リモートワークでの安全性を高める
セキュリティ対策用外付けSSD
ESD-PLMシリーズ
新型コロナウイルスの感染拡大により、急速に広がったリモートワーク。
これにともない、データをセキュアに扱うことができる大容量ポータブルストレージへのニーズが高まっている。
そこでエレコムグループでは、エレコム・ロジテックINAソリューションズ・ハギワラソリューションズの3社が協働し、セキュリティ対策と運用管理に焦点を当てた、ポータブル外付けSSDを開発。
その特徴や背景について、各社の開発担当者に話を聞いた。

持ち運び時の安全性をとことん高めた外付けポータブルSSD
まず、ESD-PLMシリーズの特徴について教えてください

「2020年11月に発売されたエレコムの「ESD-PLMシリーズ」は、考えうる限りの多重なセキュリティ機能を搭載した外付けポータブルSSDです。容量は240GB/480GB/960GBの3種類。Windows PCのUSB端子に接続し、パスワードを入力するだけですぐに利用することができます。特に、安全面にはとことん配慮して、多重な対策を施しています」
<ESD-PLMシリーズのセキュア対策>
● パスワード設定により、万が一紛失したときにも容易に中身を見ることができない。
● 書き込んだデータは自動的に暗号化。分解して直接メモリーにアクセスしても読み取れない。
● 使用ログが記録されるので、最後にどこで使ったか調査可能
(※Windows10の機能です)。
● SSDの寿命検知機能搭載。パーセント表示でSSDの寿命を通知。
● 廃棄・譲渡時に、暗号化消去ができるツールを搭載。
● 管理者用ソフトウェア(別売)に対応。設定やセキュリティポリシーをカスタマイズできる。
● セキュリティ攻撃を速やかに検知し、対処を可能にする「インフォバンカークラウド」に対応。

本機をパソコンに接続すると、自動的にパスワードの入力が要求される。
GIGAスクール構想やコロナ対策として在宅勤務の増加を予想
開発のねらいはどこにあったのでしょうか?

「2019年に文部科学省により打ち出された『GIGAスクール構想』では、児童や生徒1人に1台の端末を持たせることや、高速大容量の通信ネットワークを整備することなどが盛り込まれています。これにともない、教職員の間での大容量データのやりとりが増えるほか、学校外でのデータの取扱いも発生することが予想されたということが背景にあります」

「さらに、2020年初頭から流行が広がった新型コロナウイルスは、その深刻さを増すにつれ、リモートワークや在宅勤務の必要性が叫ばれるようになっていきました。このような状況の中、セキュアでコンパクトな大容量ストレージの必要が高まるとの想定のもと、SSDを用いたコンパクトな製品をグループで連携して開発するという初のプロジェクトがスタートしました」

「このような背景から、管理者がSSDをリモート管理・監視するニーズが高まると考え、SSD開発と同時に既存のリモート管理サービス(INFO BANKERクラウド)との連携もスタートしました」

3社の強みを活かした共同開発
製品開発にはエレコムグループが一丸となって取り組んだそうですね

「そうです。ロジテックINAソリューションズがハード開発を担当、ハギワラソリューションズがソフト開発を担当。エレコムは、全体の統括と営業企画チームとの連携を担当しました」

「同じグループに属するものの、別会社である3社がそれぞれ得意とする分野を担当することで、これまでになかった視点を持つことができました。例えば、自社で開発をする時は、機能面での充実を図ることを優先させてきました。今回エレコムやハギワラソリューションズがソフトの評価に加わったことで、『信頼性の部分や使い勝手の部分でもっとこうしたらいいんじゃないか』という指摘が数多く出てきました。『どんな使い方をされても、ある程度信頼性を確保できる』という視点が私には新鮮で、最終製品になるまで大幅にブラッシュアップすることができました」
持ち運ぶことが前提の製品ですが、ハード面ではどんな工夫があるのでしょうか?

「リモートワークで使用するということは、落下の危険性が常にあります。そこで、基板のまわりとドライブの4隅にラバーフレームを付けるなどして、米国軍採用の基準となるMIL-STDという規格をクリアする耐衝撃性を確保しています。また、本体にラバーコーティングを施すことにより、滑りにくく、キズや汚れも付きにくい仕様にしています」

手のひらに載るコンパクトさ。
幅79mm×奥行116.5mm×高さ15mm、重量105g(本体)。
SSDの寿命を可視化し、データロスのリスクを低減、リモートで製品を管理・監視
本機は他社製品と比べて、どこに優位性があるのでしょうか?

「他社製品でもセキュリティ機能として暗号化対策を行っています。これに加えて本機では、SSDの寿命予測検知ができるというのが強みです。また、他社の寿命予測は『正常・注意・危険』程度のレベルですが、本機ではパーセント単位で具体的に寿命を表示しているところがポイントです」

「従来のHDDではできなかったことですが、残りの寿命をある程度正確に把握することで、バックアップをとったり買い替えたりすることができるので、データを失ってしまうリスクを大幅に減らすことができます」

デバイスの寿命をパーセント表示で通知。
データロスのリスクを低減できる。
リモートワークが増えることで管理者側の負担も大きくなりますね

「そうです。総務省が実施した『ICT利活用と社会的課題解決に関する調査研究』では、テレワークの導入にあたっては、情報セキュリティの確保が一番の課題となっていることがわかります。
また、同じく総務省が公表した『テレワークセキュリティガイドライン(第4版)』ではシステム管理者が実施すべき対策として、情報セキュリティ保全対策、マルウェア対策、端末の紛失・盗難対策などがありPC本体のみならず記憶媒体についても、持ち出しやテレワーク利用について非常に重要かつ重視され、管理者は課題解決やその対策に苦慮されていると感じています」
本機では、パスワードの設定やセキュリティポリシーをカスタマイズできる管理者用ソフトも別売でご用意しています。
さらに、本機をはじめ当社のセキュリティ製品と組み合わせることで、セキュリティリスクの早期検知を可能にする『INFO BANKERクラウド(有償)』にも対応しており、世界中で使われる端末のウィルス検知や原因の特定、ファイル操作履歴の可視化といった作業を一元管理することができます。
また、リモートで製品寿命を確認したり、製品紛失時にデータ消去等をすることもでき、データ消失・漏えいの対策強化を行うことが可能ですので、まさにテレワークセキュリティに求められる管理・対策に合致した解決策をご提供できます。

管理者がリモートから寿命状態や最終使用場所を確認できる。
グループの力を結集し、今後も新たな製品開発を推進
今後、どのようなマーケティングを展開される予定ですか?

「『2.5インチSSDを使って、できるだけコンパクトかつ薄型なストレージ開発を』という当初の狙いは、3社の協力で無事達成することができました。今後は、教育委員会や自治体、企業など、データを扱うすべての業種に販売活動を展開していきます。現在はWindows PCのみに対応しているESD-PLMシリーズですが、今後はより幅広いOSへの対応も検討中です。3社の強みを結集した開発体制で、今後も時代のニーズに応える製品を次々に生み出していきたいですね」
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エレコム株式会社
商品開発部 アライアンス&サービス事業課
ストレージチーム
橋本 慎也 -
ロジテックINAソリューションズ株式会社
商品開発部 商品開発チーム
チームリーダー
森岡 凌雅 -
ハギワラソリューションズ株式会社
開発部 ソフトウェア開発グループ
チームリーダー
伊藤 海平
お問い合わせ
昨今の高度化するセキュリティ攻撃に対し、被害を完全に防ぐことは難しくなっております。
そこでセキュリティ侵害が起きたとしても、速やかにセキュリティ侵害を検知し、対処することが重要になってきております。
INFO BANKERクラウドと弊社セキュリティ製品と組み合わせることにより、
世界中のセキュリティリスクの早期検知を可能にします。
※掲載されている商品名・会社名等は、一般の商標ならびに登録商標です。
※掲載した商品の仕様、価格は改良のため予告なく変更することがあります。
※このチラシの掲載内容は2021年1月現在のものです。
※CS-36N039