
- 概要
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近年のビジネスではインターネットを利用することが当たり前となっていることから、多くの企業がWi-Fiを導入しています。
電話やFaxと同様に、取引先や仕入れ先など関係者との連絡を取るため、オフィスにおけるインフラのひとつともいえます。
しかし、決算時にはWi-Fiの利用料はどの勘定項目に入れるべきなのかがわからない方がいらっしゃるのではないでしょうか。 本記事では、法人がWi-Fiを導入・使用した際の勘定項目についてご説明します。
Wi-Fiを導入した際の勘定項目
企業のなかには新規事業の立ち上げや移転などによって、Wi-Fiを導入することがあるでしょう。
オフィスにWi-Fiを導入する際には、回線を通したり機器を設置したりするために工事を行わなければなりません。
そのため、Wi-Fiを導入したときは下記の勘定項目で処理しましょう。
- 工事費 :固定資産
- 月額費用 :通信費
正しい勘定項目で処理することによって、いつ・何に・いくら使用したのかを把握しやすくなります。 たとえば、接待費や通信費などをすべてひとつの勘定項目で処理してしまうと、内訳がわからなくなるでしょう。
そのため、次年度になったときにどの経費を使いすぎているのかなど、分析に多くの時間を要してしまいます。 Wi-Fiを導入した際の勘定項目を合算した場合、工事費と月額費用がすべて含まれるため、初年度だけ大幅に高くなります。
当事者や関係者であれば理解していますが、税理士や中小企業診断士など第三者が見た場合はそのたびに説明しなければなりません。 財務諸表はほとんどの場合、外部に見せることはありませんが、いつ誰に見られてもわかるように記載することが重要です。
Wi-Fiを使用した際の勘定項目
Wi-Fiを使用した際に発生する毎月の費用は、通信費として計上します。 企業によってはWi-Fiルーターをレンタルするところがあると思いますが、その際は賃借料として計上することがあります。
どちらもWi-Fiを使用したことで発生する費用のため、レンタルルーターも通信費として計上することができます。 こちらもあとから見直したときに、いつ・何に・いくら使用したのかを把握しやすくすることが目的です。
勘定項目の書き方

勘定項目は、主に下記の要素で構成されています。
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日付
いつ出費があったのかを記載する項目です。
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摘要
勘定項目と、出費の内容に関する情報を記載する項目です。
借方勘定科目、貸方勘定科目、取引の内容の順に記載し、ひとつの勘定項目に対して1行を使って書きます。 そのため、多くの勘定項目がある場合はその分だけ多くの行が必要になります。
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元丁
元丁(もとちょう)とは、総勘定元帳への記載が完了していることを指すものです。 総勘定元帳はすべての取引を勘定科目に分類した帳簿であり、会計帳簿のなかでも特に重要なものだといえます。
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借方
借方は収入や借り入れなど、資産や費用の増加を意味するものです。 後述する貸方と同様に、借方はその企業のお金の流れを表すものであるため、収益状況の確認の際に見られます。
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貸方
貸方は純資産の増加や費用の減少などを表すもので、先述した借方との間で金額が一致する特徴があります。 借方・貸方は資産、負債、純資産、費用、収益の5つに分類され、どのような取引が行われたのかを確認することができます。
おわりに
本記事では、法人がWi-Fiを導入・使用した際の勘定項目についてご説明しました。
一般的に、法人Wi-Fiを導入した際には工事費、使用した際の費用は通信費として計上されます。
勘定項目のなかには下記の要素が含まれており、正確に記載しなければ収支があわなくなります。
- 日付
- 摘要
- 元丁
- 借方
- 貸方
あとから見直しても理解できるように、勘定項目は正確に記載しましょう。