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2026.10.02

サーバー・NASの調達価格が上がっている理由と、今取れる選択肢

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サーバー・NASの調達価格が上がっている理由と、今取れる選択肢

サーバーやNASの更新時期を迎えた企業から、「去年の見積もりと同じ構成を頼んだのに、金額が上がっている」という声が増えています。担当者の交渉力の問題ではありません。原因は部材の調達コストの上昇です。同じ性能・同じ台数を買うにも、以前より多くの予算が必要になっています。

厄介なのは、値上がりの背景に為替・半導体需給・物流費という複数の構造要因が重なっていることです。一時的な値引きの終了とはわけが違います。「そのうち落ち着くだろう」と更新を先送りにした結果、老朽化したサーバーが先に壊れて緊急対応に追われる、という本末転倒も起きかねません。

この記事では、法人のIT機器調達を担当する情報システム担当者・総務担当者に向けて、次の3点を整理します。

  • サーバー・NASの調達価格が上がっている構造的な要因
  • 「待てば安くなるか」を判断するための考え方
  • 価格が高止まりする局面で実務上取れる選択肢

価格が上がっている3つの構造要因

サーバー・NASの調達価格上昇には、複数の要因が重なっています。主なものは次の3つです。

(1)為替の影響

サーバーやNASの主要部品(CPU、メモリ、ストレージコントローラなど)の多くは海外で製造・調達されています。円安局面では、同じ部品を仕入れるための円建てコストが上がるため、国内メーカーの調達価格や販売価格に反映されやすくなります。為替は短期間で動きます。見積もりのタイミングで金額が変わること自体は、珍しくありません。

(2)半導体・メモリの需給変動

DRAMやNANDフラッシュメモリは、データセンター向けの需要増加やスマートフォン・PC市場の動向によって価格が上下しやすい部材です。特定用途向けの需要が急増すると、法人向けサーバー・NASに使われるメモリやストレージの調達価格も連動して動きます。半導体業界全体の需給構造で決まる話です。1社の努力で吸収しきれる幅には限界があります。

(3)物流・エネルギーコストの上昇

輸送費や倉庫保管費、製造工程で使う電力コストの上昇も、最終的な販売価格に転嫁される要因になります。部材そのものの価格が変わらなくても、輸送・生産にかかるコストが上がれば、完成品の価格は上がります。

どれも景気サイクルというより構造的な要因です。短期間で以前の水準に戻ると見込むのは、楽観的すぎます。価格動向を見ながら「いつ買うか」を決める発想から、「上がった前提でどう調達するか」に切り替えたほうが実務的です。

サーバー・NASの価格上昇要因を示す図

「待てば安くなる」は前提にしないほうがいい

更新時期が来ても「もう少し待てば落ち着くかもしれない」と先送りにする判断にも、一定の合理性はあります。ただし、リスクも伴います。

老朽化したサーバー・NASは、価格動向と関係なく壊れやすくなります。保守期限が切れた機器を使い続けると、部品交換用のパーツ自体が手に入らなくなり、いざ故障したときに「保守してもらえる先がない」という状態に陥ることもあります。保守がなぜ必要かという観点は、別記事「NASの保守はなぜ必要か|故障時に業務を止めないための備え」で詳しく扱っています。

性能面でも「型落ちの安さ」を狙って古い世代を選び続けると、サポート終了や処理性能の不足によって、結局は早期の再更新を迫られることがあります。価格だけで選ぶと、短期的な支出は抑えられても、中長期ではかえって割高になりがちです。

先送りにするかどうかを判断する際は、「価格がいつ下がるか」ではなく「現在の機器がいつまで安全に稼働できるか」を先に見積もったほうが判断を誤りにくくなります。保守契約の残存期間と部品供給の見通しも、あわせて確認してください。

経年劣化した機器の故障率が時間とともに上昇することを示すグラフ

価格高騰局面で取れる4つの選択肢

価格が上がっている前提で取れる選択肢は、主に次の4つです。

(1)保守延長で更新サイクルをずらす

機器そのものはすぐに入れ替えず、保守契約を延長して安全に稼働させながら、更新のタイミングを数か月から1年程度ずらす方法です。急な故障による業務停止リスクを抑えながら、価格動向や予算計画を見極める時間を確保できます。

(2)まとめ調達・複数年契約でコストを平準化する

複数拠点・複数台の更新が控えている場合、まとめて発注することで交渉の余地が生まれることがあります。複数年の保守契約を先に結んでおき、契約期間中のコストを見通しやすくする方法もあります。

(3)クラウドとのハイブリッド構成でオンプレ投資を絞る

一部の用途(バックアップ先や一時的な容量増強など)をクラウドストレージに逃がし、オンプレミス側の調達規模を必要最小限に抑える考え方です。両者のコスト構造の違いは、別記事「NASの導入費用と運用コスト|クラウドストレージとの総額比較」で整理しています。

(4)用途に合わせてスペックを見直す

更新のたびに前回と同じ構成を踏襲せず、実際の利用状況に照らしてベイ数やCPU性能が過剰になっていないかを見直す機会にします。オーバースペックな構成を避けるだけで、調達金額を抑えられる場合があります。ベイ数や拡張性の決め方は「法人向けNASの選び方|容量・ベイ数・RAID・拡張性で決める5つの軸」で整理しています。

選択肢 向いている状況
保守延長 現行機器がまだ安全に稼働でき、更新時期を見極めたい場合
まとめ調達・複数年契約 複数拠点・複数台の更新が控えている場合
クラウドとのハイブリッド 容量増加分だけを柔軟に確保したい場合
スペックの見直し 現行構成が実際の利用状況に対して過剰な場合
価格高騰局面で取れる4つの選択肢を示す図

見積もりはTCO(総所有コスト)で比較する

本体価格の高騰が話題になると、つい導入時の金額だけで比較しがちになります。しかし実際の負担は、本体価格に加えて保守費用、電気代、運用にかかる人件費まで含めたTCO(総所有コスト)で見るべきです。

本体価格が安い型落ち機種でも、消費電力が大きく電気代がかさむ、あるいはサポート期間が短く数年後に前倒しで再調達が必要になるなら、トータルでは割高になることがあります。逆に本体価格が高めでも保守が手厚く長く安定して使える機種なら、年あたりのコストは抑えられる場合もあります。見積書の金額が税別・税込のどちらの表記かも、見落とさないようにしましょう。

見積もりを取る際は、本体価格・保守費用・想定利用年数の3点をセットで比較表にすると、価格高騰局面でも判断がぶれにくくなります。

本体価格が安い機種と割高な機種のTCOを年数で比較する図

エレコムのNAS・ストレージ関連製品・サービス

エレコムは、法人向けにQNAP社製NASを取り扱っています。調達価格が変動しやすい局面だからこそ、保守サービスとあわせて相談することで、更新サイクルや構成の見直しについて具体的な選択肢を検討できます。

項目 内容
製品カテゴリ QNAP法人向けNAS
関連サービス 法人向けQNAP保守サービス(延長保守の相談を含む)
対応範囲 機種選定、保守プランの相談(詳細は要問い合わせ)

よくある質問

Q1. 価格が下がるまで更新を待つべきですか。

一律に「待つべき」とは言えません。現在の機器の保守期限や故障リスクのほうが、価格動向より優先度の高い判断材料になることが多くあります。まずは現行機器があと何年安全に使えるかを見積もり、その期間内で価格動向を見ながら発注時期を調整する、という順番のほうが現実的です。

Q2. リースと購入、どちらが価格高騰の影響を受けにくいですか。

条件次第です。リースは契約時点の金利や機器価格が期間中固定される一方、途中解約や構成変更の自由度は下がります。購入は初期費用が大きいですが、長期利用を前提にするとトータルコストを抑えられる場合もあります。自社の利用年数の見通しと資金計画に応じて、どちらが合うかを個別に検討する必要があります。

まとめ ― 「上がった前提」でどう調達するかを決める

サーバー・NASの調達価格上昇は、為替・半導体需給・物流コストという構造的な要因が重なった結果であり、短期間で以前の水準に戻ることを前提にしないほうが安全です。調達計画に落とし込むなら、次の3点が軸になります。

  • 価格上昇は一時的な特売終了とは違い、複数の構造要因が重なった結果です
  • 「待てば安くなるか」より「現行機器がいつまで安全に稼働できるか」を先に見積もります
  • 保守延長・まとめ調達・クラウド併用・スペック見直しの4つの選択肢を組み合わせて検討します

価格が高止まりする局面ほど、本体価格だけでなくTCOで比べる視点が効いてきます。自社の更新計画をどう組み立てるか迷う場合は、早めに相談しておくと選択肢が広がります。

※法人様向け「導入ご相談 / 製品・サービスの販売」以外の
お問い合わせは、回答致しかねますのでご了承ください。

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