Vol.08 加湿器に次亜塩素酸水を入れて空間除菌する方法と注意点
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加湿器に次亜塩素酸水を入れて空間除菌する方法と注意点

加湿器で空間除菌イメージ

特に、寒い季節に活躍する加湿器は、エアコンやストーブの使用による湿度の低下(室内の乾燥)を防ぐために使われます。一方、外の空気も乾燥する冬は、ノロウイルスやインフルエンザウイルスが流行しやすい時期でもあります。これらのウイルスに感染しないためには、うがいや手洗いの徹底、マスクの着用、感染者との接触を防ぐといった方法が有効です。しかし、どれほど注意していても、感染を完全に防ぐことは難しいのが現実でしょう。

そして、自身が感染、または身近に感染者が出て室内にウイルスが広がってしまった場合、ウイルスが存在する可能性が高い場所を除菌する必要があります。ウイルスが飛散しやすいトイレのほか、ドアノブやリモコンといった手がふれる物、食器などは、特に念入りに除菌して、被害の拡大を防がなければなりません。
こうしたウイルスの除菌に役立つのが「次亜塩素酸水」や「次亜塩素酸ナトリウム」です。このうち、次亜塩素酸水は、加湿器のタンクに加えることにより、部屋全体の除菌を行うことができます。

ウイルス対策やアレル物質の除去など、さまざまな用途がある次亜塩素酸水について、その特徴や良い商品の選び方、加湿器での利用法をまとめました。

次亜塩素酸水とは?

次亜塩素酸水イメージ

次亜塩素酸水は、一般的に塩酸もしくは塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を電気分解して作られる物です。厚生労働省よりさまざまな専門分野での使用が認可されていて、例えば、医療分野では「強酸性電解水」として医療機器などの消毒に、食品分野では食品添加物の「殺菌料」として野菜や調理器具の消毒、あるいは野菜の色を維持するために使われています。
ちなみに、食品に使用するときは、商品に次亜塩素酸水が残らないことが求められますので、店頭で購入するカット済みの野菜や果物、サラダなどの加工品には、成分はまったく残っていません(除菌目的で市販されている次亜塩素酸水は食品添加物ではないため、食品には使用できません)。

農業分野においても、2014年に特定防除資材(特定農薬)として、2017年には有機栽培資材として農林水産大臣と環境大臣から認可・指定を受けています。つまり、次亜塩素酸水は「人体にとって安全である」ことを公的に認められているわけです。

次亜塩素酸水のおもな使い道

市販されている次亜塩素酸水の多くは、原液を希釈して使うようになっています。具体的な用途は、おもに以下のようなものがあります。

除菌消臭イメージ

・ウイルス対策

次亜塩素酸水は、ノロウイルスやインフルエンザウイルスの不活化に高い効果を示します。ウイルスが付着した場所にスプレーで噴射し、時間を空けて拭き取ることで対策を行うことはもちろん、衣服や食器などを次亜塩素酸水に浸けてウイルスを不活化することもできます。
名前がよく似ている次亜塩素酸ナトリウムもウイルスの抑制効果を持ちますが、こちらは強いアルカリ性のため、肌につくとたんぱく質が溶ける、金属を腐食させるといったマイナス面があります。弱酸性で人体に優しい次亜塩素酸水のほうが、安心して使えるメリットがあるのです。

・アレル物質の除去

ダニや花粉に含まれるアレルギー症状を引き起こす「アレル物質」の除去にも、次亜塩素酸水は高い効果を示します。アレル物質が付着した衣服や鞄、室内に噴霧(スプレー)する方法が効果的で、特に花粉症の人にとって見逃せないアイテムとなっています。

・家内の除菌と消臭

次亜塩素酸水には、さまざまな細菌を不活化する除菌効果もあります。エレコムの「エクリア ゼロ」を使った実験では、いわゆる悪玉菌や生乾き臭菌、薬剤に耐性を持った菌などに対し、99%除菌という心強い結果が示されました。エクリア ゼロは、靴下のにおいや加齢臭(イソ吉草酸)、肉や魚の腐敗臭(トリメチルアミン)、生ゴミのにおい(硫化水素)、おむつやペットのにおい(メチルメルカプタン)についても、その臭気を99%減らす効果が認められています。

次亜塩素酸水の選び方

さまざまな効果が知られるようになった次亜塩素酸水は、数多くの製品が出回っています。商品名こそ同じ次亜塩素酸水であっても、本来の除菌・消臭効果を発揮しない物も存在しているのが現状です。ウェブサイトや店頭で次亜塩素酸水を選ぶときは、次のポイントをチェックするようにしましょう。

・成分や濃度、製造方法の表示

それぞれの成分(有効塩素)量を比べ、pHの濃度を見ると、除菌能力の強さを知ることができます。使用目的に合わせた濃度の次亜塩素酸水を選びましょう。

・製造年月日、保存期間の表示

除菌や消臭効果の保持期間が長いということは、それだけ長く使えることを意味します。期間が数ヵ月程度と短い物は、それだけ効果が失われるのが早いため、いざというときに使えない(効果がない)場合があります。また、次亜塩素酸水は、日光にさらされると劣化するので、遮光性容器に入れられていることもポイントです。

加湿器に次亜塩素酸水を加えると効果的

次亜塩素酸水で空間除菌イメージ

部屋などの空間を除菌したり、家具や寝具、衣服をウイルスなどから守ったりしたいときは、次亜塩素酸水を希釈してスプレーするのが効果的。これをより広い空間で、効果的に行えるのが加湿器です(ただし、加湿器での使用を前提としていない次亜塩素酸水があること、加熱式の加湿器はいずれの製品でも次亜塩素酸水は使用できないことには注意が必要)。
加湿器で使用可能な、拡散に向いている次亜塩素酸水として、エレコムの「エクリア ゼロ」が挙げられます。使い方はとても簡単で、水を張ったタンクに原液を足すだけです。このとき、濃度は20ppm(0.002%)を目安にしましょう。

次亜塩素酸水を加湿器に入れると、タンク内の除菌も同時に行われます。過去には、細菌が繁殖した加湿器を使ったことが原因の死亡事故も起きているので、水の管理やタンクの清掃は大切ですが、次亜塩素酸水の添加はこういった事故を防ぐ効果もあるのです。
ただし、似た名前で効果もそっくりな次亜塩素酸ナトリウムは、人体や金属製品などに悪影響を及ぼすので、絶対に加湿器に加えないようにしましょう。