モバイルバッテリーMobile Battery

モバイルバッテリー選び
の役立つ基礎知識
04(全16回)

モバイルバッテリーで充電できない原因と解決法

ビジネスやプライベートなど、外出先でスマートフォンを使うことが多い方にとって命綱ともいえるモバイルバッテリー。
ここでは、モバイルバッテリーでスマートフォンが充電できない場合に疑うべきことや、寿命を縮めない使い方のほか、買替えのタイミングの見極め方をご紹介します。

モバイルバッテリーでスマートフォンに充電できない原因は?

モバイルバッテリーでスマートフォンに充電できない原因は?

外出中に長電話やゲームをプレイして、バッテリー残量が心配になることがあります。そんなときにモバイルバッテリーがあると便利ですが、「接続しても充電されない」ということもあるかと思います。
ここでは、モバイルバッテリーでスマートフォンに充電できない主な原因と、その対処法をご紹介します。

原因その1:モバイルバッテリー本体の寿命

スマートフォンに充電できない場合、まず考えられるのは、モバイルバッテリーの寿命です。
モバイルバッテリーは、充電回数を重ねることでバッテリー自体が劣化し、機能しなくなります。
使用できる回数はモバイルバッテリーの使用方法にもよりますが、リチウムイオン電池を使用している一般的なモバイルバッテリーは300回から500回程度といわれています。
つまり、仮にモバイルバッテリーをフル充電したあと、0%になるまで他のデバイスを充電するという使い方を毎日1回行った場合、1年から1年半程度持つことになります。ですから、モバイルバッテリーを使い始めて1年前後が、寿命を疑う時期の目安となります。

原因その2:出力電力が不十分

「新品なのに時間をかけてもあまり充電できない」という場合は、モバイルバッテリーの出力電力が、使用しているスマートフォンに必要な電力を満たしていない可能性があります。
「緊急だから」といってコンビニで安いモバイルバッテリーを買うのではなく、きちんとパッケージの出力電力を確認してから購入することで、このトラブルは避けられます。

原因その3:人為的ミスや商品の劣化による充電不足

モバイルバッテリーに接続しても充電されない場合、そもそもモバイルバッテリーに充電されていなかったというミスもありえます。
また、きちんと充電していたつもりでも、バッテリーの劣化が原因で充電時間が不足していたということも考えられます。この場合、少しは充電されるものの、実際に使用するには十分でないレベルであることがほとんどです。モバイルバッテリーのバッテリー残量も確認できる製品であれば、常に残量を確認する習慣をつけると良いでしょう。

原因その4:充電用ケーブルの不具合

充電用ケーブルの不具合も、モバイルバッテリーでスマートフォンに充電できない原因のひとつです。長年同じケーブルを使用していると、外部だけではなく内部にも劣化が発生します。ケーブルの一部が切れているといった場合はすぐに気付くと思いますが、内部で断線している場合は目視で確認できません。このような場合は、別のケーブルを使って確認してみましょう。
なお、新たにケーブルを購入する際には、必ず充電専用、もしくは充電通信両対応のケーブルを購入する必要があります。

原因その5:スマートフォン本体のトラブル

モバイルバッテリーでスマートフォンに充電できない原因として、スマートフォン本体のトラブルということもあります。「さっきまで使っていたスマートフォン」だとしても、その可能性はゼロではありません。「充電が切れそうになる前にバッテリーが熱かった」「バッテリーが膨らんでいる気がする」といった場合は注意が必要です。
スマートフォンのバッテリーが熱くなりすぎると、充電できないようにするセーフティ機能を持った機種もあります。スマートフォンが熱い場合は一度充電するのをやめ、冷めてから再度試してみましょう。

モバイルバッテリーを長く使うために

モバイルバッテリーでスマートフォンに充電できない原因はいくつかありますが、一番注意すべきは、モバイルバッテリー本体のトラブルです。そこで、モバイルバッテリーを使用する際の注意点についてご紹介します。

温度変化に注意

モバイルバッテリーに使われているリチウムイオン電池は、高温と低温に弱い性質があります。例えば、最高の許容周囲温度は45℃といわれていますので、「真夏に日のあたる車の中に放置」したり、「火を使う調理器具のそば」などに置いたりすれば、寿命を縮めるだけでなく、事故につながるおそれもあり、とても危険です。
一方、最低の許容周囲温度は5℃。雪が降るシーズンや寒冷地でなければあまり心配する必要はありませんが、こちらも併せて注意しましょう。

温度変化に注意

バッテリー残量に注意

モバイルバッテリーは、残量がゼロのままで放置すると「過放電」となり、劣化して寿命が縮まってしまいます。常に100%の満充電である必要はありませんが、1回の充電で何度も充電できる大容量のモバイルバッテリーだとしても、一度使用したらその都度充電する習慣をつけるといいでしょう。

バッテリー残量に注意

モバイルバッテリーからの充電中はスマートフォンを使わない

モバイルバッテリーで充電中のスマートフォンを使用しているシーンをよく見かけますが、このような使用にはリスクがあります。
モバイルバッテリーが熱くなる原因は電流であり、モバイルバッテリー内では電流の出力を制御しているため、一定以上の熱を発します。
しかし、モバイルバッテリーからの充電中にスマートフォンを使うと、より多くの出力が必要になるため、通常時よりも高熱を帯びてしまうのです。
バッテリーが熱に弱いのは先に説明したとおりです。寿命を縮めるだけでなく、最悪爆発といった事故につながる危険性もあります。

モバイルバッテリーからの充電中はスマートフォンを使わない

モバイルバッテリーを充電中の状態で放置しない

モバイルバッテリーが満充電になったのにもかかわらず、コンセントを抜かずにそのまま放置していたことはありませんか?この状態では、繰り返し充放電がされてしまうためバッテリーが劣化し、寿命を縮めてしまいます。100%の満充電になったら、充電中の状態で放置しないようにしましょう。

モバイルバッテリーを充電中の状態で放置しない

モバイルバッテリーをしばらく使わないときの保管方法

生活スタイルや仕事内容が変わることによって、モバイルバッテリーを使わなくなることがあるものです。しかし、モバイルバッテリーを正しく保管しなかった場合、劣化が進行してしまいます。
こちらでは、モバイルバッテリーをしばらく使わないときの保管方法をご紹介します。

高温多湿な場所を避ける

モバイルバッテリーもパソコンやスマホと同様に精密機器であることから、高温多湿になる場所で保管することは避けましょう。
特に、直射日光があたる場所はモバイルバッテリーが高温に達するだけではなく、発火のおそれがあるため避けなければなりません。

一定の充電状態で保管する

モバイルバッテリーは長期間放置すると、過剰に放電してしまう「過放電」を引き起こしてしまいます。
過放電はバッテリーを劣化させる原因のひとつであることから、保管時は50%程度の充電状態を維持しましょう。

モバイルバッテリーを買い替えるタイミング

モバイルバッテリーを買い替えるタイミング

いくらモバイルバッテリーの寿命を縮めないように注意しても、劣化を避けることはできず、ある程度使用すれば買替えが必要となります。いざというときに「充電できない」といった事態を避けるためにも、買替えのタイミングを見逃さないよう、日頃からモバイルバッテリーの小さな不具合を見逃さないことが大切です。
ここでは、実際にモバイルバッテリーを買い替える際の注意事項をご紹介します。

本体が膨らんだり熱を持ったりするようになった

買い替えるタイミングの中で一番注意すべきは、モバイルバッテリーのトラブルです。バッテリー本体が膨らんでいる、熱くなっているといった場合には、爆発や火災の原因となるおそれがあるため、即使用を中止しましょう。

充電に時間がかかる、またはバッテリーの減り方が早い

充電時間の長さや、バッテリーの減り方にも注意しましょう。リチウムイオン電池が劣化していくと、モバイルバッテリーへ充電する時間が長くなったり、使っていないのにバッテリーの減りが早くなったりします。すぐに使えなくなるわけではありませんが、買替えのタイミングが近いと考えてください。

長期にわたって使用したら買い替える

リチウムイオン電池には寿命があります。充電回数を少なく見積もって300回程度と考え、自身の使用頻度に合わせてどれくらい持つかを事前に認識しておきましょう。

モバイルバッテリーの寿命はどれくらい?

モバイルバッテリーの機器や品質などに依存しますが、一般的には1年から2年といわれています。充電回数でいうと、フル充電を行うと300回から500回程度となります。
現在流通している多くのモバイルバッテリーには、軽量かつ大量の電力を蓄えられるリチウムイオン電池が用いられています。長期間使い続けることができる一方、リチウムイオン電池は熱や衝撃に弱い特徴があるため、取り扱いには注意が必要です。
また、品質が良くないモバイルバッテリーの場合、熱をもったりふくらんだりして、ケガを負ってしまう可能性があります。下記のような症状が見られたときは、そのモバイルバッテリーが寿命に近づいているといえます。

  • 充電時間が長くなった
  • バッテリーの減りが早くなってきた
  • スイッチを押しても起動しにくくなった

モバイルバッテリーの捨て方は?

寿命に達して機能が低下したモバイルバッテリーは、通常のごみとして処分することができません。リチウムイオン電池が内蔵されている場合、発火や爆発といった被害が発生する可能性があるため、必ず避けましょう。
モバイルバッテリーを処分する際は、下記の対応が必要です。

  • テープを巻くなどで絶縁対策を行う
  • お店の回収ボックスに入れる
  • リサイクルボックスを利用する

下記のコラムにて、不要になったモバイルバッテリーの処分方法について詳しく記載しております。
モバイルバッテリーを処分する際は、下記の対応が必要です。そのため、処分方法にお困りの方はぜひご覧ください。

不要になったモバイルバッテリーはどう処分する?

使用ルールを守っていざというときに備えよう

使用ルールを守っていざというときに備えよう

モバイルバッテリーを使用する際には、さまざまな注意が必要です。日常の使用はもちろん、災害時の緊急事態にも対応できるよう、モバイルバッテリーの使用ルールを決め、それを守ることで、いざというときに使えないことがないようにしましょう。
エレコムのモバイルバッテリーは、安全基準を満たした製品がそろっています。購入の際は、ぜひ検討してみてください。