Vol.9 外付けHDDの選び方とは?便利に使うために押さえておきたいポイント
エレコム製品購入ガイドハードディスク・SSDの基礎知識

外付けHDDの選び方とは?便利に使うために押さえておきたいポイント

パソコンに内蔵されているハードディスクの容量が足りなくなったとき、手軽に接続して容量を増やすために使えるのが外付けHDDです。最近では、テレビのUSBコネクターに接続し、番組録画用に使える外付けHDDも注目されています。
しかし、外付けHDDにはさまざまなタイプが存在しますので、どれを買っていいのか迷ってしまうこともあるでしょう。ここではその外付けHDDの選び方を紹介します。

外付けHDDとは?

外付けHDDとは、文字どおりパソコンに内蔵しているHDDではなく、パソコンの外に設置し、USBケーブルなどで接続して使用するHDDのことです。パソコンに内蔵されているHDDの容量が足りなくなってきたとき、使える容量をすぐに増やせるといったメリットがあります。

この外付けHDDは年々大容量化が進んでおり、1TB(テラバイト)以上のモデルが主流となっています。そして現在では、2~3TBのモデルも当たり前となっているほか、12TB(2017年12月現在)という大容量モデルまで発売されています。また、近年では、外付けHDDをテレビに接続して番組を簡単に録画できるタイプも増えています。

ニーズに合った外付けHDDを選ぶためのポイント

これから外付けHDDを買いたいという方のために、選び方のポイントをいくつかご紹介します。

外付けHDDの選び方のポイント1 接続する機器

外付けHDDを購入する場合、どのような用途に使っていくのかが重要になります。その用途は、大きく分けて、テレビ番組録画に使うのか、パソコンのデータ保存に使うのかという2つに分けられます。
据え置き型の外付けHDDであれば、ほとんどはテレビ録画とパソコンのデータ保存との両方に対応しています。ですから、あまり迷う必要はないと思うかもしれません。

しかしながら、テレビ番組録画にあたって便利な機能がついている外付けHDDもあります。テレビ録画用の外付けHDDを探している場合、使いたい機能がついている物を選ぶようにしましょう。

最近のテレビは、外付けHDDを接続すれば、そのHDDに直接番組を録画できるようなしくみを持っています。そのため、外付けHDDをレコーダーとして使うというユーザーも増えてきています。ただしその場合、自分が使っているテレビが外付けHDD接続による番組録画に対応しているかどうか、確認してから購入するようにしましょう。
なお、映像コンテンツの著作権を保護するために、デジタル放送番組を録画した映像は、「録画した機器と別の機器では、再生ができない」ようになっています。そのため、テレビを買い換えてしまうと、古いテレビで録画した番組が再生できないといった現象が起きてしまいます。それは、同じメーカーのテレビであってもです。このとき、古いテレビ、新しいテレビおよび外付けHDDがいずれも「SeeQVault」(シーキューボルト)というコンテンツ保護技術に対応していれば、テレビを買い換えても録画した番組を再生することができます(ただし、異なるメーカー間では対応しない場合があります)。そのため、テレビを買い換える予定があるならば、SeeQVault対応の外付けHDDを選ぶようにしましょう。

そのほか、数は少ないですが、Xbox Oneやプレイステーション4といったゲーム機の保存容量を増やしたり、ゲームのデータを保存したりするため専用の外付けHDDも存在します。

外付けHDDの選び方のポイント2 設置タイプ

外付けHDDは、サイズによって据え置き型かポータブル型かに分かれます。据え置き型はサイズが大きく、設置面積がある程度必要になります。その代わりに、容量の大きなモデルがラインナップされており、動画やテレビ番組など、容量が大きいデータを保存しておくのに適しています。これに対して、ポータブル型はサイズがコンパクトになるため、持ち運んで使うことができます。

また、据え置き型の場合は消費する電力量が多いため、ACアダプターを使って電源に接続しなければいけませんが、ポータブル型の場合はバスパワー(USBケーブルからの給電)に対応しているモデルが多く、その場合にはパソコンやTVにUSBケーブルでつなぐだけで使うことができます。

使う場所がある程度決まっている場合は据え置き型が適していますが、容量が大きいデータを持ち運ぶ必要がある場合やスッキリ設置したい場合は、ポータブル型が最適でしょう。

 

 据え置き型の外付けHDDのイメージ図

据え置き型の外付けHDD

 ポータブル型の外付けHDDのイメージ図

ポータブル型の外付けHDD

外付けHDDの選び方のポイント3 インターフェース

外付けHDDには、パソコンなどの機器と接続するための端子があります。その端子のインターフェースにはさまざまな規格があります。

最も多いタイプのインターフェースがUSBです。現行モデルであれば、ほとんどが5Gbps(最大転送速度)という高速でデータを転送できるUSB3.0に対応しています。

 

 USBインターフェースのイメージ図

コネクタ形状が対応していれば、今後さらに対応機器が増えると予想されている、「USB Type-C」インターフェースのモデルがおすすめです。

Macを使っているのであれば、USB Type-C かつ USB3.0の8倍もの転送速度(最大40Gbps)を持つ「Thunderbolt 3」というインターフェースのモデルがおすすめです。

「Thunderbolt 3」インターフェースのイメージ図

最近では、Wi-Fi接続をインターフェースに持つ外付けHDDもラインナップされています。転送速度はWi-Fi接続の速度と同等になるため高速ではありませんが、コンパクトなモデルが多いために外出先での使用に適しています。

そのほか、自宅内のLANやWi-Fiのネットワークに接続できる外付けHDDもあります。NAS(ネットワークHDD)と呼ばれていますが、自宅内のネットワークに接続しているどの機器からでも接続できるというメリットがあります。

 NAS(ネットワークHDD)のイメージ図

外付けHDDの選び方のポイント4 容量

容量は多ければ多いほうがいいように感じるかもしれませんが、大容量の物ほど価格も高くなります。オーバースペックな物を買ってしまっても無駄になりますから、利用用途に合った容量を選んだほうが経済的です。

現在、一般家庭向け外付けHDDの容量は、おおまかにいって500GB程度の物から8TB程度の物まで幅があります。最も多いタイプの外付けHDDは2~4TBですが、保存するデータの大半が、ワードやエクセルなどのファイル、写真・音楽ファイルなどであれば、2TBもあれば十分でしょう。

ただし、動画データは容量が必要になるため、動画を大量に保存したり、テレビ番組を録画して保存したりといった用途に使うのであれば、少なくとも2TBはあったほうがベターです。もし予算が許せば、3~4TBの外付けHDDを選択するようにしましょう。

エレコムのおすすめ外付けHDD

外付けHDDをどのように使うかによって、おすすめのモデルが変わってきます。ケース別に、おすすめの外付けHDDをご紹介します。

・ケース1 テレビ番組を録画したい

テレビ番組録画用の据え置き型外付けHDD「ELD-CEDシリーズ」と ポータブルHDD「ELP-CEDシリーズ」がおすすめです。

・ケース2 テレビを買い換える予定がある

SeeQVault対応の据え置き型HDD「ELD-QENシリーズ」と ポータブルHDD「ELP-QENシリーズ」がおすすめです。 買換え後のテレビでも、過去の録画番組を楽しめます(ただし、SeeQVault対応のテレビ間に限ります。また、異なるメーカー間では対応しない場合があります)。 容量は、「ELD-QENシリーズ」は1~4TB、「ELP-QENシリーズ」は1~2TBの中から選べます。 (2019/7現在)

据え置き型の「ELD-QENシリーズ」のイメージ図 据え置き型の「ELP-QENシリーズ」のイメージ図

・ケース3 パソコンのデータを保存したい

据え置き型の「SGD-MYシリーズ」がおすすめです。容量は、1~6TBの中から選べます。 (2019/7現在)

据え置き型の「SGD-MYシリーズ」のイメージ図

・ケース4 外付けHDDを持ち歩いて使いたい

ポータブル型の「SGP-MYシリーズ」がおすすめです。容量は、1~2TBの中から選べます。(2019/7現在)

ポータブル型の「SGP-MYシリーズ」のイメージ図

・ケース5 ハードディスクを落としたりしそう

高い耐衝撃性能を誇る「ELP-ZSシリーズ」と 「Rugged USB-Cシリーズ」がおすすめです。(2019/7現在)

耐衝撃性能を誇る「ELP-ZSシリーズ」のイメージ図 耐衝撃性能を誇る「Rugged USB-Cシリーズ」のイメージ図

・ケース6 Macユーザーだ

Macとの親和性を意識した純アルミ製構造の「Mobile Drive シリーズ」がおすすめです。容量は、「STEW400シリーズ」が1~5TBTBの中から選べます。(2019/7現在)

Macとの親和性を意識した純アルミ製構造の「Mobile Drive シリーズ」のイメージ図