Vol.11 ネットワークストレージ「NAS」とサーバ直結のストレージ「DAS」の基礎知識
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ネットワークストレージ「NAS」とサーバ直結のストレージ「DAS」の基礎知識

ネットワークストレージと聞くと、IT系の会社にあるようなファイルサーバを連想させ、個人にはあまり関係ない世界の製品に思えます。しかし、最近では家庭内のファイルを一括管理するのにNASを使う方も出てきており、少しずつですが一般家庭にも浸透してきたようです。
ここでは、「NAS」と「DAS」についての基礎知識や特徴について見ていきましょう。

ネットワークストレージ「NAS」とは?

最近では家庭で「NAS」を構築する人も増えてきましたが、デジタルデバイスに詳しい人でないと、何のことかよくわからないのではないでしょうか。そこで、まずはNASとは何なのかについてご説明しましょう。

・NASの基礎知識

NASとは、「Network Attached Storage」の略で、文字どおり「ネットワークに接続するストレージ」ということになります。ストレージとは、わかりやすくいうと記憶媒体のことで、NASの場合はおもにハードディスクが使われています。

記憶媒体としてハードディスクを使うのであれば、パソコン本体に直結しても十分という考え方もありますが、それは「ローカル」環境でハードディスクを使用することになりますから、そのままではほかのパソコンからデータを読み出せません。

そこで、ファイル共有というしくみを使うことで、他のパソコンにあるデータを読み書きできるようになったのです。しかし、自分のパソコンのデータを他人がいじれるのはセキュリティなどを考えると好ましくありません。また、会社としてはどのファイルが誰のパソコンにあるのかわからないのは困りますので、一元管理をしたいところです。

そのようなリクエストに応えてくれるのが「ファイルサーバ」です。これは、データを記録するための専用パソコンとでも考えるとわかりやすいかと思います。ファイルサーバはLAN(ローカルエリアネットワーク)のみならず、設定すればインターネットなどを通じて外部からでもアクセスすることが可能です。

・NASはシンプルな構成なので導入が簡単

NASは、ファイルサーバと異なりLANに特化したファイル共有用のストレージシステムです。そのため、構成も「ハードディスク」「LANインターフェース」「簡易OS」「電源」くらいのシンプルな構成となっています。

簡易OSですから、ファイルサーバのようにサーバOSをインストールして、さまざまな環境設定をするなど、専門知識を必要とする作業はいりません。もちろん、LANに接続する作業はいりますが、ブラウザー上から比較的簡単に設定可能となっています。

・NASを導入するメリットとデメリット

NASにできることとしては、ファイルサーバのような使い方として「ファイル共有」があります。ファイル共有以外にも、ファイルサーバやネットワークに接続されたパソコンのデータを「バックアップ」することもできます。

いろいろなメリットがあるNASですが、実はデメリットもあります。それは、NASを使うとネットワークに負荷がかかり、速度低下の原因となることです。どの程度かは一概にはいえませんが、ネットワークのアクセス速度が良くない場合、導入には注意が必要です。

サーバ直結のストレージ「DAS」とは?

NASと似たようなストレージシステムに「DAS」というものがあります。ここでは、DASの基礎知識と、メリット・デメリットをご説明しましょう。

・DASの基礎知識

DASは、「Direct Attached Storage」の略で、名前のとおり「直接つなぐ記憶媒体」です。NASがネットワークにつなぐストレージであるのに対し、DASはネットワークにつながず機器に直接つなぐストレージなのです。

ここで直接つなぐ機器とは、サーバやパソコンのことで、複数台のDASが接続可能な機器もあります。なお、一般の方でも使われることがある外付けハードディスクも、実はDASになります。

直接接続するメリットとしては、ネットワークを介さないで使えるため、専門的な知識がいらないという点が挙げられます。デメリットは、サーバやパソコンを介してDASにアクセスしなければならないため、速度が遅いことです。DASが接続されているサーバやパソコンがダウンしてしまえば、当然DASへのアクセスもできません。また、直接接続している関係で、ほかのサーバやパソコンと、空き領域を共有できないというデメリットもあります。

・DASを導入するメリットとデメリット

拡張性に関するメリットとデメリットを考えてみましょう。

前述したように、DASはサーバやパソコンに直接接続するだけなので、簡単に導入できるのがメリットです。しかし、導入は簡単でも、NASと異なりDASを接続するサーバやパソコンが必要となります。そのため、共有のために管理する機器の台数が多くなり複雑になっていきます。一時的な共有にDASを利用するメリットはありますが、日常的に共有する場合はシンプルな機器構成のNASを利用するのがおすすめです。