導入レポート(デジタルサイネージ) - 大阪府立生野聴覚支援学校 様

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聴覚支援学校で、災害発生を
視覚で伝えるシステムが更新。
エレコムのデジタルサイネージ
「掲示板NEXT」を採用!

導入レポート
大阪府立生野聴覚支援学校 様
大阪府内の聴覚支援学校4校(生野聴覚支援学校・中央聴覚支援学校・堺聴覚支援学校・だいせん聴覚高等支援学校)では、この度、校内の「緊急情報ネットワーク表示システム及び文字情報配信システムからなる文字情報システム(以下、文字情報システムと表記)」を更新された。
このシステムは、地震発生などの緊急事態を、耳の不自由な子ども達に視覚的に伝え、避難等を促すものである。また、今回更新されたシステムでは、エレコムのデジタルサイネージ「掲示板NEXT」が採用となった。
その導入の背景や活用の様子について、生野聴覚支援学校様を訪れお話をうかがった。

約100年前に創立。聴覚に障がいを持つ子どもたちの学びを支援。

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生野聴覚支援学校の校舎。

生野聴覚支援学校様は、大正15年(1926年)に大阪医科大学(現:大阪大学医学部)耳鼻咽喉科初代科長である加藤亮博士によって、私立大阪聾口話学校として創設された。その後、昭和8年(1933年)に大阪府に移管され、現在に至る。幼稚部・小学部・中学部が設置され、3歳から15歳までの幼児・児童・生徒が元気に学んでいる。

同校の教育理念の1つが「夢に向かってチャレンジ」。教頭の井端氏は、「子どもたちが社会で、よりよく生きていくための力を育むことを大切にしています」と語る。また、地域社会とのつながりも重視されており、乳幼児親子教室や地域の学校で学ぶ難聴児童生徒への教育相談や職員研修なども積極的に実施。聴覚に困難を抱える子どもたちを、多方面から支援している。

災害などの緊急事態発生時、"見える"情報でいのちを守る

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表示内容は、設置する環境にあわせてカスタマイズが可能。
幼稚部では、ひらがな表記となっている。

聴覚に障がいのある子どもたちにとって、「聞こえない」という状況は日常的な課題であると同時に、緊急時には命に関わる問題にもなり得る。過去には、赤色や青色の旗を振ることで火事や津波の発生を知らせるといった伝達方法や、教員の手話で対応していたものの、即時性や全校への一斉通知には限界があったという。こうした課題を解決するため、大阪府では約7年前に初代の文字情報システムを導入。既存の校内ネットワークを活用することで、ローコストに導入できるシステムとして利用されてきた。そしてこの度、機器の更新に伴い、より高機能かつ操作性の高いシステムへと刷新された。

このシステムを開発したイー・ダブリュ・エス株式会社の中川氏は、「掲示板NEXT」を採用した理由について、「弊社のシステムと非常に親和性が高く、コストパフォーマンスも優れていたことが提案の決め手でした」と振り返る。

掲示板NEXTの心臓部、コンパクトな筐体のminiBOXコントローラ。

文字情報システム システム図(生野聴覚支援学校・中央聴覚支援学校)

校内には、17台の23.8インチモニターを黒板の上に設置。また、幼稚部・小学部・中学部の3つの玄 関と体育館など7カ所には、それぞれ43インチの大型ディスプレイが設置されている。玄関の大型ディスプレイには、平時は連絡事項や学校行事・授業の様子、生徒の作品などを表示。緊急時には、すべてのモニターに地震速報や火災情報を音声と画像で即時配信し、教員と児童・生徒双方に迅速な情報伝達が可能になる。

現場の先生方は、コンテンツ作りの容易さを評価

ICT担当の中野首席は、「『掲示板NEXT』は操作がわかりやすく、パソコンに不慣れな教員でもマニュアルを見ながら簡単にコンテンツ作りができています。また、時間帯に応じた表示設定ができるので、授業時間中は映像を流さず、休憩時間に流すといった運用ができることも大きな利点です」と評価いただいた。さらに、中学部では生徒が1人に1台ずつ配布されているタブレットを使って、自ら動画を撮影・編集するといった取り組みも行われているという。

「昨年は、国語の教材を手話の朗読劇にして撮影し、大型モニターにその映像を流して発表するなどしました(中野首席)」と、学習活動の発表の場としても活用されている。

「保護者の方が来校された時、普段見ることのできない授業の様子を熱心にご覧になっている姿をよく見かけます」と、井端教頭も導入の効果を感じておられる。

玄関の大型モニターでは、授業の様子などを紹介。

誰も取り残さない教育環境づくりを目指して

「当校の子どもたちは遠隔地から通う子も多く、小さいころからスマートフォンやタブレットなどのデバイスに触れる機会が多いので、先生よりも機器に詳しいこともあります」という中野首席。同校では、音声をリアルタイムで文字に変換するアプリを使った会議等での情報保障など、デジタル技術を活用した新たな取組みが広がっているという。緊急時の情報伝達のみならず、「掲示板NEXT」を活用した視覚的な情報提供は、その一翼を担う存在として今後さらに発展していくことだろう。

取材にご対応いただいた方

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大阪府教育庁
教育振興室支援教育課
学事・教務グループ
首席指導主事
黒田 誠 氏
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大阪府立
生野聴覚支援学校
教頭
井端 博之 氏
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大阪府立
生野聴覚支援学校
小学部 首席
中野 智久 氏

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2025.08.20