Vol.11 加湿器の掃除方法は?タイプ別のお手入れ方法をチェック!
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加湿器の掃除方法は?タイプ別のお手入れ方法をチェック!

加湿器の掃除方法は?タイプ別のお手入れ方法をチェック!

部屋の湿度を適切に保ってくれる加湿器は、風邪やインフルエンザの予防にも役立つ優れもの。ただし、その効果を十分発揮するためには、日頃のお手入れが欠かせません。内部が汚れたまま使い続けると、健康を害してしまう場合もあります。
ここでは、加湿器の汚れ対策の必要性と、掃除の仕方について紹介します。

加湿器の内部は汚れやすい

加湿器の内部は汚れやすい

加湿器は、水を水蒸気にして空気中に放出して、空気中の水蒸気量を増やします。
使うのは水だけなので、あまり汚れようがないようにも思えます。しかし、水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラルをはじめ、さまざまな成分が含まれています。
水そのものが蒸発してもそうした成分は残るので、水しか使っていなくても、日々汚れは蓄積していくのです。

水垢ができる原因

加湿器につきやすい汚れとしてまず挙げられるのは、水タンクの内面などに白くこびりつく水垢です。
水垢は、水に含まれるミネラルが固まってできるものなので、発生そのものを完全に防ぐことはできません。ただ毎日タンクの水を替えて、フィルターも手入れしていれば水垢が溜まることはほぼありません。一方、あまり水を替えないとフィルターに水垢が詰まりやすくなり、加湿能力も落ちてしまいます。

カビや細菌が発生する原因

水垢と並んで気を付けなければいけないのは、加湿器内でのカビや細菌の繁殖です。
加湿器に入れる水として使われることが多い水道水は、除菌効果のある塩素消毒がなされています。ただし、この除菌効果が効いているのは、タンクに注いでから約1日。そのため、こまめに水を替えないと、タンク内に細菌が繁殖したり、カビが生えたりしてしまいます。
タンク内でカビや細菌が繁殖すると、加湿器を使う度に、水蒸気といっしょに部屋に放出されてしまいます。そのような状態が長く続くと、次のような症状が起きてしまう可能性があります。

・喉の痛み
・咳
・発熱
・悪寒
・長期にわたる倦怠感
・慢性的な喘息、気管支炎、扁桃炎
・過敏性肺臓炎(アレルギー性の肺の病気)

カビや細菌が発生する原因

カビや細菌が発生しにくい加湿器もある

水垢の蓄積やカビ・細菌の発生は、どの加湿器にも起こりうることです。
ただし、加湿方式の違いにより、トラブルになりやすい、なりにくいの違いはありますし、中にはタンクにカビ菌が繁殖しにくい加工を施した加湿器もあります。
例えば、エレコムの超音波式加湿器「HCE-HU1902A」「HCE-HU1901U」「HCE-HU1903U」などのシリーズは、いずれもタンクに銀イオン抗菌加工を施し、半永久的にタンク内を99.9%抗菌にしています。カビ・細菌対策の一環として、最初から抗菌設計になっているタイプを選ぶのもおすすめです。

タイプ別・加湿器の汚れを防止するためのポイント

加湿器は、加湿方式によって「スチーム式」「気化式」「超音波式」「ハイブリッド式」の4つにタイプに分けられ、手入れの方法が異なります。特に、加熱をしない気化式と超音波式は、細菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
ここでは、それぞれの特徴とお手入れ方法を紹介します。

スチーム式

スチーム式の加湿器は、内部にヒーターが内蔵されており、加熱することでお湯を沸かして水蒸気を発生させます。お湯を沸かすときに煮沸消毒されるため、たとえタンク内に汚れがあっても、カビや細菌が繁殖する可能性は低いといえます。

スチーム式

カビや細菌は繁殖しにくいですが、タンクの水は毎日替えるのが基本です。水を替える際には、タンクに少し水を入れて、蓋をした状態で振り洗いします。本体に残っている水は捨ててから、やわらかい布で全体を拭きましょう。

気化式

気化式の加湿器は、水を含ませたフィルターに風をあてることで水分を気化させ、加湿をします。
フィルターが常に水を含んだ状態なので、こまめにフィルターを手入れしないと細菌が繁殖してしまう可能性があります。

タンクの水を替える際は、スチーム式と同じように振り洗いを行います。フィルターは1ヵ月に1回はしっかり掃除するようにします。外側の吸込フィルター(外の空気を吸い込むためのフィルター)は掃除機で汚れを吸い取り、内側のフィルター(加湿フィルター)は水で押し洗いをしましょう。

超音波式

超音波式の加湿器は、水に超音波の振動をあてることで微細な粒子に分解し、その粒子を霧のように噴出することで加湿をします。
加熱工程がないため、もしタンク内でカビや細菌が繁殖すれば、粒子とともに空気中に放出されてしまうので、こまめな手入れが大切です。

タンクの水は毎日替えます。水を替える際に振り洗いを行うのは、スチーム式や気化式と同じです。本体に残っている水を捨て、スポンジや古い歯ブラシなどを使って内部の汚れを落としたら、やわらかい布で全体を拭きましょう。

ハイブリッド式

ハイブリッド式の加湿器は、気化式加湿器とヒーターを組み合わせた「水を含んだフィルターに温風を送るタイプ」と、超音波式とヒーターを組み合わせた「お湯を粒子に分解して霧状に噴出するタイプ」の2種類があります。
抗菌作用が施されている製品が多く、製品によりますが水を替える頻度は、週に1回でいい機種もあります。

水を替える際に振り洗いを行うのは、ほかのタイプと同じです。同時に、吸気口のフィルターも水洗いし、完全に乾かしてからセットしましょう。

加湿器の汚れがひどい場合の対処法

加湿器の汚れがひどい場合の対処法

タンクやフィルターの汚れがひどい場合やにおいが気になる場合は、クエン酸水を使って落とすのがおすすめです。

まずは、ぬるま湯3Lに対し、クエン酸20gのクエン酸水を作り、タンクやフィルターをゆすぎ、つけ置き洗いをします。
つけ置き洗いは30分間が目安ですが、それでも汚れやにおいが落ちない場合は、1~2時間つけ込んでみるといいでしょう。

また、加湿器の機種によっては、タンクに水ではなく次亜塩素酸水(洗浄・消毒の用途で使われる除菌液)などを入れて使うこともできます。次亜塩素酸水を使用することで、カビや細菌の繁殖を抑える効果が期待できます。

加湿器のタンクの水は毎日替えるのが鉄則!

加湿器のタンクの水は毎日替えるのが鉄則!

加湿器の毎日のメンテナンスはついおろそかにしがちですが、内部でカビや細菌が発生すると、水蒸気といっしょに部屋の中に放出されてしまいます。
必ずタンクの水は毎日取り替え、加湿器を清潔な状態に保つことを心掛けてください。