USB2.0デバイス情報:USB2.0に関する知識 

更新日 01/11/03


USB2.0の規格とそのデバイスについて、各種情報をお知らせいたします。




USB2.0とはなんですか?

USB(Universal Serial Bus)というパソコンのインターフェイス規格があります。
このUSBの規格が新しくなりました。それがUSB2.0です。
ちなみに、以前の規格はUSB1.1でした。
1.1とか2.0というのは規格のリビジョンをあらわします。




USB2.0はUSB1.1とどこが違うの?

大きな特徴は3つあります。

USB2.0規格の最大の特徴は、新しい高速な転送モード(Hi-Speedモード)が 追加されたことです。

USB1.1規格には2種類の転送モードがありました。
Low-Speed(1.5Mbps)とFull-Speed(12Mbps)です。
しかし、Full-Speedの速さでも、高速なCD-RライティングやDVD-ROMの読み込みなどには まだ遅すぎます。また、ハードディスクもパソコンに内蔵されたものより 読み書きは遅くなってしまいます。

そこで、より速いモードとして、Hi-Speedモード(480Mbps)が追加されました。
この速度なら、8倍速を超える速度でのCD-Rライティングや 高速なHDDへのアクセスにも対応できます。

大きな特徴の2つ目は、新しいロゴが定められたことです。
これは通称Certified Logo(サーティファイドロゴ)といいます。
これは次の項目で詳しく述べます。

大きな特徴の3つ目は、USB1.1との完全な上位互換性です。
特にHi-Speedモードに対応するデバイスで要求されることなのですが、 USB2.0のHi-Speedで動作できない環境に接続された場合、 自らの速度をUSB1.1で動作するLow-SpeedやFull-Speedに落として、 USB1.1環境でも動作するように自動的に調節するのです。
従いまして、速度の問題を除けば、USB2.0デバイスとUSB1.1デバイスは 混在して使用することが可能です。

そのほか、新しいデバイスカテゴリが定められたり、寸法やプロトコルなどに 一部規定の追加、変更などが加わったりしています。

詳しい内容は、USB Imprementers Forum(USBインプリメンターズフォーラム、 USBの規格を定め、運営する団体)のホームページをご参照ください。(英文です。)




USB-IF Certified Logoってなんですか?

この新しいロゴは、USB-IF(USBインプリメンターズフォーラム、USBの規格を定め、運営する団体)の テストに合格したものだけが使用を許可されるもので、 USBデバイスを選ぶ上での一種の指標となることが期待されています。

ロゴのデザインはHi-Speedに対応したデバイス向けのデザインと Hi-Speedに対応していないデバイス向けのデザインの2通りがあります。
←こちらがHi-Speed対応です。
←こちらはHi-Speedには対応しないデバイスにつきます。

ここからもわかるとおり、USB2.0対応のデバイスが、すべてHi-Speedで動作するわけではありません。
事実、当社のUSBマウス(マウスは通常Low-Speedの転送速度しか必要としません)には Certified Logoを取得した製品があります。




USB2.0って転送速度が速いの?

USB2.0で新たに追加された、Hi-Speedモード(480Mbps)で動作する場合、 その速度はUSB1.1に比べ最大40倍の速度を誇ります。
IEEE1394で一般的な転送速度(400Mbps)と比較しても1.2倍です。

ただし、注意点が2つあります。

まず、すべてのUSB2.0対応デバイスがHi-Speedデバイスというわけではない、ということです。
Certifiedロゴ取得製品なら、そのロゴを見ればHi-Speed対応かそうでないかはすぐわかります。

もうひとつ、Hi-Speedで動作させる為には、 パソコン側からデバイスに至るまで、すべてHi-Speed対応で 揃えなければならないということです。

つまり、パソコンにはUSB2.0のHi-Speedに対応したホストアダプタが装備され、 USBハブがHi-Speed対応、デバイスもHi-Speed対応でなければ、 最大480Mbpsの転送速度を生かすことはできないのです。

Hi-Speedでの動作のためには、
ホストアダプタ、ハブ、デバイスのすべてに、Hi-Speed対応のCertifiedロゴが あることを確かめるのがよいでしょう。




USB2.0ってどんなパソコンで使えるの?

2001/11/03現在、USB2.0ホストアダプタ(インターフェイス)を 標準装備したメーカー製パソコンは発売されていません。

従いまして、当社を含めサードパーティから発売されている、 USB2.0ホストアダプタを別途購入し、パソコンに取り付けることで、 USB2.0の(特にHi-Speedの)デバイスを使用することができます。

当社からはPCIバスに取り付けるタイプのUSB2.0ホストアダプタが 発売されています。

「U2I-5P」 オープン価格

Windows98/Me/2000/XPに対応しています。
他社のホストアダプタのOSへの対応状況は各社にご確認ください。

2002年には、USB2.0ホストアダプタが標準装備されているメーカー製パソコンが 発売されると言われています。
おそらく、来年リリースされるIntel社のチップセットにはUSB2.0ホストアダプタの 機能が組み込まれているだろうといわれているからです。




USB2.0ってどんな機器で使えるの?

「使える」というレベルであれば、ほとんどのUSBデバイスが動作します。

Hi-Speedで使えるデバイスは、Hi-Speedに対応したデバイスだけです。
端的にいって、Hi-Speed対応のCertifiedロゴのついたデバイスだけだと 考えていいでしょう。

Hi-Speedで動作させるにはロゴが目安です。




USB2.0とUSB1.1の機器って混ぜて使えるの?

はい、混ぜて使えます。

ただし、Hi-Speed動作させるためには、一部条件があります。
それは、

  「パソコンからHi-Speed動作をさせたいデバイスまでの経路をすべてHi-Speed対応で揃える」

ことです。

    パソコン(ホストアダプタ) - デバイス

この場合、ホストアダプタとデバイスの双方が USB2.0 Hi-Speedに対応していなければ、Hi-Speedでの動作はできません。

    パソコン(ホストアダプタ) - USBハブ - デバイス

この場合、ホストアダプタ、USBハブ、デバイスのすべてが USB2.0 Hi-Speedに対応していなければ、Hi-Speedでの動作はできません。

    パソコン(USB2.0ホストアダプタ) - USB2.0ハブ - HS対応デバイス
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                         LSデバイス

パソコン、ハブはいずれもHi-Speed対応で、HS対応デバイスもHi-Speed対応、 LSデバイスはLow-Speedのみの対応だとします。
この場合、HS対応デバイスはHi-Speedで動作し、LSデバイスはLow-Speedで 動作することが可能です。

    パソコン(USB2.0ホストアダプタ) - USB1.1ハブ - HS対応デバイス

この場合、ハブで転送速度が制限されてしまうので、 HS対応デバイスもHi-Speedで動作することはできません。
ただし、Low-SpeedやFull-Speedで動作することは可能です。