Vol.3 有線LANの特徴とは?Wi-Fi(無線LAN)と比較したときのメリット・デメリット
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有線LANの特徴とは?Wi-Fi(無線LAN)と比較したときのメリット・デメリット

有線LANとWi‑Fi(無線LAN)は、LANケーブルの有無以外にどのような違いがあるのでしょうか。このページでは、有線LANのメリット・デメリットと、利用する際に必要な機器、LANケーブルの選び方について解説します。
あわせて、「無線LANケーブル」という少しややこしい言葉の意味や、Wi-Fi環境でもLANケーブル(有線接続)をどう活用すれば通信を安定させられるのかについても解説します。


有線LANのメリット・デメリット

まずは、有線LANのメリットやデメリットについて見てみましょう。

・有線LANのメリット
Wi-Fi(無線LAN)は、Wi-Fiルーターと端末のあいだに壁や天井などの障害物があると、電波が弱まり通信速度が低下することがあります。また、電子レンジやBluetooth機器など、周囲の電波の影響を受ける場合もあります。
一方、有線LANであれば、LANケーブルで接続するため、モデムとパソコンのあいだに多少距離があっても、安定した通信が行えます。

また、有線LANケーブルをモデムやルーターに差すだけでよいため、Wi-Fi(無線LAN)と比べて設定がしやすい点もメリットです。 さらに、有線LANはWi-Fi(無線LAN)よりも第三者に電波を悪用されにくく、セキュリティ面でも安心して利用できます。

さらに、オンラインゲームや動画配信、テレワークなど、通信の安定性が特に重要な用途では、Wi-FiだけでなくLANケーブルを使った有線接続を併用することで、速度や安定性、セキュリティを高めやすくなります。

・有線LANのデメリット
LANケーブルは、ケーブルが長いほど損傷を受けるリスクが高く、通信に障害が生じる可能性が高まります。無理にねじ曲げたり、踏まれたり、引っ張られたりする環境では、数年ほどで劣化してしまう場合があります。

直射日光にさらされる環境では、ケーブルの被膜が破れたりはがれたりして、中の導線に影響が出ることがあります。また、水分や油分が被膜の下に染み込むと、通信障害の原因になる場合もあります。
まれではありますが、ケーブルをシロアリなどの害虫がかじってしまうケースもあります。

有線LANを使うために必要な機器

有線LANを使うには、モデムとLANケーブルが必要です。モデムには通常1〜4個のポートがあり、ここにLANケーブルを差し込むことで、パソコンをインターネットに接続できます。
複数のパソコンや機器を同時にネットにつなげたい場合は、モデムに加えて有線LANルーターやLANハブを用意するとよいでしょう。

LANケーブルの選び方

有線LANで通信をするために欠かせないのがLANケーブルです。有線LANの特徴がわかったところで、LANケーブルの選び方についても見ておきましょう。

LANケーブルのタイプ

LANケーブルには、断面が円形で被膜が厚い「スタンダードタイプ」のほか、「やわらかタイプ」や「極細タイプ」、平たい麺のような形状の「フラットタイプ」などの種類があります。

スタンダードタイプは太い導線を使用しており、ノイズに強いなど電気的特性に優れているのがメリットです。一方で曲げにくいため、離れた場所まで壁に沿わせて敷設したい場合は、やや取り回しづらい面もあります。

これに対して、やわらかタイプや極細タイプ、フラットタイプは曲げやすく、モデムやルーターから離れた場所にあるパソコンにもつなげやすい点がメリットです。また、極細タイプやフラットタイプは、家具の裏側などの細い隙間にも設置しやすいでしょう。

しかし、導線が細いため、外部からの損傷リスクが高く、周囲のノイズの影響なども受けやすいという弱点があります。細長いカバー・床用モールなどで覆って保護することで、リスクを低減することができます。

LANケーブルのカテゴリー

たとえ通信回線やモデム、Wi-Fiルーターが高性能でも、LANケーブルが高速通信に対応していなければ、その性能を活かすことができません。
LANケーブルはいくつかのカテゴリー(CAT)に分かれています。対応する伝送帯域や通信速度が異なります。数字が大きいほど高い周波数帯・高速通信に対応できますが、回線速度や用途に合わせて選ぶことが大切です。
光回線や最新のモデムを導入しているにもかかわらず、有線LANの通信速度が遅い場合は、「CAT5e」以上のケーブルに取り替えるだけで、体感速度が改善することがあります。

カテゴリー 伝送帯域 最高通信速度(理論値)
CAT5(カテゴリー5) 100MHz 100BASE-TX(100Mbps)
CAT5e(カテゴリー5e) 100MHz 1000BASE-TX(1Gbps)
CAT6(カテゴリー6) 250MHz 1000BASE-TX(1Gbps)
CAT6A(カテゴリー6A) 500MHz 10GBASE-T(10Gbps)
CAT7(カテゴリー7) 600MHz 10GBASE-T(10Gbps)
CAT8(カテゴリー8) 2000MHz 40GBASE-T(40Gbps)

一般的なご家庭でのインターネット利用(動画視聴やWeb閲覧、オンライン会議など)であれば、1Gbps〜10Gbpsクラスに対応したCAT6やCAT6AのLANケーブルを選んでおけば、快適な通信が期待できます。

オンラインゲームや大容量データの転送など、より高速かつ安定した通信を重視する場合は、ノイズに強い構造を採用したCAT7以上のケーブルを検討するとよいでしょう。

また、LANケーブルの長さも重要なポイントです。一般的には1〜3m程度がよく使われますが、設置場所に合わせて必要な長さを選びましょう。あまりに長すぎるケーブルを使うと、配線が煩雑になるだけでなく、取り回しの悪さからケーブルに負荷がかかりやすくなります。

Wi-Fiルーターを有線化するには?

有線LANポートのない薄型ノートパソコンを持って出張に行った際、宿泊先に有線LANしか用意されておらず、インターネット接続に困ったことはないでしょうか。そんなときに役立つのが「有線LANアダプター」です。

また、自宅やオフィスでWi-Fiの電波が届きにくい場所や、オンラインゲーム・オンライン会議などで通信が不安定な場合も、LANケーブルでパソコンを有線接続に切り替えることで、通信品質が改善するケースがあります。

なお、「無線LANケーブル」という言葉は、本来の用語としては存在せず、多くの場合は「無線LANルーターまわりで使うLANケーブル(有線LANケーブル)」を指す略称として使われています。Wi-Fi環境で通信が不安定なときには、LANケーブルを使った有線接続をうまく組み合わせて活用するとよいでしょう。

2018.03.26