兵庫県川辺郡猪名川町にあるエレコムの物流センター。ここから日々、家電量販店や皆さまのご自宅までエレコム製品をお届けしています。
もともと西日本エリアの物流拠点として大阪の湾岸地域にセンターを構えていましたが、2022年の移転をきっかけに、「GTP(Goods to Person)」をコンセプトとした「歩かない」物流センターが誕生しました。

なぜ物流センターを移転したのか?
移転前は大阪市西淀川区の海沿いに立地しており、南海トラフ地震などの災害発生のリスクが懸念されていました。地震や台風などの自然災害が発生した際に、事業にかかわる被害を最小限にすることと、昨今の労働力不足に対応すべく、地盤が強く、高潮の影響を受けない内陸部への移転を決定しました。

モノが人のところへ。様々な工夫で省人化を実現
人がなるべく動かず、モノが人のところにくる、という発想の「GTP(Goods to Person)」をコンセプトに、AGV(無人搬送車)やシャトル式立体自動倉庫システム「SAS-R システマストリーマー」などを導入しました。保管からピッキング、梱包まで、できる限り機械に頼ることで約62%の省人化を実現しました。
人が歩かない3つのポイント
①AGVの導入で製品の保管や補充を自動化
従来は人がカートを引きながら移動し、製品の保管や補充を行っていましたが、無人搬送車のAGVを導入したことにより、搬送業務の無人化と自動化を実現しました。


②シャトル式立体自動倉庫システムで高速ピッキング
高速化と小型化を追求したシャトル式立体自動倉庫システム「SAS-R システマストリーマー」は、オーダーが入ると人がいるピッキングエリアまで自動で製品を運びます。これにより、作業者の負担軽減と大幅な生産性の向上につながり、1日15,000SKU(※1)もの製品の出荷を可能にしました。


※1:在庫管理をする時の最小単位。パッケージや、色、入り数などの違いで区別しています。
③EC向け小口専用ラインを構築
EC市場の拡大により小口配送の件数が激増しており、これに対応するため小口専用ラインを構築。製品の梱包から送り状の貼り付けまで、すべて自動で行います。

物流センター初!自動開梱ロボットの導入で従業員のケガを防止
食品工場で使われている段ボールの開梱ロボットABOTを導入。物流センターにおける作業に応用したのはエレコムが初めてです。以前は4人がかりで段ボールを開梱していましたが、現在はロボット1台で素早く開梱作業をすることが可能になりました。これにより、従業員のケガや作業負担が軽減しました。

従業員想いの食堂!
兵庫物流センターでは、働く皆さんに健康でより良き食事を楽しんでほしいという思いから、従業員専用の食堂を運営しています。1日1メニューではありますが、日替わりでいろいろなメニューを無償で提供しています。


2023年度ロジスティクス大賞で「業務改革奨励賞」を受賞
これらの取り組みが評価され、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会が主催する「2023年度ロジスティクス大賞」において、「業務改革奨励賞」を受賞しました。
エレコムグループは、今まで、そしてこれからも、「Better being」をパーパスとし、
より良き製品・サービス・ソリューション、より良き会社、より良き社会を追求しつづけます。