Vol.03 置くだけで充電できるワイヤレス充電Qiとは?
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置くだけで充電できるワイヤレス充電Qiとは?

置くだけで充電できるワイヤレス充電Qiとは?

スマートフォンを充電する際は、接続ケーブルをACアダプターやモバイルバッテリーなど、何らかの電力供給機器に接続する仕組みが一般的です。この方法以外にも、本体にケーブルを接続しなくてもワイヤレスで充電できる「Qi(チー)」と呼ばれる規格もあります。
ここでは、Qiの仕組みや実際の充電器のタイプ、充電の方法についてご紹介しましょう。

ワイヤレス充電Qiの仕組みと規格について

ワイヤレス充電Qiの仕組みと規格について

Qi(チー)は、ワイヤレス充電や無線給電、非接触給電とも呼ばれる、ケーブルを接続することなくスマートフォンなどを充電できる規格です。数年前から登場していた規格ですが、対応機種が少ないことなどから、あまり一般的ではありませんでした。
しかし、iPhone 8やiPhone XがQiに対応したことで、一気に普及し始めました。ここでは、仕組みや規格など、さまざまな観点からQiについてご紹介しましょう。

Qiの仕組み

ワイヤレス充電や無線給電と聞くと、電気が空中を飛んで充電する仕組みのようにイメージする人もいるかと思います。ですが実際に電気が空中を飛ぶわけではありません。では、どのようにして電気を送ることができるのでしょうか。

Qiは「ファラデーの電磁誘導の法則」を使用して、電気を発生させています。具体的には、電気を送る側の本体には送電用のコイル、スマートフォンなど充電する側の端末には受電用のコイルが組み込まれています。この送電用のコイルに電気を流すと磁界(磁束)が発生し、受電用のコイルがその磁界に近づくと、その磁界を打ち消すための誘導起電力が発生します。Qiは、この誘導起電力を使い、端末に充電するのです。

この仕組みの欠点は、送電用のコイルと受電用のコイルの位置が、ある程度近くでなければいけないことです。その欠点を補うように、コイルの数が多い製品も出ています。ですが、コイルの多さは値段に反映されてしまいますので、予算に応じて製品を選ぶ必要があります。

Qiの仕組み

Qiの規格

Qiの規格には、近い距離で給電できる「非放射型」の「電磁誘導方式」が採用されています。Qi規格に対応した充電パッドであれば、同じくQi企画に対応したスマートフォンなどの機器に充電できます。
なお、遠くまで給電できる規格には「放射型」の「レーザー方式」「マイクロ波方式」「超音波方式」などがあります。将来的には「電気自動車を走らせながら充電する」ということも研究されているようです。

このQiの規格は、「WPC(Wireless Power Consortium)」というワイヤレス充電の団体が策定した国際標準規格となっています。Qiは「キュー・アイ」とアルファベットで読むのではなく「チー」と発音します。このチーは中国語の「気」の読み方で、意味は「見えない力」を指しています。つまり「見えない力で、スマートフォンなどの端末に力を注いでくれる」イメージなのでしょう。
Qi規格以外には「AirFuel Alliance」というワイヤレス充電の団体が推進する、AirFuel Inductive(旧PMA)規格とAirFuel Resonant(旧Rezence)規格もあります。

Qi製品の種類

Qiの製品は、規格こそ同じですが、端末をどのように置くかなどで、いくつかの種類に分かれています。ここでは、Qi製品のタイプ別の使い方や、それぞれの特徴を見ていきましょう。

パッドタイプ

スマートフォンなどの端末を、コースターのようなサイズのパッドに載せることでワイヤレス充電が可能なのがパッドタイプです。パッドの上に置くだけで充電できるのでとても簡単ですし、「コイルの位置が合わない」というリスクも回避しやすいタイプです。また、2台同時に端末を充電できるモデルなどもあり、汎用性と応用性に優れたタイプといえるでしょう。
ただし、平面に置くタイプなので、机の利用面積は大きめです。エレコムではパッドタイプのQi充電器と、マウスパッドを合わせた「MP-WQ01BK」を発売しています。机の面積が限られる場合は、こうした製品を利用してスペースを節約するのもいいでしょう。

パッドタイプ

スタンドタイプ

スマートフォンなどを立てかけて、ワイヤレス充電するのがスタンドタイプです。スタンドタイプは、固定電話の子機を充電するときに使っていたスタンドと同じ感覚で使えます。接続する必要がないためデザインの自由度が高く、充電中にもスマートフォンの画面を見やすく工夫していたり、インテリアとして違和感がないようにしたりした製品があります。
パッドタイプに比べて利用面積は、少し小さめです。

スタンドタイプ

マウントタイプ

端末を「置く」のではなく、台にがっちりと固定するのがマウントタイプです。このタイプは、端末を台に固定する手順が必要ですが、車の移動中など揺れることが予想されるシーンでは、むしろ必要な機能です。端末を押しつければ半自動で固定される製品もあります。
基本的には、車の移動など揺れる環境で充電するのがメインのタイプといえるでしょう。

マウントタイプ

モバイルバッテリータイプ

外に持ち運べるモバイルバッテリーのQi版もあります。通常のモバイルバッテリー同様、電源がない場所でもワイヤレス充電ができるのは大きなメリットでしょう。もちろん、ケーブルを持ち歩く必要がありません。
また、QiだけでなくUSBケーブルを差せる製品もあります。Qiに対応していない端末を充電する可能性がある場合は、ワイヤレスとケーブルの両方に対応したタイプを選べばより便利です。

Qiの利用シーン

Qiの利用シーン

次に、Qi製品の利用シーン別に、どのような使い方ができるのかを紹介します。また、その際にどのタイプの製品でワイヤレス充電するのがおすすめかも説明しましょう。

自宅や職場のデスクなどの作業中

スマートフォンを充電する場合、一番多いシーンが自宅や職場のデスクなどでしょう。机に置いてあれば、電話が来たときにすぐに対応できますし、通知が来たときにもどんな内容かをすぐに見られるので便利です。
製品のタイプとしては、パッドタイプかスタンドタイプがおすすめです。

ビジネスやプライベートで外出中

ビジネスでもプライベートでも、外出中に充電が必要になるケースもあるでしょう。もちろん、外出前にきちんと充電できていれば問題ありませんが、外出中に思いのほかバッテリーを消費してしまうこともあります。
このように、外出先でワイヤレス充電をする可能性が高いのであれば、モバイルバッテリータイプを鞄に入れておけば安心です。

ビジネスやプライベートで外出中

車などで移動中

車などで移動しているときにも、ワイヤレス充電をしたいケースはあるでしょう。例えば、最近ではGoogle マップをカーナビの代わりにする人もいます。この場合、近距離の移動であればいいですが、長距離であればバッテリーを消耗しつづけることになります。そのようなときは、マウントタイプの製品があれば、スマートフォンを固定しながらワイヤレス充電ができますので「ナビの途中でバッテリー切れ」といった事態も防げます。

ケーブルなしで充電できるワイヤレス充電Qiを活用しよう

ケーブルなしで充電できるワイヤレス充電Qiを活用しよう

Qiは、置くだけでスマートフォンなどをワイヤレス充電できる便利な規格です。「充電する」という目的自体は、有線で接続する場合と変わりませんが、ケーブルを忘れたり、断線したり、ケーブルの抜き差しでコネクターが壊れたりといったリスクがなくなるのは、想像以上に快適なものです。また、友人や知人のスマートフォンが同じQi規格に対応した機種であれば、接続ケーブルがなくても充電してあげることもできます。
このように、汎用性も高く、便利なワイヤレス充電をぜひ試してみてください。