設定事例集

設定事例集 | EHB-SG2C(-PL/-HPL)シリーズ マルチプルVLAN設定
インターネット接続やプリンターを、複数のVLANから共有する

Giga対応 Webスマートスイッチ EHB-SG2C(-PL/-HPL)シリーズの設定事例をご紹介。

構成・条件・概要

目的

タグVLANを利用して、異なるスイッチに接続されている同一VLAN(総務部同士/営業部同士)端末間の通信を可能にする。
異なるVLAN(総務部-営業部)間の通信は許可しない。
両方のVLAN(総務部-営業部)からインターネット通信やネットワークプリンターの利用を可能にする。

設定概要

EHB-SG2Cシリーズを2台使用します。
2台のスイッチにタグVLANを設定し、タグVLAN設定ポート同士をLANケーブルで接続します。
ポート1を両VLANからアクセス可能なポートとします。(インターネット接続用ルーター、ネットワークプリンターを接続する)
ポート8をスイッチ同士を接続するタグVLANポートとします。
総務部と営業部の計2つのVLANを作成します。
総務部はポート2~4を、営業部はポート5~7を使用するものとします。

※本手順は「EHB-SG2C08」を例に記載しております。(ファームウェアバージョンは 2.0.4)
スイッチの接続ポート構成は2台共に共通であるものとします。

※本事例は、ファームウェアバージョンは2.0.4で追加された機能を使用しています。
必ずファームウェアバージョン2.0.4以降へファームウェア更新を行ってから、設定を行ってください。

導入構成イメージ

設定の流れ

STEP1 - 新規VLANの作成(総務部・営業部用VLAN)

  • 本製品の設定画面にログインします。
    工場出荷時は、ユーザー名、パスワード共に、admin となります。
    ※本製品への接続方法につきましては、「クイックセットアップガイド」ならびに、「ユーザーズマニュアル」を別途、参照ください。
  • 「Switch Function」設定メニューの「VLAN」をクリックします。
    「VLAN作成」画面が表示されます。
    ※左側の▼部分をクリックした場合は、メニューが展開されます。
    展開されたメニューから「VLAN作成」をクリックしてください。
  • 総務部が所属する「VLAN2」と営業部が所属する「VLAN3」を作成します。
    VLAN作成画面の「利用可能なVLAN」より、新規作成したいVLAN(今回はVLAN2とVLAN3)を選択します。(1-3-1)
    「>>」をクリックすると選択したVLANが「作成済みのVLAN」に移動します。(1-3-2)
    複数VLANで学習したMACアドレスを共有できるよう、「VLAN学習方式」の設定を”SVL”に変更します。(1-3-3)
    その後[適用]ボタンをクリックします。(1-3-4)

確認画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックします。(1-3-5)

  • VLANテーブルにVLAN「2」として「VLAN0002」、「VLAN3」として「VLAN0003」が反映されていることを確認します。
  • 新規作成VLAN名の編集
    先ほど、新規作成した「VLAN2」と「VLAN3」の名前を編集します。
    名前を編集したいVLAN名(VLAN2)の左にあるチェックボックスにチェックを入れ、[編集]ボタンをクリックします。(1-5-1)
    VLAN名編集画面が表示されますので、任意の名前を入力します。
    今回は、「Soumu」と入力し、[適用]ボタンをクリックします。(1-5-2)
    VLAN2の名前が「Soumu」に変更されたことを確認します。(1-5-3)
  • 同様の手順で「VLAN3」の名前を「Sales」に変更します。

STEP2 - VLANのポート設定

  • 「Switch Function」設定メニューの「VLAN」 - 「ポート設定」をクリックします。
    表示されたポート設定テーブル画面より、対象ポートのモード設定を行います。
    工場出荷時は、全てのポートのモードがトランクとなっています。
  • VLAN1のポート設定テーブル 編集
    ルーター(又はプリンター)・スイッチを接続する1番ポートと8番ポートのチェックボックスにチェックを入れ、[編集]ボタンをクリックします。(2-2-1)
    ポート設定テーブル編集画面が表示されるので、モード設定の「ハイブリッド」にチェックを入れ、[適用]ボタンをクリックします。(2-2-2)
    ※許可フレームタイプは「すべて」、入力フィルタリングは「有効」にチェックがついた状態です。
  • VLAN2のポート設定テーブル 編集
    VLAN2(総務部)に所属する2番~4番ポートのチェックボックスにチェックを入れ、[編集]ボタンをクリックします。(2-3-1)
    ポート設定テーブル編集画面が表示されるので、「モード」設定項目の「ハイブリッド」を選択し、PVIDを「2」に変更して、[適用]ボタンをクリックします。(2-3-2)
    ※許可フレームタイプは「すべて」、入力フィルタリングは「有効」にチェックがついた状態です。
  • VLAN3のポート設定テーブル 編集
    VLAN3(営業部)に所属する5番~7番ポートのチェックボックスにチェックを入れ、[編集]ボタンをクリックします。(2-4-1)
    ポート設定テーブル編集画面が表示されるので、「モード」設定項目の「ハイブリッド」を選択し、PVIDを「3」に変更して、[適用]ボタンをクリックします。(2-4-2)
    ※許可フレームタイプは「すべて」、入力フィルタリングは「有効」にチェックがついた状態です。
  • ポート設定テーブル情報が下記の様に反映されていることを確認します。

STEP3 - VLANの設定

  • 「Switch Function」設定メニューの「VLAN」-「VLAN設定」をクリックします。
  • VLAN対象ポートの確認(共用VLAN)
    VLAN設定テーブルが表示されますので、左上のVLAN選択が「default」と表示されている事を確認します。

    スイッチ同士を接続するタグポートとして使用する8番ポートのメンバーシップの「タグ付き」にチェックを入れた後、[適用]ボタンをクリックします。
    共用VLANとして、ポートの設定が以下のようになっている事を確認します。
    1番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグなし」PVID「チェック付き」になっていること
    2番~7番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグなし」PVID「チェック無し」になっていること
    8番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグ付き」PVID「チェック付き」になっていること
    それ以外のポートのモードが「トランク」、メンバーシップが「タグなし」になっていること
  • VLAN対象ポートの確認(総務部用VLAN)
    左上のVLAN選択から「Soumu」を選択します。(3-3-1)
    共用VLANとして使用する1番ポートのメンバーシップの「タグなし」にチェックをつけます。(3-3-2)
    総務部用VLANとして使用する2番~4番ポートのメンバーシップの「タグなし」にチェックをつけます。(3-3-3)
    スイッチ同士を接続するタグポートとして使用する8番ポートのメンバーシップの「タグ付き」にチェックを入れ(3-3-4)、その後[適用]ボタンをクリックします。(3-3-5)
    総務部用VLANとして、ポートの設定が以下のようになっている事を確認します。
    1番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグなし」PVID「チェック無し」になっていること
    2~4番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグなし」PVID「チェック付き」になっていること
    5~7番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「禁止」PVID「チェック無し」になっていること
    8番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグ付き」PVID「チェック無し」になっていること
    それ以外のポートのモードが「トランク」、メンバーシップが「禁止」になっていること
  • VLAN対象ポートの確認(営業部用VLAN)
    左上のVLAN選択から「Sales」を選択します。(3-4-1)
    共用VLANとして使用する1番ポートのメンバーシップの「タグなし」にチェックをつけます。(3-4-2)
    営業部用VLANとして使用する5番~7番ポートのメンバーシップの「タグなし」にチェックをつけます。(3-4-3)
    スイッチ同士を接続するタグポートとして使用する8番ポートのメンバーシップの「タグ付き」にチェックを入れ(3-4-4)、その後[適用]ボタンをクリックします。(3-4-5)
    営業部用VLANとして、ポートの設定が以下のようになっている事を確認します。
    1番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグなし」PVID「チェック無し」になっていること
    2~4番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「禁止」PVID「チェック無し」になっていること
    5~7番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグなし」PVID「チェック付き」になっていること
    8番ポートのモードが「ハイブリッド」、メンバーシップが「タグ付き」PVID「チェック無し」になっていること
    それ以外のポートのモードが「トランク」、メンバーシップが「禁止」になっていること
  • 設定が完了すると、VLANごとの各ポート設定は以下のようになります。
default Soumu Sales
モード メンバー PVID モード メンバー PVID モード メンバー PVID
ポート1 ハイブリッド タグなし チェック ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド タグなし 無し
ポート2 ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド タグなし チェック ハイブリッド 禁止 無し
ポート3 ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド タグなし チェック ハイブリッド 禁止 無し
ポート4 ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド タグなし チェック ハイブリッド 禁止 無し
ポート5 ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド 禁止 無し ハイブリッド タグなし チェック
ポート6 ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド 禁止 無し ハイブリッド タグなし チェック
ポート7 ハイブリッド タグなし 無し ハイブリッド 禁止 無し ハイブリッド タグなし チェック
ポート8 ハイブリッド タグ付き チェック ハイブリッド タグ付き 無し ハイブリッド タグ付き 無し
それ以外のポート トランク タグなし チェック トランク 禁止 無し トランク 禁止 無し

STEP4 - 2台目のスイッチの設定

  • 2台目のスイッチも、STEP1~STEP3と同様の設定、確認を行います。

STEP5 - 2台のスイッチをLANケーブルで接続

  • 設定完了後、2台のスイッチのポート8(タグVLAN)間をLANケーブルで接続します。

以上で設定は完了です。

参考設定ファイル

設定ファイル

「EHB-SG2C08」と「EHB-SG2C16-PL」の参考設定ファイルをこちらからダウンロード可能です。
本設定はサンプルとなりますので導入時はお客様ネットワーク環境に合わせて適宜変更下さい。

「EHB-SG2C08」設定ファイル のダウンロード >
「EHB-SG2C16-PL」設定ファイル のダウンロード >

※スイッチの設定は、ネットワーク環境により異なります。
設定例ファイル読み込むと現在の設定が変更され、通信や設定ができなくなる場合がございます。
適用前に、かならず、現在の設定を保存してください。

※この設定ファイルを適用すると、スイッチの設定が以下に変更されます。

IPアドレス:192.168.3.1
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