さらにこれらを実⾏していく上で、具体的に次の3点を念頭に推進していきたいと考えています。
1つ目は、「全員参加型のプロジェクト運営」です。マテリアリティを認識していても、どれだけそれぞれの課題に対して取り組み、活動が進んでいるでしょうか?現地・現場のメンバーをはじめとした、組織全体による取り組みができない限り、それぞれのマテリアリティへの対応は実現できないでしょう。各組織からメンバーを選任し、プロジェクトとして全社共通認識で進めていきます。
2つ目は、このサステナビリティの取り組みによる私たちの未来の創造です。この取り組みは企業の成果につながるものだという認識を、社内で深める必要があります。国内投資家のESG投資額(ESGスコアが⾼い会社への投資)は運用資産全体の60%を超えています。例えば、MSCI社やFTSE Russell社、Sustainalytics社、S&P Global社などの評価機関による企業のサステナビリティ、ESGレベルの評価スコアは、投資家の投資額を決定するための判断材料になり、その傾向は顕著になっています。
3つ目は、これらのマテリアリティに対する取り組みにより、エレコムブランドが世界で認められるグローバルブランドへと成長することです。これまでエレコムでは、児童養護施設「東紀州こどもの園」への寄付をはじめ、地域社会との共⽣を目指した三重県熊野市「丸⼭千枚⽥」の保全活動、三重県尾鷲市や志摩市で進めてきたエレコム⾃然の森づくりを支援しています。これからも一つひとつの取り組みを継続的に進めることにより、エレコムブランドを世界に広げていきます。
最後になりますが、私は当社の⾏動指針にある「正道を行く」という言葉が好きです。Sustainabilityという⾔葉の意味を英語で表すと“Ability to maintain or support a process over time”となり、これを直訳すると「あるプロセスを継続的に維持し、支援する能⼒」となります。経済的・環境的・社会的にサステナビリティを維持、継続することが企業には求められ、それを日々実⾏していくことこそ、企業が社会の中で⽣きる道です。それは、正しく現状を理解して、企業として正しく行動すること、つまり「正道を行く」ことを意味していると感じています。エレコムグループはこれからも、サステナビリティの取り組みを実⾏し続けることで、社会の一員として自らの仕事を磨き、企業としてもこの活動をより高いレベルのものとできるように邁進していきます。