テレビ周りのケーブル整理は多くの家庭で悩みの種に
エレコムでは、クリップ式の電源タップなど、多種多様な電源タップを取り扱っています。新たな製品を開発するにあたり、電源タップの使われ方や悩みごとについて市場調査したところ、特にテレビ周辺でケーブルが絡まり、ホコリが溜まるといったお悩みが多いことが分かりました。

市場調査資料の一部
多くの家庭ではその改善策として、ケーブルボックスの使用や、テレビ台に金網を取り付けて結束バンドでケーブルを固定するなどの工夫をしており、ここに顕在化したニーズがあると考えました。
皆さまの生活をより快適にできるよう、テレビ周辺の配線問題を解決できる電源タップの開発をスタートさせました。
テレビに直接設置できる電源タップを開発
製品を開発する上で特にこだわったポイントは、「VESA規格(※)の対応範囲」と「コストバランス」です。VESA規格はネジ穴の間隔が狭いものでは50mm、広いものでは1,000mmまであり、ネジの呼び径もM4、M6、M8と複数存在します。そのため、全ての規格に対応させることはサイズやコスト面において現実的ではありませんでした。
そこで、HDDの検証用に多様なテレビを保有している当社の強みを活かし、実際に採用されているVESA規格を一つひとつ詳細に調査することにしました。
「非常に地味な作業ではありましたが、この調査で実際に多く採用されているVESA規格を絞り込むことができ、製品のサイズや仕様の選定へとつながっていきました」(開発担当者)

TV周りの掃除が簡単に
※VESA(ベサ)規格とは、モニター(ディスプレイ)やテレビなどの映像機器をスタンドなどへ取り付ける際に使用する、ネジ穴の間隔を定めた国際標準規格のことです。
何度もモックを作成し、手軽にケーブルが整理できる製品に
一般的に、電源タップをネジなどで固定するには電気工事士の資格が必要になります。そのため、製品を開発するにあたり一般の方でも免許なしで、簡単に設置できるような構造を考える必要がありました。また、多くのメーカーのテレビサイズを確認しながら、ネジの直径や長さ、突起部分への干渉をどう回避するかなど、細部にわたる調整が必要でした。

VESA規格を確認しながら、モックを制作
「より多くのテレビに対応させるために、何度もモックを作成し、トライアンドエラーを繰り返しながら最適な設計を追求しました」(開発担当者)
そして、汎用性がありコストのバランスが取れた、より多くのお客様に使用してもらえる製品が誕生しました。
新生活・模様替えのタイミングの設置が最適
テレビを設置した後に製品を取り付ける場合、すべての配線をやり直す必要があり、作業が大掛かりになってしまいます。テレビの新調や引っ越し、模様替えを行うタイミングでの設置がおすすめです。

テレビの背面に電源タップを取り付けて、ケーブルをスッキリみせる
テレビ裏の配線をすっきりさせることで掃除がしやすくなり、ホコリも溜まりにくくなるため、ホコリによる火災のリスクも軽減することができます。また、デスクモニターにも、VESA穴があれば設置できるため、デスク周りのケーブルをスッキリさせたい方にもおすすめです。

ごちゃつきがちなモニター周りのケーブルを整理
今後も、皆さまに寄り添い、生活をより快適にする製品をお届けできるよう努めてまいります。
開発者紹介

2011年の入社以来、国内外問わず通電品、非通電品と幅広い製品カテゴリーで、デザイン・企画・戦略立案に従事。最近のトレンドは二子山部屋の箱推し、韓国ドラマ。

2015年入社。2020年春から現カテゴリーの開発担当に従事。好きなものは週末夕方の30分ニュース番組。
エレコムグループは、今まで、そしてこれからも、より良き製品・サービス・ソリューション、より良き社会、より良き会社を追求しつづけます。