
外付けHDD?オンラインストレージ?失敗しないパソコンとスマートフォンのバックアップ方法
パソコンの故障やスマートフォン・タブレットの紛失、水没、破損、盗難など、予期せぬアクシデントは突然やってきます。そんなときに慌てないために、常日頃から機器内のデータはバックアップしておきましょう。
いざというときのために、データはバックアップしておこう
データのバックアップとは、パソコンやスマートフォン・タブレットといった機器に保存されているデータを、別の機器やメディアにコピーしておくことをいいます。そうすることで、万が一パソコンが故障したり、スマートフォンやタブレットなどが紛失や盗難に遭ったりして大切なデータをなくしたとしても、別の機器やメディアからデータを取り出すことができるのです。
バックアップと聞いて「面倒くさそう」と思うかもしれません。しかし、パソコンは前触れもなく故障することがあります。また、持ち歩いて使うスマートフォンやタブレットはいつ何時、紛失や水没、盗難という災難に遭遇してもおかしくありません。これらの事態が起こったとき、大切に保存しておいた写真や動画、音楽、文書などのファイルが一瞬にして消えてしまうのです。そこで万が一のために、データをバックアップしておくことをおすすめします。
バックアップの方法(パソコン編)
パソコン内のデータをバックアップするための機器やメディアには、たくさんの種類があります。機器やメディアごとに、バックアップに利用する場合のメリット・デメリットをご紹介します。
・外付けHDD
外付けHDDは大容量なので、バックアップするデータの容量が大きくても保存しておくことができます。そのため、パソコン内のデータをまるごとバックアップするような使い方に向いています。
また、ポータブルタイプの外付けHDDならUSBケーブルのみで接続できますし、パソコンと外付けHDDの双方がUSB3.0対応であれば、高速(最大転送速度5Gbps)でデータ転送が可能です。
外付けHDDにバックアップするデメリットは、ハードディスクは衝撃には弱いため、本体を落下させるなどすると、せっかく保存したデータが「バックアップ先で破損する」といった事態が起こる可能性があるということです。
・USBメモリ
コンパクトで軽く簡単に持ち運びができるため、いつでもどこでも気軽にデータのバックアップができます。ただし、データを保存したまま長期間使わないでいると、データが自然消滅してしまうこともあります。最小限のデータだけを短期間バックアップしておく、常に使用するデータを入れておく、データの受け渡しに使うという使い方がおすすめです。
・ブルーレイ/DVDディスク
ブルーレイドライブやDVDドライブが普及しているため、バックアップしたあとに使いやすいというメリットを持つブルーレイ/DVDディスク。ただし、データを保存する際に「焼く(記録するために書き込む)」という作業が必要で、一度焼いてしまったデータを修正・変更するのは難しくなります。「旅行や運動会などを撮影した動画」など、変更がないようなデータの保存に向いています。
・外付けSSD
ある程度の大容量でありながらコンパクトで、データの読込み・書込み速度も速いSSDを内蔵した外付けSSDなら、短時間でデータをバックアップすることができます。デメリットとしては、ハードディスクと比べると高価になってしまうことが挙げられます。
・NAS(ネットワークHDD)
NASはネットワークに接続されているため、自宅内のネットワークに接続した複数のパソコンやスマートフォン・タブレットなどのデータを、1つの場所にバックアップしておくことができます。ただし、Wi-Fiに接続している場合、データを保存するときもそのWi-Fiのスピードでしか転送できないというデメリットがあります。
・オンラインストレージ
Google ドライブやOneDrive、Dropboxなどに代表される、インターネット上にデータを保管できるサービスのことをオンラインストレージといいます。オンラインストレージは、インターネットに接続している環境であればどこでもデータのアップロードとダウンロードができるため、外出先でこまめにデータをバックアップするのに向いています。ただし、オンラインストレージを無料で利用できるのは、概ね5~50GB程度。それ以上の容量を利用することもできますが、その場合には月額(年額)料金が必要となる有料プランの契約をしなければなりません。
バックアップの方法(スマートフォン・iPhone・携帯電話編)
AndroidスマートフォンやiPhoneのデータをバックアップする場合、クラウドへとアップロードする方法が一般的となっています。ただし、クラウドに対応していない携帯電話の場合には、microSDカードを使用してバックアップします。
Androidスマートフォンのクラウドを使ったバックアップ方法
Androidスマートフォンのバックアップには、Google アカウントを利用します。まず「設定」→「バックアップとリセット」を選択します。
「私のデータをバックアップ」をタップすれば、クラウド上のGoogle ドライブにデータがバックアップされます。なお、この方法でバックアップできるのは、Wi-Fiパスワード、カレンダー、Gmail設定、Google Playからインストールしたアプリなど、Google アカウントと紐付けされているものだけとなります。
iPhoneのクラウドを使ったバックアップ方法
iPhoneをWi-Fiネットワークに接続した状態で、「設定」→「ユーザー名」の順に選択し、「iCloud」をタップします。
「iCloudバックアップ」→「今すぐバックアップを作成」をタップすれば、バックアップがスタートします。
携帯電話のmicroSDカードを使ったバックアップ方法
携帯電話本体のカードスロットにmicroSDカードを挿入します。
設定メニューから「microSDのフォーマット(初期化)」を選択して、microSDカードをフォーマット(データのない状態)にします。
※フォーマットの方法については、機種によって異なります。
バックアップしたいデータをmicroSDカードにコピーすれば完了です。
予期せぬトラブルにも慌てない!NASを利用したバックアップ
NASとはNetwork Attached Storageの略であり、LANに接続して利用する外付けハードディスクのことです。外付けHDDは、基本的にパソコンと1対1でしか接続できませんが、NASはLANのネットワークに参加しているパソコンやスマホなど、各デバイスからのアクセスが可能です。
パソコンやスマホのデータを定期的にNASにバックアップしておくことで、パソコンが故障したり、データを誤って削除したりしても、慌てずに済むでしょう。