いただいた』
お客様からこのような言葉をいただけるとは、担当したスタッフにとっても望外の喜びだろう。取材班も胸が熱くなるのを感じながら、多治見を後にした。
取材にご対応いただいた方
- NM物流 株式会社
代表取締役社長
加藤 晃規 氏

名古屋モザイクタイル株式会社の物流を担うタイル専門の倉庫会社。敷地約11,000坪、倉庫約5,700坪のスペース、40年を超えるタイル物流のノウハウを持つ。
名古屋モザイクタイルHP
https://www.nagoya-mosaic.co.jp/