Vol.8 加湿器の種類と選び方のポイント
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加湿器の種類と選び方のポイント

加湿器の種類と選び方のポイント

加湿器は、加湿の方法によって4つのタイプに分けられます。それぞれ長所・短所がありますので、使う場所や用途に合った物を選ぶことが大切です。
ここでは、加湿器の種類と選ぶ際のポイントをご紹介します。

加湿器の加湿方法は4種類

加湿器には「スチーム式」「気化式」「超音波式」という3つのタイプと、これらの方式を複数組み合わせた「ハイブリッド式」があり、それぞれ違った特徴を持っています。まずは、それぞれのしくみやメリット・デメリットのほか、電気代、本体価格の違いについて紹介しましょう。

スチーム式

スチーム式の加湿器は、内部にヒーターが内蔵されており、加熱することでお湯を沸かし、水蒸気を発生させます。
加熱を行うのでタンク内で細菌が繁殖しづらく、清潔な状態を保ちやすく、噴霧される蒸気も清潔なことも特徴です。
一方、同じ噴霧量のほかのタイプに比べると消費電力が大きく7~10倍ほどかかります。
また、スチーム式はお湯を沸騰させて出る水蒸気で加湿しているため、起動から加湿開始までに少し時間がかかります。熱湯を使うのでやけどにも注意する必要があり、特に小さな子供がいる家庭などで使う場合は、安全性に配慮したモデルを選ぶことが大切です。
価格は10,000~15,000円程度の物が主流です。

スチーム式

気化式

気化式の加湿器は、水を含ませたフィルターに風をあてることで水分を気化させ、加湿を行います。
電気代も安く、万が一加湿器が横倒しになって中の水がこぼれたとしても、ただの水なので安全です。小さな子供やペットがいる家庭にぴったりです。
気化式の加湿器は大型の物が多く、価格は20,000~50,000円程度の物が主流です。

気化式

超音波式

超音波式の加湿器は、水に超音波の振動をあてることで微細な粒子に分解し、その粒子を霧のように噴出することで加湿します。
加湿力は、スチーム式には及ばないものの気化式より強く、起動してすぐに加湿を始められ、電気代も安価です。
短所は、ヒーター式や気化式と異なり水蒸気ではないためタンク内で細菌が繁殖することもあります。
価格は数千円から10,000円以下が主流で、スタイリッシュなデザインの物が多く、リビングやオフィスのインテリアとして使えるのも、超音波式ならではの特徴です。このタイプの加湿器としては、例えばエレコムの「HCE-HU1902A」シリーズや「HCE-HU1903U」シリーズなどが挙げられます。

ハイブリッド式

ハイブリッド式の加湿器は、気化式加湿器とヒーターを組み合わせた「水を含んだフィルターに温風を送るタイプ」と、超音波式とヒーターを組み合わせた「お湯を粒子に分解して霧状に噴出するタイプ」などがあります。
気化式加湿器+ヒータータイプでは、通常の気化式タイプより加湿効率が良くなることがメリットです。超音波式+ヒータータイプでは、お湯を使うので細菌の繁殖を防げることがメリットですが、どちらもヒーターを使う分、電気代は高くなります。
価格はタイプによって異なり、数千円から数万円まで幅があります。

置く場所に応じて加湿器のタイプを選ぼう

置く場所に応じて加湿器のタイプを選ぼう

加湿器を購入する際は、加湿方法の違いに加え、大きさも重要なポイントです。
置く場所や使用目的に応じて考えて選びましょう。

卓上タイプ

卓上タイプの加湿器はオフィスのデスクやベッドサイドに置いて使うものが多く、手軽にパーソナルな空間を加湿したいときに便利です。オフィスのパソコンから電源を取って使えるようなUSBポートにつなげることのできる製品や、LEDライトがついている製品もあります。卓上(パーソナル)タイプの多くは超音波式加湿器です。

据え置きタイプ

据え置きタイプの加湿器は、広い範囲を加湿したいときに向いています。加湿できる広さは、加湿能力によって決まります。据え置きタイプの加湿器はすべての方式で多くの製品があります。

据え置きタイプ

加湿器を選ぶ際のポイント

加湿器を選ぶ際のポイント

加湿方式の種類と置き場所のタイプがわかったら、実際に加湿器を選んでみましょう。製品を選ぶ際には、噴霧量や1ヵ月の電気代や手入れのしやすさも大切です。以下の5つのポイントをチェックしてみてください。

1 噴霧量

加湿器選びで最も大切なポイントは噴霧量です。噴霧量によって加湿器できる広さが変わってきます。
デスク回りやベッドの横に置くなどして自分の周辺だけを加湿したいのであれば小型の噴霧量が小さめの加湿器、部屋全体を加湿したいのであれば大型の噴霧量が大きめの加湿器を選ぶのがおすすめです。

1 噴霧量

2 電気代/本体価格

電気代と本体価格は、加湿方式および本体の大きさによって変わってきます。どのようなシチュエーションで使いたいのか、毎月どのぐらいの電気代に抑えたいのかといった視点から選ぶのがおすすめです。

3 カビや細菌が繁殖しにくいか

長く使うことを考えれば、どれぐらいの頻度で手入れが必要かも重要なポイントです。抗菌加工が施されている物など、カビや細菌が繁殖しにくいモデルだと手入れの手間があまりかからず、清潔に保てます。

3 カビや細菌が繁殖しにくいか

4 電源の取り方

電源の取り方には、USBケーブルとACアダプタの2種類があります。USBケーブルから電源が取れる製品は、オフィスのデスク上のパソコンや普段スマートフォンの充電に使用しているACアダプタから電源が取れるため使い勝手がよいです。大型の加湿器の多くはACアダプタ式ですが、USBケーブルと異なり自分の好きな長さのケーブルを選べないため設置する場所に合った製品やケーブル長を確認して選びましょう。

5 ライトやアロマとして使えるか

卓上タイプのように、部屋のインテリアを兼ねる場合は、見た目も重要なポイントになります。LEDライトやアロマディフューザーとしても使える加湿器もあります。

5 ライトやアロマとして使えるか

加湿器は用途と使用環境に合わせて選ぼう

加湿器は用途と使用環境に合わせて選ぼう

加湿器の選び方は噴霧量や加湿方式など様々なポイントがあります。
自分の使いたい環境、例えば部屋全体をしっかり加湿したいときは噴霧量の多いタイプ、オフィスのデスク回りだけを手軽に加湿したいときは小型のタイプなど、用途に合わせて選んでみてください。