
自宅で簡単構築!NASをホームネットワークに接続しよう
「写真が入ったハードディスクが壊れてしまった」「データを1つのハードディスクにまとめたら、誤って最新のデータを消してしまった」といったトラブルや報告を聞いたことはありませんか?
さすがに最近では、バックアップを取ったり、ファイルを一元管理したりすることが常識となっていますが、一昔前はこのようなトラブルが起きることも少なくありませんでした。
企業などではきちんと行われているファイルのバックアップや一元管理ですが、個人やスモールオフィスなどでは、まだまだ浸透していません。
ここでは、個人が自宅などにNAS導入し、ホームネットワーク(LAN)に接続することのメリットをご紹介しましょう。
ネットワークストレージNASとは?
NASとは、「Network Attached Storage」の略です。わかりやすく説明すると、ネットワークに接続されているハードディスクと考えればいいでしょう。
外付けのハードディスクは、USB端子などを利用して直接パソコンに接続しますが、NASは有線LANケーブルや、無線LANなどのローカルエリアネットワークを通じて、パソコンと接続することになります。
ネットワーク上のハードディスクと考えればいいわけですから、社内や家庭内のLANにつながっているパソコンからは、簡単にアクセスすることができるのです。1つのハードディスクを共有するのですから、ファイルの一元管理も楽にできます。
そう聞くと、IT企業などで導入しているようなファイルサーバを連想し、「そんな物を導入する知識も、管理する能力もないよ!」と思ってしまうかもしれません。
しかし、NASは大掛かりなファイルサーバとは異なり、LANに特化したストレージです。「ハードディスク」「LANインターフェース」「簡易OS」「電源」くらいの、シンプルな構成となっています。
また、設定もブラウザ上から簡単に行えますので、ファイルサーバの環境設定といった専門知識は必要ありません。個人がプライベートで自宅に導入することも、簡単にできるのです。
NASを導入するメリットとは?
次に、NASの導入メリットをご紹介します。メリットは主に2つあります。
メリット1 ファイルを共有して一元管理できる
NASの1つ目のメリットは、共有ファイルの一元管理です。ファイルを一元管理すると、いつでも最新のファイルを閲覧することができます。これが、ローカルのハードディスクで作業している場合、別の人が並行して同じファイルを修正してしまうと、2つのバージョンができてしまいます。
もちろん、データの差分を検知してくれるツールを使って、うまくマージできるかもしれません。しかし、その場合も、複数のバージョンがあることに気付かなければマージできません。結果として、「同じファイルを見ているはずなのに、書いてあることが違う」なんてことが起きかねません。ですから、共通で使うデータファイルをNASで一元管理すること大切なのです。
メリット2 ファイルをバックアップできる
NASの2つ目のメリットはバックアップです。これは、共有ファイルに限らず、自分のパソコン内に保存しておけばいいデータファイルも含まれます。ハードディスクも機械ですから、当然壊れることはあります。壊れてしまえば、大事なデータが消えてしまうかもしれません。そこで、大事なデータなどを、定期的にNASにバックアップすれば、あとで後悔せずに済みます。 もちろん、バックアップ用のハードディスクをパソコンに外付けする方法はあります。しかし、家族3人が3台パソコンを使っていれば、3台の外付けハードディスクがいることになります。だとすれば、NASで集中管理したほうが、導入コストは低くなります。
NASを個人が自宅に導入するメリット
NASの導入メリットがわかったとして、個人がプライベートで導入することに意味はあるのでしょうか?
まず、ファイルの共有や一元管理についてです。例えば、家族が4人で暮らす家であれば、写真などの共有したいデータがあるでしょう。また、一人暮らしの人も、複数台のパソコンがあれば、データの一元管理はメリットがあります。
また、バックアップについては、個人でも行うべきですから、NASを導入するメリットは十分あるといえるでしょう。