相模湾と富士山を望む
大型宿泊研修施設で
エレコムの多彩な
ソリューションを導入


- 導入レポート
レクトーレ葉山
湘南国際村 様 - 東京から車で約1時間、三浦半島中央部の山あいに広がる湘南国際村は、神奈川県によって開かれた
「緑陰滞在型の国際交流拠点」である。いくつかの大型研修施設や国際交流機関が集まるこの地にあるのが、 宿泊研修施設「レクトーレ葉山 湘南国際村」様である。
同施設ではこのたび、大規模な設備の改修を実施され、Wi-Fi環境の一新、テレビ会議システムの導入などで エレコムの機器を多数導入いただいた。
現地を訪れその経緯や効果について、副支配人の五十嵐氏に話をうかがった。
湘南の海と山に囲まれた大型宿泊研修施設
相模湾に面し、御用邸を筆頭に古くから別荘地としても知られる葉山。その山の手に「歴史と文化の香り高い21世紀の緑陰滞在型の国際交流拠点」として開村したのが、湘南国際村である。その中でも小高い一角に建つレクトーレ葉山様は、20世紀を代表する建築家の一人であるシーザー・ペリによって設計された。この施設は2018年より、株式会社ティーケーピー様が運営している。
「日常のオフィスから離れ、自然に囲まれた当施設で研修などを行うことで、より活発なコミュニケーションが図れるのではないでしょうか」と語るのは副支配人の五十嵐氏だ。
施設は宿泊棟と研修棟に分かれており、夜遅くまで研修をしていても他の宿泊客に迷惑がかかることがない。研修室は大小22室、宿泊室は160室を備えたまさに宿泊研修に特化した施設だ。

コロナ禍で変わった研修環境と顧客ニーズ

約150名を収容できるセミナー室L。
人が移動したり、集まったりすることが難しくなったコロナ禍では、ビジネスの世界でも、リモート会議やリモート研修が当たり前になった。しかし、徐々にコロナ禍が収まりつつある現在、実際に人と人が会い、ともに意見を交換したり研修を行ったりすることの意義も再び注目を浴びている。
一方、最近増えているのが、人が実際に集まる研修にリモート中継を組み合わせたハイブリッド型ともいうべき研修スタイルだという。
「コロナ禍を経て顕在化してきたのは、『実際に全員を集めなくても、一部は中継でいいよね』というお客様のニーズです。これにともない、通信環境がより重視されるようになりました。ただ、当初はまだ設備が追いついていなくて、トラブルも時折ありました」
セミナー棟・宿泊棟とも通信環境に課題
「以前、エレコムさんが研修で当施設をお使いになった時も、会議の中継中にフリーズするという事態がありました。当施設でも改善はしてきましたが、コロナ禍以降の使用環境の変化には対応できていなかったのです。そこで、エレコムさんに相談にのっていただき、いろんなご提案をいただきました」
研修棟における最大の課題は、大勢が一斉にアクセスしたときにもストレスなく通信ができる環境づくりだ。また、宿泊棟ではテレビの同軸ケーブルを使った無線LAN環境があったが、これに対しても一部の部屋からつながりが悪いなどのクレームがあったという。
エレコムが提案した通信環境の改善
スマートフォンの普及により、施設の無線アクセスポイント(以下無線AP)へのアクセスは急増している。多くの人が、ノートパソコンとスマートフォンの両方でネットにアクセスするからだ。エレコムでは、この課題を受け入念な現地調査を行い、以下のような提案を行った。
●エレコム製とフルノシステムズ製の無線APを使い分け
大規模な研修室を持つ研修棟には、フルノシステムズ製業務用無線APと、エレコム製小型無線APを組み合わせて配置。特に大型研修室には3台の無線APを設置し100台以上の機器がアクセスしても負荷を分散して、フリーズによる会議の中断といった事態を防ぐことができる。
大人数での利用に適したフルノシステムズ製無線AP。
小型セミナールームや廊下、客室にも設置されたエレコム製無線AP。
●研修棟への2回線導入
以前は1回線しかなかった研修棟に、もう1回線追加。回線にゆとりをもたらすとともに、万一1つの回線にトラブルが発生した時にはバックアップの役割を果たすことができるよう改善した。
●宿泊棟への無線AP設置

快適な通信環境が整った客室。
建物は鉄筋コンクリート造であることから、電波が飛びにくく綿密な現地調査が必要になった。以前の同軸ケーブルを使った通信では、どうしても接続性に限界があるため、LANケーブルの敷設とともに小型無線APを2~3部屋ごとに設置する方式を提案した。
リモート会議のニーズに応えるテレビ会議システム
リモート会議や大規模研修を快適に行うことができる、インタラクティブタッチスクリーンやテレビ会議システムも導入された。回線が安定したことで、インターネット回線にワイヤレス接続で運用できるため、必要な会議室に手軽に運んですぐに利用することができる。
●インタラクティブタッチスクリーンQAシリーズ

スタンドはキャスター付き。1人で運ぶことができる。
86インチの大画面にWindowsPC、フルHDカメラ、マイク、タッチパネル、ネットワーク機能を全て搭載しているのがインタラクティブタッチスクリーンだ。これ1台で、ビデオ会議、プレゼンテーション、資料共有、マルチタッチのホワイトボード機能を活用できる。今回は3台が導入されたため、多人数での研修にも活用できる。
●テレビ会議システム

会議のたびに設定や接続を行う必要がなく、スムーズなテレビ会議を可能にする。
中会議室向けのテレビ会議システムの機器が、ワンパッケージ化されたテレビ会議システム。カメラ、マイク、スピーカー、小型PCなどを搭載し、会議室に運んで電源コードをつなげばすぐにテレビ会議を始めることができる。今回は80インチが1台、75インチが4台導入された。
オペレーションをサポートするセキュリティカメラ
大規模会議室前に設置された監視カメラ。会議の終了や移動といったお客様の動向を離れた場所から確認できるため、スムーズなオペレーションを可能にする。
写真のDXアンテナ製のカメラは、モニタリングするPCから撮影方向の切替えが可能。
カメラの画像はPCのほか、スマートフォンでも確認できる。
今後も時代のニーズに対応した研修環境を提供
今回の大規模なリニューアルで、研修施設の中に盤石の通信環境と最新設備が整ったレクトーレ葉山様。その後開催された200人規模の会議でも「全くトラブルがなかった」と五十嵐副支配人は自信たっぷりに振り返る。
「当施設を利用されるお客様は、本当に多彩なんです。さまざまなニーズに対応できるよう、今後も設備の見直しや更新を進め、円滑な研修ができる環境をお届けしたいですね」
取材にご対応いただいた方
- 株式会社ティーケーピー
レクトーレ葉山 湘南国際村
副支配人 五十嵐 利秋 氏

株式会社ティーケーピー
企業向け空間シェアリングビジネスの先駆けとして2005年創業。遊休資産を再生しシェアリングすることで社会に価値を創造する『空間再生流通企業』として、全国で貸会議室を展開。現在は、料飲やホテル・宿泊研修、BPOサービス、スペースの時間貸しからオフィスサービスを含む期間貸しへとソリューションを拡大している。
ホームページ
https://www.tkp.jp/