はじめに
USB PD(Universal Serial Bus Power Delivery)とはUSB規格のひとつであり、電気のやり取りを効率良く行えます。 従来のUSBと比べると、大量の電力供給を行うことができます。 そのため、近年ではスマートフォンやノートPCなどに幅広く採用されるようになりました。 また、USB Power DeliveryにはUSB Type-Cと組み合わせて使われることが多く、利便性も改善されたといえます。
1. USBポートを利用した給電規格「USB Power Delivery(PD)」の特徴
USB Type-Cで使える給電規格のUSB Power Delivery(PD)は、大きな電力供給が可能となっています。 なお、USB Power Deliveryはバージョン(PD 2.0/3.0/3.1)によって最大供給電力が異なり、最大100W(PD 2.0/3.0)から最大240W(PD 3.1)まで対応します。まずは、USB Power Deliveryの特徴について見ていきましょう。
急速充電が可能
USB Power Deliveryを使うと、急速充電が可能です。これは、USB Type-Cの「CC(Configuration Channel)」という信号ラインに USB Power Delivery対応機器が接続されると、デバイス同士で情報交換が行われ、充電器側で最適な急速充電の電力が選択されるからです。
さまざまな機器に給電できる
急速充電以外のUSB Power Deliveryのメリットとしては、ACアダプターの共通化が挙げられます。USB
Power Deliveryでは、
USB Type-C端子から5V、9V、15V、20Vの4つの電圧に対応した電力を供給できます。
そのため、スマートフォンだけでなく、NINTENDO
SWITCH™や大容量の給電が必要なノートPC、液晶モニターなど、さまざまなデバイスへの給電が可能です。
これまでは、それぞれの機器に対応したACアダプターが必要だったのが、USB Power
Deliveryでの充電に対応した機器なら、ひとつに共通化できるのです。
双方向に電力の供給が可能
USB Power Deliveryに対応しているUSB
Type-Cのケーブルは、双方向に電力供給ができる仕様となっています。これは、「ロールスワップ」という機能で、
電力の供給側と受給側をスワップ(入れ替え)する際に活かされます。
たとえば、ノートPCに液晶ディスプレイをつないだ場合を考えてみましょう。ノートPCにACアダプターがつながっていて、ディスプレイにACアダプターがつながっていなければ、
ノートPCからディスプレイに給電されます。反対に、ノートPCにACアダプターがつながっておらず、ディスプレイにACアダプターがつながっていれば、ディスプレイからノートPCへと給電されるのです。
ケーブルもUSB Power Deliveryに対応している必要がある
USB Power Deliveryにも注意点はあります。それは、接続するケーブルが必ずUSB Power
Delivery対応のケーブルでなければいけないことです。
USB Type-Cのケーブルだからといって、USB Power Delivery対応のケーブルとは限りません。USB Power
Deliveryを利用する際には、この点を必ず確認するようにしましょう。
2. USB Power Delivery(PD)対応モバイルバッテリーの選び方
「使用に問題はないが、もっと高性能な製品を買ったから捨てる」ということはたくさんあります。そこで、USB Power Delivery対応モバイルバッテリーを選ぶ際に、 何を基準にして、どこに注意すればいいのかをご紹介しましょう。
どのデバイスを充電したいのかを決める
USB Power Deliveryは、大容量の電流を給電できるのがメリットです。また、電圧も5V、9V、15V、20Vの4つに対応しているので、スマートフォンだけでなく、 Nintendo Switchやタブレット、ノートPCなど、さまざまなデバイスに使用可能です。USB Power Delivery対応モバイルバッテリーを購入する際は、 自分が所有するどのデバイスを充電したいのかを考えて購入しましょう。
充電回数や給電するデバイスを考えてバッテリー容量を決める
USB Power Delivery対応モバイルバッテリーを購入する場合、通常のモバイルバッテリーよりも容量の選定が重要になります。それは、人によって給電させたいデバイスの種類が異なるため、 「スマートフォンだけ充電できればいい」とは限らないからです。USB Power Delivery対応モバイルバッテリーだからといって、すべての製品が大容量なわけではありません。 必要な容量を持った製品を選びましょう。
最大電力に注意して急速充電ができるかどうかを確認する
急速充電できるかどうかは、給電できる最大電力に左右されます。たとえば、iPhoneをはじめとするスマートフォンでは問題ありませんが、ノートPCなどに給電する場合は注意が必要です。 そこで、USB Power Delivery対応モバイルバッテリーを購入する場合、必ず給電したいデバイスに必要な電力を調べておきましょう。
3. おすすめのPD対応モバイルバッテリーは?
これまで解説してきたことを踏まえて、エレコム製のおすすめのモバイルバッテリーをご紹介しましょう。スマートフォン向けとノートPC向けそれぞれで、おすすめの製品は異なります。
スマートフォン向けPD対応モバイルバッテリー「DE-C46L-10000シリーズ」
エレコム製のスマートフォン向けUSB Power
Delivery(PD)対応モバイルバッテリーとしては、「DE-C46L-10000シリーズ」がおすすめです。
DE-C46L-10000シリーズは、USB Power
Delivery規格に準拠し最大出力20Wの10000mAhモバイルバッテリーです。高出力なのに約190gと軽量でコンパクト、毎日持ち歩けるサイズです。
ノートPCなどを充電するには若干パワー不足ですが、スマートフォンや携帯ゲーム機などに充電するには十分でしょう。
コンパクトモバイルバッテリー(10000mAh/20W/C×1+A×1) - DE-C46L-10000BK
ノートPCを充電するなら「DE-C72L-20000シリーズ」
スマートフォンや携帯ゲーム機だけでなく、ノートPCにも給電したいのであれば、20400mAhの容量を持つモバイルバッテリー「DE-C72L-20000BK」がおすすめです。
DE-C72L-20000BKは、USB Power Delivery 67W出力に対応し、パソコン、スマートフォン、タブレットを高速充電できる、20400mAhモバイルバッテリーです。ACアダプター不要で外出先でも気軽に充電可能です。
また、「低電流モード」も搭載しておりますので、Bluetooth®ヘッドセット・イヤホンのような小型電子機器であっても、最適な電流で充電することが可能です。※ USB-Aポートのみ対応します。
モバイルバッテリー(PC充電対応/20400mAh/67W) - DE-C72L-20000BK
4. USB Power Delivery対応の主要なデバイス
下記、USB Power Delivery対応の主要なデバイスと対応W数の目安です。
- スマートフォン:18Wから20W程度
- タブレット:18Wから30W程度
- ノートPC:50Wから100W程度
USB Power Delivery規格で充電を行う際は、対応している充電器や機器のほかに、ケーブルにも規格が求められます。
5. USB Power Deliveryに関する注意点
下記は、USB Power Deliveryに関する注意点です。
「USB Type-CコネクターならUSB Power Delivery対応」とは限らない
多くの方が勘違いされるポイントとして、「USB Type-CコネクターならUSB Power Delivery対応である」ということがあります。
先述の通り、高速で電力のやり取りを行う場合、充電器・機器・ケーブルがUSB Power Deliveryに対応している必要があります。
また、USB Power Delivery規格のものには速度とやり取りの容量を高めるためにUSB Type-Cが搭載されていることが多いです。
このことが、USB Power Delivery = USB Type-Cと思ってしまう方が多い原因です。
USB Type-Cが搭載されている場合、外観でUSB Power
Deliveryか否かを判断できないという点も勘違いを生む要因のひとつといえます。
ケーブルやデバイスもUSB Power Delivery対応していないといけない
USB Power Deliveryは充電器・機器・ケーブルがそれぞれ対応していることで、はじめて急速充電が可能となります。
たとえば、デバイスが対応していなかった場合、受け入れられる電力量が決まっているため、急速充電ができなくなるのです。
また、ケーブルが対応していなかった場合、受け入れと引き渡しの容量が少ないため、こちらも充電速度が遅くなる要因です。
そのため、「USB Power Deliveryなのに充電が遅い」と感じた方は、充電器・機器・ケーブルいずれかが対応していない可能性が高いです。
USB Power Deliveryは従来のUSB給電よりも大きな電力を扱えるため、対応する充電器・機器・ケーブルを揃えることで、より快適に充電できるでしょう。
デバイスの対応W数に注意
USB Power Deliveryはバージョンにより最大供給電力が異なりますが、デバイス側にも対応W数があります。
ノートPCは特に消費電力が大きいため、外出先で充電することを想定している人は対応W数を確認しておきましょう。
なお、充電に使用するケーブルについても同様に対応ワット数が製品によって異なるため注意が必要です。
まとめ「いざというときも見据えてモバイルバッテリーを選定しよう」
USB Power
Delivery(PD)対応モバイルバッテリーのメリットは知っていても、外出先でノートPCに充電する必要がない人なら、
「通常のモバイルバッテリーで十分」と思うかもしれません。それも間違いではありませんが、USB Power
Deliveryのメリットは、さまざまな電子機器に充電ができることです。
USB Power
Deliveryに対応したモバイルバッテリーなら、万が一の災害時にはノートPCを充電できる場合があります。せっかく購入するなら災害時なども見据えて、
モバイルバッテリーを選定するのもひとつの考え方といえるでしょう。
この記事のポイントまとめ
- USB PDは急速充電や多機器給電に役立つ
- 選ぶときは「充電したいデバイス」「容量」「最大出力(W)」を確認
- 充電器・機器・ケーブルがそれぞれPD対応であることが重要
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※本記事の情報は2026年3月時点のものです。掲載商品は売り切れや仕様変更となっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。




